レポート アーカイブ

2008年6月13日

目白バロックステップ開催レポート

 目白バロック音楽祭に参加する形で、雑司が谷音楽堂(2階付き70席)の御神堂のような天井の高い空間に、1日中バロックのピアノ曲が響きました。49組中ジュニア(J)35組と、お馴染みのお顔も多いグランミューズ(G)14組は、すべてフリーステージ。約20組がBravoという水準の高さでした。

コメントにはバロックへの想いが語られ、各部にJとGを組み合わせたプログラムなので、Gの大曲を熱心に聴くこども達の表情が印象的でした。満席の会場で、G参加者も気持ちよく、快く演奏されたと思います。コンペの現代曲がときどき弾かれるのも、新鮮でした。

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 トークコンサートには150の公募があり、1日3回の強行軍。久元祐子、三浦実両先生と私のアドバイザーが各10分、独・伊・仏のバロック曲を担当し、歴史背景、楽器、奏法の説明を交えて、バッハ、スカルラッティ、ラモー、クープラン、ダカンの曲を弾きました。バロックの多様性、楽しさが表現され、内容ある30分だったと好評を頂いております。

年表、楽器の絵、肉声の司会という手作り感も手伝い、バロック時代の、自由でゆったりとした空気が流れていたようです。これは、先生方や本部、ステーションのスタッフが忙しく動いて下さったお蔭で、心から御礼申し上げます。 (代表:林 苑子)


2009年7月 2日

目白バロックステップ開催レポート


2台の主役?スタインウェイB型、フレミッシュ2段鍵盤

土居瑞穂先生トークコンサート
土居瑞穂先生トークコンサート

2回目の目白バロックステップでは5才から50代の参加者が2段鍵盤チェンバロかスタインウェイB型ピアノを使って、必ず1曲はバロックを弾きました。
バッハの他に、L..モーツァルト、テレマン、スカルラッティ親子、ヴィヴァルディ、ツィポーリ、リュリ、クープラン、パーセル、ヘンデル他各国のバロック作品が並びました。
バッハ・ソナタ ヴァイオリンとチェンバロ
バッハ・ソナタ ヴァイオリンとチェンバロ
1曲目のバロックを弾く楽しみで、ステージの流れにリズムが生れ、チェンバロの音色に聴き入るお客様の耳はピアノの音にも向けられて、コンサートのような共感が生れました。チェンバロは初めての人も(午前リハーサル)、専門に勉強している人も、ピアノだけ弾いた人も、楽器の音色を考えるきっかけになったと思います。土居瑞穂先生のトークコンサートでは、チェンバロの仕組みの説明と、豊かな音色の演奏に、高い天井の空間いっぱいに、バロックの空気が溢れました。

土居瑞穂先生トークコンサート

2部表彰式

3部表彰式 3人のアドバイザーと

2010年6月 4日

目白バロック地区 開催レポート

第3回目白バロックステップでは56組で締切り。その内18名はチェンバロ参加。その内5名はチェンバロのみで専門家らしい美しい音色と様式を披露。他の13名はピアノも弾き、両者の違いを知る経験をしました。このようにチェンバロとピアノがかわるがわる弾かれる機会は珍しいのです。
芝崎久美子先生のレクチャーで話された両者の違いを、聴衆もアドバイザーも音楽室のオーナーや調律の方も、じっくり聞きわける譜に気が印象に残りました。
ピアノで参加の方々は、天井の高い響きの良い会場で、集中してかなりの仕上がりを見せてくださいました。
菊池裕介先生のトークコンサートで弾かれたバッハ、その表現の豊かさに改めてピアノの魅力を感じた方は多かったでしょう。
ピアノという楽器について改めて考え直すステップになりました。
100回表彰を迎えられた中村香織さんについてはこちらをどうぞ。

第1回表彰
1回目 表彰
第2回表彰
2回目表彰
第3回表彰
3回目表彰
芝崎久美子先生レクチャー
芝崎久美子先生のレクチャー
菊地裕介先生のトークコンサート
菊地裕介先生のトークコンサート
チェンバロの鍵盤 アップ
チェンバロの鍵盤 アップ

2011年6月13日

目白バロック地区 ステップ開催レポート

第4回目白バロックステップは58組中半数がリピーターで、遠方からの初参加も含め、終日レベルの高い演奏が続きました。お顔なじみの参加者が談笑される様子や、コンサート会場のように熱心で温かい雰囲気は、ステーションに充実した手応えをもたらしました。
大塚直哉先生のチェンバロトークコンサートは、お集まりの皆さんにメヌエットのリズムで体を動かしていただく等、バロックの基本のわかり易く楽しい説明と、クラヴィコードも使って、鍵盤楽器のルーツを探りながらのすばらしい演奏で、ぜいたくな時間となりました。
バロックに詳しい本多昌子先生と3名でも講評は、レベルの高いお客様に歓迎されたようです。実は控室でも終日鍵盤音楽談義が続き、アドバイザーにも有意義な1日となりました。大塚先生、本多先生、参加者のみなさま、ありがとうございました。

