2018年6月 6日

2018年度 ピティナ・ピアノコンペティション 課題曲セミナー -より豊かな表現をするために-

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2018年5月21日(月)9:30-11:30 鎌倉芸術館 集会室にて、田村響先生のセミナー「ピティナピアノコンペティション 課題曲セミナー -より豊かな表現をするために- 」というタイトルで、セミナーが開催されました。

会場の都合で朝早いスタートになりましたが、各地から大勢お集まりくださいました。田村先生には前日終日鎌倉地区ステップでアドバイザー、トークコンサートをしていただいたので、2日連続の朝早きでお疲れになったことと思います。

課題曲A1-C級まで、リクエストの多かった曲を全部で30曲、短い時間の中、要所々でタッチや体の使い方、練習の仕方などを分かり易く教えてくださいました。 普通の弾き方と先生なりの弾き方、2パターンを比較できるよう演奏してくださいましたが、同じ曲なのにあまりに違う音の豊かさ、響きの美しさに参加者の皆様、聞き惚れていました。


アウフタクトは、拍子の1拍目にアクセントがつかないようにとか、和音の中でメロディを感じるようになど、私たちもよく言う事ですが、それをどうしたらよいかを実際に音とタッチで表現してくださり、それも極上の音色で、生で間近で聴けるなんてどんなに幸せな事だったでしょうか。

同じような音型のフレーズは、ここは頭の上で鳴っているように、次は少し下の方でなど、自分なりのイメージをつくるには、体の内の反応が音に直結するように普段から感情表現を豊かにできるように工夫するとよいとおっしゃり、それもまた、実際に豊かな音で示してくださいました。


まとめとしては、スタッカート、ノンレガート、速い曲などキャラクターに関係なくどんな曲もまずは、要素ごとにひも解いて、拡大鏡で見るようにゆっくりと、レガートで弾いてみる事が豊かな表現につながるではないかとおっしゃっていました。 あっという間に終了時間となりましたが、時間を延長してくださりなんとか全部終了することができました。

コンペ曲を題材にしましたが、どんな曲にもつながる内容でしたので、今回受講されたかたはこの講座を永久保存版になさることでしょう。 全てに誠実で、真摯に音楽に向かい合っていらっしゃる姿勢、演奏会とは違い、生で先生のお話を聞くことができて、ひょうきんなところもおありで気さくでステキな田村先生の魅力に皆とりこになり、大きな拍手が鳴りやみませんでした。

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★受講された指導者の感想★
「田村先生の美しい音と演奏は、とても生徒たちが弾いている曲とは思えず、ため息ばかりでした。お話もわかりやすかったです。」
「大変美しい音で演奏してくださり小さな子供達の曲もコンサートで弾かれる曲のようで、曲に対する印象を新たにすることができました。」
「先生の「A1級からの基礎がとても大切でそれが他の級につながる」というお話が印象的でした。」
「学習者の成長に少しでも良い肥料を与えてあげられるよう、先生の講座がまたあればぜひ伺い勉強させていただきたいです。」
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2018年5月29日

鎌倉ステップ開催レポート(2018.5.20)

5月20日(日)、晴れやかなお天気の中、鎌倉生涯学習センターホールにて開催いたしました。

会館のすぐそばには小町通りや鶴岡八幡宮があり、たくさんの観光客で溢れていました。 外の喧噪とはうらはらにホール内はおだやかな雰囲気の中、100組の演奏が朝から夜まで続きました。 今年はお子様が多く、可愛い声がロビーに響いておりました。

また毎年この時期はピティナコンペティションのリハーサルとしての演奏も多く、緊張感もございました。 今回のアドバイザーは、岡田裕子先生、酒井有紗先生、田村響先生の3名の先生方でした。 参加者の目線に立った先生方の的確で丁寧なアドバイスは、皆様のやる気とモチベーション持続にとても役立ったことと思います。

講評時Q&Aコーナーでのコメントを抜粋いたします。

Q.練習が好きになるには?
A.練習が楽という事はないので苦しいこともあるけれど、一生懸命練習すればそれを超えたところに喜びがあると思って楽しめればよいと思います。(田村先生)
Q.拍を自分の中で感じて弾くには?
A.体でその拍子を感じる、指揮者のように拍子を振ってみる、その時角を丸く円を描くように進めるとよいでしょう。(岡田先生) ※会場の皆さんに手で指揮を振らせながらのレクチャーでした。
Q.緊張しないで舞台で演奏するには?
A.どんなプロでも緊張します。緊張は悪い事ではなくそれを集中力に変えるとより力を発揮できます。 その曲のキャラクターを考えてイメージして弾き始めるとよいです。楽しんで弾きましょう。(酒井先生)

