2019年10月10日

【セミナー実施レポート】「目からウロコのピアノ脱力法」セミナー&実践レッスン -筋肉の仕組みから「脱力法」を徹底解明!- 第2回(全3回)

191017_gihu_1.jpg2019年10月7日(月)に日響楽器岐阜店2Fホールにて馬塲 マサヨ先生をお招きし、「「目からウロコのピアノ脱力法」セミナー&実践レッスン -筋肉の仕組みから「脱力法」を徹底解明!- 第2回(全3回)」を開催いたしました。

【第2回】前腕の痛みを脱力で解消
「目からウロコのピアノ脱力法」の著者であります馬塲マサヨ先生をお招きし、第2回目のセミナーを開催いたしました。前回に続きとても多くの方々にお越し頂き、中には高山や下呂といった遠方の方もいらっしゃいました。また先生につきましては、セミナーの後受講者からの質問を時間がある限り答えてくださり、頭が下がる思いです。本当にありがとうございました。
では、前回の上腕の脱力に続き、前腕・手首・指の順に簡単に内容をご説明させて頂きます。

本題に入る前の大切なポイント
前腕の筋肉・・・老化しやすい筋肉(特に前腕の外側の筋肉)
手のひらの筋肉・・・老化しにくい筋肉(疲れにくい筋肉)
(指には筋肉はありません)
小さな生徒さんには、大きな音を出すこと、かっちり弾くこと、指を鍛えることをやめることが大切である。

191017_gihu_2.jpg前腕について
ピアノの打鍵時、どこに力をいれ、どこで抜くのか?前腕の筋肉は使ってもよいが、不必要に使うと疲れてしまう。これを紐解く鍵が、2つあります。
1、手首の向き
○脱力できていない4つの向き
手首が高い・・・MP関節が落ち込む
手首が低い・・・MP関節が高く、前腕に力が入る
手首が外側に傾く・・・真っすぐではなく、ひねってしまう、結果親指が立ってしまう
手首が内側に傾く・・・腕からの直線状が小指になってしまう(日本人に多い)
○正しい手首の基本ポジション
手首とMP関節が平行であり、腕から人差し指が一直線上になる形(但しこれはニュートラルなポジションであり、奏法・パッセージにより変化する)
2、指
打鍵位置は、鍵盤に対して一直線ではなく自然なアーチ型を描く。そのため、人差し指の基本ポジションは黒鍵の近くとなる。
○やってしまいがちな2つの奏法
指を高くあげて弾くハイフィンガー(ハノンなどでついやりがちな奏法)
離鍵時に若干指を引き上げる(前腕の外側の筋肉をいためる)
○正しい指の奏法
基本奏法・・・真っすぐ下に打つ→弾いた瞬間PIP関節が若干伸びる→ふっと力を抜く(この時、若干外側に向けて力を開放する)
和音をつかむ奏法・・・真っすぐ下に打つ→弾いた瞬間PIP関節が若干伸びる→内側に巻き取る(始めから巻き取るつもりではなく、PIP関節を若干伸ばしてから行うことが大切)
このように正しい奏法をマスターすると、指1本1本の圧のかけ方をコントロールすることが出来、美しいハーモニーを作り出すことが容易となる。
今回のセミナーでは、2つの奏法を教えて頂きました。

弾く動作は見た目では分かりにくく、手の中の方向のようなものを意識することが大切である。なぜならば、指を伸ばしきる途中の動きで打鍵が終わるからである。見えない部分を説明することは非常に難しいことと思いますが、わかりやすく説明してくださいました。ありがとうございます。
第3回は「演奏テクニックと脱力」です。肩から始まり、上腕、前腕、手首、手と進んで行き、次回は、いよいよテクニックです。脱力とテクニックの関連はどのようになっているのか?今回教えて頂いた、基本奏法の応用編となります。まずは、正しい指の奏法をマスターし、次回に望みたいです。今から楽しみです♪

Rep:小島 千穂

2019年9月13日

【セミナー実施レポート】「目からウロコのピアノ脱力法」セミナー&実践レッスン -筋肉の仕組みから「脱力法」を徹底解明!- 第1回(全3回)