目白カンタービレステーション


トークコンサート解説

トークコンサート解説

継続表彰3・4部

継続表彰5・6部

継続表彰シーン
トークコンサート演奏
トークコンサート演奏

トークコンサート解説

講評・本多昌子先生

講評・林苑子先生

2013年6月 6日

目白バロック ステップ開催レポート(2013.6.2)

第6回目目白バロック地区ステップは63名の参加。第3部以後チェンバロ企画18名をはさみながら、必ず1曲以上バロックを弾くプログラムが展開されました。演奏者、アドバイザー、聴衆の位置が近いこともあり、音楽の力で全員がひとつになり、満足感が拡がりました。
チェンバロとピアノの音色の違い、同じ曲でもスタイルの違いが生じることが分かりました。
土屋美寧子先生は両方の楽器で、ラモとスカルラッティを弾かれ、バロック演奏の革新に触れるトークでした。評論家の真嶋雄大先生は音核的な演奏論でコメントや講評をされたので、受ける側は一人前に扱っていただいて嬉しかったでしょう。質の高いステップになりました。こども達もグランミューズも、音楽への憧れをプレゼントされて良い表情を見せていました。皆様の真剣さに感謝いたします。

2013目白バロックステップ 2013目白バロックステップ 2013目白バロックステップ 2013目白バロックステップ 2013目白バロックステップ

2014年8月12日

目白バロック地区 ステップ開催レポート(2014.6.1)

目白バロックステップは第7回目を迎え、ご当地シールを作りました。
シールの図柄にあるチェンバロと、現代ピアノを使い、必ず1曲はバロック曲の入ったプログラムで参加された方が63名。グランミューズ18名もコンペリハーサル組も、毎年参加のお顔なじみも、完成度が高く、お互いの演奏をしっかり聞いていました。
オーボエ2本、ファゴット、チェンバロによるトリオソナタの好演では、天井の高い御神堂のようなホールの空気が揺り動かされ、感動が全員に伝わりました。赤松林太郎先生のトークコンサートでは、ピアノならではの迫力でスカルラッティ、チマローザの魅力が広がりました。
来年もぜひ目白バロックの雑司ケ谷音楽堂にお集まりください。

2014目白バロック地区 2014目白バロック地区 2014目白バロック地区 2014目白バロック地区 2014目白バロック地区 2014目白バロック地区

2015年6月17日

神楽坂バロックステップ開催レポート(2015.6.7)

音楽との友ホール、約150席、大理石の床、高い天井で響く空間は、ヨーロッパの宮廷コンサートの雰囲気。ベーゼンドルファーの97件と一段チェンバロがステージに並び、大きさと色のコントラストを見せていました。必ずバロックを弾くステップの8回目は、ホールが大きくなって、10名のスピネット参加とベーゼンの響きの違いや、クラリネット、ファゴットの音色に皆さん満足して頂けたようです。ムジカノーヴァ編集部ら10名による「リレー連弾協技会&ムジカノーヴァ編集部」の様々な楽器と合唱のステージには、「音楽こそ高級な遊び」の精神が感じられました。後半のコンペリハーサル組やグランミューズの熟年ピアニストの後援にも惜しみない拍手が送られました。アドバイザーの秋山徹也先生、飯野明日香先生の素晴らしい講評にらいっ乗車やスタッフからも喜びの声が聞こえています。本部の担当者にお礼を申し上げます。
目白カンタービレステーション 代表 林苑子
1、2部表彰式
3、4部表彰式
5、6、7部表彰式
アドバイザー 林 苑子先生、飯野 明日香先生、秋山 徹也先生
スピネットとベーゼンドルファー97鍵
スピネットの説明 加藤正人氏
ムジカノーヴァ編集部「リレー連弾競技会」

2016年6月13日

神楽坂バロックステップ開催レポート(2016.6.5)