※終了後の田村先生のコメント「僕の髪の色、好きなスポーツの事なども聞いてくれればよかったですねー(笑)

待ちに待ったトークコンサートは、田村響先生の演奏でした。 先生は、15才で特級グランプリ受賞、ロン・ティボー国際コンクールにて弱冠20才で第一位、 他数多くの受賞歴があり、現在もピアニストとして国内外でご活躍中、京都市立芸術大学音楽学部で専任講師もなさっています。 曲目は、全部ショパンの曲で、ワルツOP.18華麗なる大円舞曲、幻想即興曲、スケルツォ第2番でした。 満席のホールは熱気に溢れ、なじみのある有名な曲ばかりでしたので、小さなお子様も含め皆様うっとりと先生の奏でる美しい音色と豊かな響きに聴き入っていました。 先生のようなレベルのピアニストの演奏会は子供入場不可が多いので、とても貴重な機会でした!との声もたくさんありました。

アドバイスの合間に演奏することは、集中力や気持ちの切り替えが非常に大変だと思いますが、小さなお子様相手でも、とても誠実に音楽に真摯に向き合っていらっしゃる姿勢に感動いたしました。 さすがにトークコンサートの直後はお疲れのようでした。それだけ演奏に集中なさったのですね。 このコンサートは、皆様にとって一生忘れられない大切な糧になったことと思います。 先生、本当にありがとうございました。

Report:大山ナオコ

緞帳の前で
トークコンサート
トークコンサート
ロビー
講評
集合1.2部
集合3.4部
集合5.6部
集合7部

2018年5月14日

鎌倉ステップ開催します(2018.5.20)

ご挨拶

若葉萌える清々しい季節となりました。
第7回鎌倉ステップにご参加、ご来場いただきありがとうございます。
古都鎌倉での音楽と自然に包まれた1日が、素敵な思い出になりますように!
日頃の練習の成果を存分に出せて、楽しんで演奏できますように!

3部のあとに、世界各地でご活躍中のピアニスト田村響先生のトークコンサートが
ございます。素晴らしい演奏をどうぞお楽しみください。

※お願い※
♪演奏中の客席への出入りはご遠慮ください。
♪みなさんの演奏には大きな拍手で応援しましょう。
♪客席では、演奏中のおしゃべりや席移動、飲食はやめましょう。


かまくらの森ステーションメンバー 一同


(当日のプログラムより)

⇒スケジュール・プログラムはこちら

2017年6月 9日

コンペ課題曲でスケールやアルペジオを自然に美しく弾くには?

ピティナかまくらの森ステーション1.JPG5月22日、鎌倉ギャラリーにて根津栄子先生によるセミナー「コンペ課題曲でスケールやアルペジオを自然に美しく弾くには?」が開催されました。

まず始めに、スケールやアルペジオ、アルベルティバスをきれいに弾くためのアイテムをたくさんお見せになり、使い方を説明してくださいました。 おもちゃのパールのネックレスは粒を揃えるために様々な種類があり、それを見せるとすぐにどんな音を出しているか生徒によく分かるという優れもの。脱力のための基本的な手の形の矯正のための積木の利用法や、親指の上下運動はピアノでしか使わないので、アルベルティバスのための1の指の上下運動は毎日やった方がよいとのお話もあり、薬の空き瓶にスーパーボールやビー玉を入れて可愛い音がするようにして手首トレモロの訓練に使うなど、子供が喜びそうな日頃のレッスンに役立つアイデアをたくさんいただきました。特に6大練習はなかなか生徒に言ってもやらないので、早速このサイコロを取り入れようと思いました。 1部分練習 2リズム変奏 3片手ずつ練習 4メトロノーム練習 5録音録画してみる 6ゆっくり暗譜