190909_gihu_1.jpg2019年9月9日(月)に日響楽器岐阜店2Fホールにて馬塲 マサヨ先生をお招きし、「「目からウロコのピアノ脱力法」セミナー&実践レッスン ~筋肉の仕組みから「脱力法」を徹底解明!~ 第1回(全3回)」を開催いたしました。

【第1回】脱力とはどうするのか?
「目からウロコのピアノ脱力法」の著者であります馬塲マサヨ先生をお招きし開催いたしました。とても多くの方々にお越し頂き、皆様の脱力法への関心の高さを改めて実感することとなりました。
遠方よりお越し頂きました馬塲先生、本当にありがとうございました。2回、3回と続きます、重ねてお願い致します。

第1回脱力法講座の内容を簡単にまとめてみました。

-どうして脱力をするのか?-
ピアノを演奏するということは、辛い練習の積み重ねではなく、本来の正しい弾き方で楽しく心も体も癒されるものである。(脱力することで思い通りの音を出すことが出来る)本来のピアノ演奏の在り方を確認し、講座が進められていきました。

脱力した場合
・大きな音が出る
・速い動きが可能となる
・音がよく飛ぶ
・弾けなかった曲が弾けるようになる
脱力をしない場合
・手が疲れる
・指の動きが悪い
・音が汚い(上部雑音と下部雑音が入ってしまう)

-日本人と西洋人の体の使い方の違い-
海外の演奏家の映像を見ると違いがよく分かる。体は傾かず動きも少ない、手に至っては動いていないかの様。これは、日本人と西洋人の体の使い方が違う為である。
日本人は外から内へ抱え込むような動作であるのに対し、西洋人は内から外へと放り出すような動作である。ピアノは西洋の楽器である為、この内から外への動作を取り入れて演奏すべきである。このような体の使い方はどのような筋肉の使い方なのか?
それは「上腕と肩の脱力」が鍵となってくる。

-上腕の脱力-
まず知っておかなければならないのは、筋肉は力が入ると収縮し、そして硬くなるということである。先に説明した通り、日本人は外から内へ抱え込んでしまう。筋肉で言うと屈筋をよく使っていることになる。その為、気が付くと上腕に力が入ってしまう。
上腕の力が抜けた感じを意識して覚えることが大切となる。

確認の仕方
・上腕を触ってみる(筋肉が柔らかくなっていること)
・鍵盤を腕の重さに任せて沈ませる(無理やり白鍵を沈めはならない)
これにより腕の重さを使い、落下のエネルギーをそのまま使うことが可能となる。

-肩の脱力-
肩が上がるということは、肩甲骨が上がるということである。肩の筋肉が縮むため、思うような音が出なくなってしまう。

確認の仕方
・肩を思いっきりあげ、ポンと下げる
上腕と肩の脱力が出来ると弾き方が変わってくる。

190909_gihu_2.jpg以上を踏まえ、先生から弾き方についてのアドバイスをいくつか頂きました。少しご紹介いたします。

-弾き方について-
・肘から下におろすように弾く
・スコップ型で弾く(肘を伸ばすように腕を使う)
・腕の使い方は水泳のクロールではなく、どちらかと言うと背泳ぎ
・重力に任せ重さを乗せるが、弾いたらすぐ上に巻き取る(ここで少し上腕を使う)
・スケールの上行は外向き(外に捨てるように)下向はその逆
・跳躍は捨てるように弾く

-心と体そして音色-
正しい弾き方をマスターすると、音色を自由自在に表現することが出来るようになる。
楽しい音色・・・肋骨をあげる
悲しい音色・・・肋骨をさげる
体で表現するのではなく、ハンドパワーで気持ちを込める。
下から上に心を持っていくことで西洋的な体の使い方になり、弾く前に思い描いた音色を作り出すことが出来る。

-ピアノ指導に於いての注意点-
ピアノは小さい頃から鍛えてはいけない。
小3・・・脳をひらく(読譜力をつける 自分が素敵と感じる音楽を聴く)
小4~小6・・・速度(速いパッセージ)を上げられるようにする
中学・・・筋肉を鍛える(文字通り筋肉を鍛えるのではなく正しい弾き方で鍛錬を積む)ツェルニー50番で正しい弾き方をマスターすると良い
従来言われている指を丸くや、固めてしっかりなどの指導をやめ、楽しさや素敵さを伝えながら、自然に上達していくのをサポートすることが大切である。