大理石の床、高い天井の音楽の友ホールに、現代ピアノ最大のベーゼンドルファー97鍵と、ピアノのルーツと言われるクラヴィコードの並ぶステージ。ピアノからは豊かな音と響きが広がり、クラヴィコードでバッハやクープランが弾かれると、それ迄も静かだった会場が、息を呑むような緊張した静けさに変わりました。耳が慣れてくると、ささやくように曲がはっきり聴こえてくる、不思議な体験。大切なことは大声で なくとも心に届く。音は空気を伝わり、ひとりひとりの耳に届く。こんな体験を、来年も多くの方におすすめ致します。一方ピアノ演奏では仕上がりの良い方が多く、グランミューズ20名のバロックには圧倒される音楽を感じました。100回表彰の長谷川祥子さんに200回以上の中村香りさんから花束が渡され、奇しくも2人の女性ドクターが並んで大きな拍手を受けました。アドバイザーの今井顕先生、トークコンサートの末永匡先生、本部スタッフ、ヤマハ池袋支部、ステーションスタッフには御礼申し上げます。
代表・アドバイザー 林 苑子

第1、2部継続表彰
第3、4部継続表彰
第5、6部継続表彰
第7、8部継続表彰 花束を持つ100回表彰長谷川さん
100回表彰インタビュー

2017年1月19日

【実施レポ】モーツァルトへのレシピ ‐古典の風格を整えよう Vol.3‐(今井顕先生)

2017年1月15日(日)表参道カーサ モーツァルトにて今井 顕先生をお招きし、「モーツァルトへのレシピ ‐古典の風格を整えよう Vol.3‐」という題で、大寒波到来の寒い中、講座が開催されました。


今回はソナタK.283を取り上げ、その楽譜から モーツァルトの音楽、表現を読み取るこつ(スラー、スタカート、強弱、表情記号の持つ意味、それらをどんな表現に結びつけるか) 休符に隠れた表情(その先に来るものへの緊張感、色合いの変化により切り口が変わる) 間合いをどう演出するか、拍感の大切さ、その拍感を実際にどう表現するか、 前打音の奏法などを、今井先生の演奏を交えながら、学ばせていただきました。

古典派は難しいという固定観念にとらわれがちですが、モーツァルトの時代はやはり音楽は大きな楽しみであったこと、演奏することにまずは楽しむ気持ちが大切、そして、楽譜を正しく読む力、その曲の表現Affektをとらえる力の大切さを改めて思いました。

そして、最後に今井先生の言われたお話、『時代によって古典派の音楽の捉え方が変わってきている。例えば、テンポは多少動いてもいいのではないか』表現の仕方もたくさん有る選択肢の中から自分で考え自分で決めていく力が必要ということを強調されていました。


次回は、5月14日(日)10:00から汐留ベヒシュタインサロンにて 2017年度PTNAコンペティションE,F級の課題曲モーツアルトのソナタを中心に、一層モーツァルトに近づける時間にしていけたらと思っています。


Rep:杉並ステーション

2017年6月13日

神楽坂バロックステップ開催レポート(2017.6.4)

天井の高い大理石に囲まれた、ヨーロッパの宮殿コンサートのように残響が多い、
音楽之友ホール。
ベーゼンドルファー97鍵の響きは豊かで、
大人の演奏には深いウィーンの響きを感じました。

クラヴィコード企画には5名参加、全員が耳を澄ませてバロック時代の雰囲気を味わい、
グランドピアノとの異いに歴史を感じたひとときでした。
金子一朗先生のトークコンサートでも、2つの楽器を使っていただきました。
お子さんから中高生、大人迄、準備の行き届いたレベルの演奏が続き、
後半は平均律を16名がすばらしく弾かれました。

グランミューズ17名中、100回以上継続表彰が3名、
記念撮影では、ステージ上合計表彰500回以上が並びました。
バロックステップ10周年にふさわしい演奏と、協力いただいた皆様に感謝致します。
1,2部の継続表彰
第3部クラヴィコード
7、8部のグランミューズ参加者。
継続表彰が計500回超えです。
金子一朗先生のトークコンサート
音楽之友社前に、トークコンサートのポスターを。神楽坂通行の方々に向けて。

2018年1月12日

【実施レポ】モーツァルトへのレシピ -古典の風格を整えよう Vol.5-(今井顕先生)

2018年1月6日(土)汐留ベヒシュタインサロンにて今井顕先生をお招きし、「モーツァルトへのレシピ -古典の風格を整えよう Vol.5-」という題で講座が開催されました。

今回は『幻想曲を演出する ‐幻想曲K.397(d-moll)、K.475(c-moll)を題材として‐』というテーマ。 ファンタジー、それはモーツァルトにとってピアノを超えた世界であり、オペラのシーンを思わせる表現でもあること、オペラのセリフの間合いが大切なのと同様に、ピアノでもその間合いを表現していかないといけないこと。