そういう基本的なお話を前提にして、コンペの課題曲の説明に入りました。 A1級からC級まで参加の皆様からのリクエスト24曲を、形式を踏まえ1曲1曲分かりやすくポイントについてお教えくださいました。転ばないためや出したい音のための指使いの工夫、手首スタッカートは上下2種類で訓練すること、付点を大切にするために譜面の付点を丸で囲む、鉛筆タッチについて等、コンペだけでなく通常の指導にも大変役立つたくさんのご提案がありました。
ピティナかまくらの森ステーション2.JPGまとめとして、どの曲にもスケールがあること、アルベルティバス、カデンツを意識すること。また小さい時から楽曲分析に慣れることも必要、そして指の独立の訓練がとても大事だということをお話になりました。最後に参加者の皆様にアイテムを自由に手にとらせてくださり、時間が過ぎているにもかかわらず、笑顔を絶やさず個々の質問にも丁寧に答えてくださいました。
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2017年5月29日

鎌倉ステップ開催レポート(2017.5.21)

5月21日(日)爽やかなお天気の中、鎌倉生涯学習センターホールにて開催いたしました。
今回のアドバイザーは石川芳(かおる)先生、小林めぐみ先生、そして根津栄子先生。
延べ94組の幼児から大人の方まで幅広い年齢の参加者の演奏は、
心のこもった素晴らしいものでした。
フリーステップでは、いよいよスタートしたピティナコンペティションの
リハーサルとしての演奏も多く、レベル高い演奏に意気込みを感じました。
アドバイザーの先生方の的確で丁寧なアドバイスは皆様に
とても励みになったと思います。

今回のトークコンサートは珍しいことにピアノ演奏ではなく、
石川芳先生による手回しオルゴールコンサートでした。
オリジナルアレンジで、1つ1つご自身で穴をあけてお作りになった曲を
ご披露されました。

【音ひと粒ひと粒の大切さと響きの魔法】
まず「ディズニーメドレー」の演奏後「さて何の曲があったでしょう?」のクイズに、
たくさんの手が上がりました。

次のクイズは、「カエルの歌」
追いかけっこで重なっていくアレンジ版の後、
「このオルゴールに何個穴があるでしょう?」これにはなかなか答えられず、
正解に近かった人にご褒美。
思ったより数倍もの数の穴があってびっくりしました。

その後ステージに参加者を呼び込んで、ピアノの低音、高音パートで
簡単なフレーズを繰り返えす中、中音域で「バイエル22番」が
インディアンの踊り風に変身しました。

最後にサティの「ジュ・トゥ・ヴ」
リタルダンドやアッチェレランドなどをコントロールしながらくるくる回る
手の動きと素晴らしい音色に皆すっかり魅了されてしまい、
20分があっという間に過ぎてしまいました。

すぐに音が出せるピアノと違い、1個1個音程を考えながら穴を開けて
1音ずつ重なって音が出るオルゴール。
ピアノでもひと粒ひと粒の音を大切にね!という先生のお言葉が、
皆様の心に響いたと思います。
その上、自由に鳴らしてくださいと受付にオルゴールを置いて下さったので
子供達は大喜びでした。
可愛らしいオルゴールの音色にさぞかし癒されたことでしょう。

翌22日の根津先生による指導セミナーも合わせ、とても充実したステップでした。

レポート:大山ナオコ

1.2部
1部講評
3.4部
5.6部
7部
トークコンサート

2017年5月17日

鎌倉ステップ開催します(2017.5.21)

ご挨拶


本日は、「第6回ピティナピアノステップ鎌倉地区」にご参加、
ご来場いただきありがとうございます。
今回も大勢の参加者の皆様が日頃の練習の成果を発表いたします。
客席からも温かい拍手で応援をお願いいたします。

今回は、手回しオルゴールによる石川芳(かおる)先生の
トークコンサートもございます。
どうぞこちらもお楽しみください。

当ステップではピアノ指導者が集まり、この日のために準備してまいりました。
音楽と自然に包まれた古都の1日が皆様の心に残る思い出になりますよう、
スタッフ一同、心を込めて運営いたします。


かまくらの森ステーションメンバー 一同


(当日のプログラムより)

⇒スケジュール・プログラムはこちら


2016年6月23日

鎌倉ステップ開催レポート(2016.6.4)

2016年度ピティナピアノステップ鎌倉地区開催レポート

2016年、6月4日(土)第5回ピティナピアノステップ鎌倉地区ステップを開催いたしました。
会場のすぐそばには鶴岡八幡宮、小町通りなど鎌倉観光のスポットがたくさんありますので、演奏を終えて散策なさったかたも多いかと思います。
今回は、アドバイザーに赤嶺郁子先生、秋山徹也先生、木住野睦子先生、清水恵子先生をお迎えし、ローテーションでアドバイスしていただきました。
特に秋山先生は、前日かまくらの森ステーション企画「バッハインヴェンション&シンフォニア全曲アナリーゼ」最終回を終えられたところです。二日連続で本当にお疲れになったと存じます。
先生方の温かいアドバイスに、参加の皆様のピアノへの思いも益々強くなったことと思います。ありがとうございました。
今回は継続賞表彰の方がとても多く、26名もいらっしゃいました。
これからもピアノ練習の目標としてピアノステップを活用していただければうれしいです。