受講者の声をいくつか紹介致します。
・日常の生活から西洋的な動きを考えてみたいです。
・娘がピアノを弾いていると手が痛いと言います。是非、実践してみます。
・脱力、脱力と言われて育ちました。やっと少し理解することが出来たように思います。
・脱力は上腕からということにビックリしました。肩の力を抜いた時の正しい位置というのが、まだ自分では理解出来ていない気がします。鏡の前で見てみようと思います。
・理論的に説明して頂いて、納得しました。ありがとうございました。

沢山の感想を頂きました。
分かっているようで、実は分かっていなかった脱力のこと。第1回の講座だけでも沢山のことを教えて頂きました。ピアノの弾き方が180度変わってしまいます。
また、先生の優しいお人柄が随時出ており、奏法だけではなくピアノに対する向き合い方や、心の在り方のようなものも一緒に教えて頂いた様に感じます。
ありがとうございました。
次回は 10月7日【第2回】前腕の痛みを脱力で解消 一番痛みがでやすい上腕について
老化しやすい筋肉と老化しにくい筋肉?疲れやすい筋肉と疲れない筋肉?
手首の向きや、指の使い方などから、詳しく解説して頂けます。
次回が楽しみです。素敵な演奏も♪

Rep:PTNA岐阜支部 小島千穂

2019年9月 5日

【セミナー実施レポート】「本格的にやるならグランドピアノ」その理由とは--

2019年9月1日 日響楽器2階ホールにて、「本格的にやるならグランドピアノを」その理由とは―。
調律師 水谷浩章さんをお招きし、日響楽器ピアノゼミナール ピアノセミナーVOL.1を開催しました。

コンサートチューナーの視点からピアノについてレクチャーして頂き、ピアノ本来の魅力を演奏を交え,教えてくださいました。
大きく3つの内容に分かれています。

1、ピアノとは
(1)音が発音される仕組み
(2)鍵盤の深さとハンマーの関係
(3)アプライトピアノとグランドピアノの違い
・鍵盤を押さえる深さやスピードと、ハンマーの動く距離との微妙な塩梅で、繊細な音からダイナミックな音まで表現できる
・アプライトピアノよりグランドピアノの方が表現できる幅が格段にあがる
 音の逃げ方や構造の観点から、グランドピアノはより多彩な表現が出来ることを教えて頂きました。

2、ピアノの「音」の捉え方
(1)音律の「狂い」
(2)音を「つくる」
(3)音を「聴く」
・調律の加減、少しの音の狂いに味わいがあり、多彩な音色作りに役立っている
・音色作りは倍音をコントロールすることから始まる
・音には聴き方のコツがある
調律師独特の聴き方を教えて頂き、音についてより深く考えるきっかけとなりました。

3、ピアノのサイズ
 (1)鍵盤の長さ(白鍵の長さは同じであるが、ピアノ内部のアクションが長い)の違いによる影響
 (2)ボディサイズの違い
 (3)椅子の高さ
・鍵盤の長さは、思い通りの音を作るのに重要な役目を果たしている
 それによりサイズは大きいほど弾きやすいことになる
・一概には言えないが、椅子の高さの違いにより音伸びが違ってくる
 どのような音が欲しいかにより、椅子の高さを変えてみるのも一つである。

ピアノを演奏するということは、思い通りの演奏が出来、それを第三者に伝えることである。
その為には、ピアノの構造を知り、音というものをよく聴き、倍音をコントロール
することが大切であるとを教えていただきました。
ピアノって素敵ですね。
改めてピアノの表現の深さ、そして豊かさを再発見する講座となりました。

次回 10月23日 ピアノを知ると、タッチが変わる。 タッチが変わると、演奏が変わる!
どのような思考でピアノニストはピアノを操っているのか!
とても楽しみです。


Rep:PTNA岐阜支部 小島千穂