レポート:かまくらの森ステーション代表
大山ナオコ

1.2部
3.4部
5.6部
7.8部
講評
出演者席
表彰

【実施レポ】アナリーゼして弾こう! インヴェンション・シンフォニアから ―演奏と指導に役立てるために―Vol.10<最終回>(秋山徹也先生)

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2016年6月3日(金)横浜市栄区民センターリリス音楽ルームにて、秋山徹也先生をお迎えして、「アナリーゼして弾こう! インヴェンション・シンフォニアから ―演奏と指導に役立てるために―Vol.10<最終回>」を開催しました。

※バッハインベンション:4番6番  シンフォニア9番15番



2014年10月からスタートいたしましたインヴェンション&シンフォニアのアナリーゼも、今回で最後回、全曲達成となりました。
秋山先生、本当にお疲れ様でした!
そして、最後までやり遂げることができたのは、ステーションメンバーの先生がたをはじめ、参加して下さった方々のご協力と応援のおかげと大変感謝しております。


今回の講座は、いつものようにインヴェション2曲のアナリーゼの後、休憩を挟みシンフォニア2曲を終了いたしました。
そして最後に皆様の前で、秋山先生にかまくらの森ステーションより御礼の言葉を述べ、感謝を込めて鎌倉の思い出に鎌倉彫のセットをお渡しいたしました。
また1回も欠かさずご参加された緑川眞由美先生と加賀奈津子先生に10回継続皆勤賞としての記念品を差し上げた後、参加の皆様全員で記念写真を撮りました。
そしてランチ会では、苦労話や裏話なども交え、またぜひ先生の講座をやってほしいとのリクエストも多数あり、とても盛会でした。
先生の締めくくりのお言葉は、この30曲は1曲1曲が異なる内容なので非常に勉強になります、全曲それぞれの構成が理解できると、どんな曲にも応用できるのでぜひ活用してくださいとのことでした。


<アナリーゼ内容>
◆インヴェンション4番:
もっとも基本的な技法の曲で7番とよく似ています。11小節目から動きがありクライマックスを迎え終止、2部ではこれでもかと11から14小節までのフレーズが繰り返されます。 何度も同じフレーズが出てくるというのは、かなり展開的要素があるそうです。49小節目Ⅰ度で解決せずⅥ度に推移する意外性で結末を引き延ばすなどの工夫があります。

◆インヴェンション6番:
3部分構成で歯車の噛み合わせのように右左が動きます。両方共にテーマと考え同等に弾くとよいとのこと。 4小節目が3番目のテーマモチーフとして後で活躍します。2部では29小節目からホモフォニー的に左が和音で動きます。ナポリの和音でほろりとさせ、その後沈み込んでいき、再現部へと続きます。 ある意味で、この曲はソナタの原形とも言えるのではないか、9小節から属調として第2テーマになり、28小節目から展開部、そして再現部で主調のまま終止していると、興味深い事をおっしゃいました。

◆シンフォニア15番:
順番を変え、まず15番からのアナリーゼとなりました。この曲はインヴェンション6番とよく似ています。 両手とも6番のように同等です。おまけのように見えるけれど後で重要になるフレーズが、3小節目に出てきます。 2声体で動き、17小節目からやっと3声体としてはっきり出てくるので色を変えるとよいとのこと。そして25小節目に意外性があります。 6番のナポリと同様に、今度は3度が半音上がり響きががらりと変わります。 その後展開していき、テーマ再現。ところが左は閉じず5度で止まり、32小節目のクライマックスでは、半終止の代わりにこの曲集で唯一、?度の第3転回形が出てきて、7度とぶつかります。 バロック時代ではあまり使われない手法だそうです。

◆シンフォニア9番:
この曲は構成的にもっとも難易度の高い曲だそうです。遊びかないので抜く音がありません。また半音階を多用しています。4小節までに全部の音階が出てきます。 問いと答えに該当する部分は、そのブロック毎に変化をつけるとよいとのこと。 この曲は5部分で構成され、嬉遊部を交えどんどん転調していきます。主唱と応唱の複雑な絡みなど、先生の細部にわたる解説を聞くと、この曲を演奏するにはかなり深い洞察力と理解力が必要だと感じました。 まさに、最後を締めくくるのにふさわしい曲でした。

Rep:ピティナかまくらの森ステーション 大山ナオコ

2016年6月 2日

鎌倉ステップ開催します(2016.6.4)

ご挨拶

本日は鎌倉地区ピアノステップにご参加、ご来場いただきありがとうございます。
鎌倉地区ステップも、早いことに今回で5回目になります。こうして回を重ねる事ができましたのも、皆様のご協力と応援の賜物と、心より感謝申し上げます。
今回も大勢の参加者が日頃の練習の成果を発表いたします。客席からも温かい拍手で、応援をお願いいたします。

当ステップでは、ピアノ指導者がスタッフとして集まり、今日のために準備してまいりました。
音楽と自然に包まれた古都の一日が、皆様にとって心に残る思い出になりますよう、スタッフ一同、気持ちを込めて運営いたします。

かまくらの森ステーション代表:大山ナオコ
(当日のプログラムより)

⇒スケジュール・プログラムはこちら

2016年5月23日

【実施レポ】『アナリーゼして弾こう!』バッハ「インベンション」と「シンフォニア」から ‐演奏と指導に役立てるために‐(秋山 徹也先生)

2016年4月22日(金)鎌倉芸術館練習室1にて秋山徹也先生をお招きし、「『アナリーゼして弾こう!』バッハ「インベンション」と「シンフォニア」から ‐演奏と指導に役立てるために‐」という題で講座が開催されました。

※バッハ『インベンション9番・10番』『シンフォニア12番・14番』
いつもながら、先生のアナリーゼは細部まで説明がありとても勉強になります。
内容を簡単にまとめます。
インベンション9番、10番に共通するのは、転調に平行調がないという事です。 9番は最後まで短調のまま、明るい箇所がないので、非常に深刻で非痛感があります。
またこの曲はテーマの中にリズム、旋律のかみ合わせがありどちらもテーマと考えられるので、両声部対等に扱うとよいとのこと。20小節目には1小節目3拍目からのパターンがヘミオラのように続きます。その後一瞬現れる長調で緩み、テーマの一部分を用いた連用と重ね合わせ、最後は1部の終止形と同じとなります。
10番は長調のみなので、とても明るい曲想となります。2度ずれゼクエンツと4度飛ぶゼクエンツの解釈の違いなど細かく説明がありました。また20小節から25小節までがこの曲の最大のポイントとなります。和音が変わる毎に色彩の変化を考えるのが大事だとのこと。そして転回したまま緊張感のある終わり方をしています。
シンフォニア12番の面白いところは、テーマの2拍のパターンが何度も出てくることです。7小節目など、ゼクエンツの途中に割り込んできます。限られた少ないモチーフを様々な箇所で用いる、無駄のない作りはさすがにバッハならではの作曲ですとおっしゃっていました。
また、長い保続音が出てきますが、これはそれに乗ったフレーズ全体の色彩を否定して低音が他を支配するそうです。26小節目6度の和音になる箇所がポイント、最後はドッペル減七の和音がテンションを高くしているので、工夫が必要。
14番は、旋律の重ね合わせが多用されているので、弾きにくくかなり複雑な曲です。冒頭だけ説明しますと、1、2、4小節にテーマが出て、3小説目が嬉遊部となります。 あらゆる箇所にストレットが出てきます。1拍ずれたり、主題と応答にあったり、テーマの音型が絡んだりします。 ストレットを探すのも面白いのではないか、そしてストレットが出てくるところは、どの声部も重要なので同等に演奏することが必要とのことでした。
さて次回でインベンション15曲、シンフォニア15曲完結となります。 秋山先生を囲むランチ会も最後となりますのでどうぞご参加ください。

次回最終回の内容は《インベンション4番6番・シンフォニア9番15番》です。
日時:2016年6月3日(金) 10:00-12:00
場所:横浜市栄区民センターリリス音楽ルーム
内容:インベンション4番6番 シンフォニア9番15番


※翌日6月4日に、ピティナピアノステップ鎌倉地区を開催いたします。 アドバイザーは秋山先生を始め素晴らしい先生方です。
場所:鎌倉生涯学習センターホール(JR鎌倉駅より徒歩2分)


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