シェイクスピアが、セリフに魂を込めろ!と言ったことが、同じように音に魂を込めろ!という気持ちが大切。
バッハもハイドンもモーツァルトも皆人間の心を持っていた。その心を音楽で表現したい、アナリーゼも規則も大事だが、もっと大切なのは人の心情を表現すること。そして、レオポルド・モーツアルトの言葉として『曲のアフェクトを感じる、それは音楽家の大切な感性』という印象深いお話が前置きにありました。

d-moll幻想曲では、出だしのAndanteには、英語のgoの意味があること。アリアの前の休符、静寂も音楽であること、」低音に見られる下降する音型は地獄に引き摺り下ろされるような恐怖! 逃げ出したい感情、諦め、叫び、、、、、そして穏やかな微笑みのメロディー。 この暗から明への切り替えがまさしく天才モーツァルトであるところ! そしてこの曲は初版譜では第97小節のい音上の七の和音で終わっていた、、そこから先は弟子が書いたのであろう。ただ内田光子氏のCDでは、彼女のオリジナルが付け加えられている。

一方、c-moll幻想曲では、モーツアルト直筆の楽譜を見ながら、c-moll 調号を書き入れながら消した後があること、モーツアルトが書き進んでいくうちに調号を使うことのは実際的でないことに気がついた。なぜならば、すぐに音楽はh-mollに転調していっているので、、、 参考資料として配られた直筆から、モーツアルトが側に居るような不思議な気分に浸った時間でした。

またここでも下降する軸のラインは、ドンジョバンニを思わせる地獄へと向かう恐怖、嵐のような音型に沿う2度音程には痛みが表現されている。対話風の音型にはそれぞれの登場人物の気持ちをいれて、、、など
今井先生の演奏からモーツァルト劇場に誘い込まれたようなセミナー、形にとらわれず、何よりも心で音楽を表現することの大切さを改めて思ったひとときでした。

2018年5月30日

古典の風格を整えよう vol.6 -実践編-古典期の課題曲による公開レッスン

連休最終日の2018年5月6日(日)汐留ベヒシュタインサロンにて今井顕先生による「古典の風格を整えよう vol.6 -実践編-古典期の課題曲による公開レッスン」セミナーが開催されました。

シリーズ6回目となりました今回は、ピティナピアノコンペティションの課題曲の中から 古典の曲を取り上げて、生徒さんたちにご協力いただき、公開レッスン方式で 楽譜の見方、解釈の仕方を紐解いていただきました。

課題曲は以下のとおり
・モーツアルト ソナタ変ホ長調 KV282 終楽章(C級課題曲)
・ハイドン  ソナタHob.XI:34 第一楽章(D級課題曲)
・ベートーヴェン 「水車小屋の娘」のアリアによる9つの変奏曲WoO69(D級課題曲)
・モーツアルト ソナタ変ホ長調 KV282 第一楽章(E級課題曲)
・ベートーヴェン ソナタ第21番Op.53 第一楽章 「ワルトシュタイン」

配布資料として、『レーオポルトが息子ヴォルフガングに教えたに違いないこと』 と、D級課題曲のベートーヴェンのヘンレ版と春秋社版のコピーが配られました。

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古典曲を弾く上での基本となる強弱のこと、拍のこと、スタッカートのことなど 楽譜の中から拾い上げて、一つ一つ丁寧に解説していただきました。 楽譜上の音符や符点などのリズム、速度記号などの音楽用語を、当時の文化、社会 また、作曲家の背景などを 時にはウイットに富んだエピソードで、わかりやすく教えていただき 曲のイメージを掴みやすいレッスンとなりました。

どの曲でも共通して私たちが陥りやすい事例として スタッカートや速いパッセージに多く見られる 『音の粒を揃える』ことに特化しすぎて無機質な音楽になってしまうということ それは日本語の発音にも関係があるそうで、スタッカートは『表情豊か』に、レガートは『大切に』 と捉えて注意深く音を聴きながら弾くこと 全ての音に意味があってそこに拍を感じ大切に心を込めて表現すること そこに散りばめられている音と音の間と空間を感じ取ること どんな気持ちでそれが書かれているのか、なぜその音符が使われているのか、 をいかに汲み取れるかが音楽的なセンスにつながるとのことでした。
180506imai_2.jpgまた、使用楽譜によって随分と解釈が変わってしまうことも驚きでした。表現は自由といえども 古典の様式をきちんと理解した上で演奏するためには、やはり、原典版の楽譜を使って読み解く力を身につけることが大切だと思いました。 ハイドンに関しては、実はモーツアルトよりとてもロマンティックなのに、表現が乏しい演奏が多いとおっしゃっていたのも印象的です。


180506imai_3.jpg次回、10月12日のシリーズ7回目では、このハイドンについての解釈や表現方法を教えていただきます。  今井先生の温かいお人柄とわかりやすく楽しいお話であっという間の2時間、生徒さんたちも、参加者の皆様も とても満足された表情で、次回を予約された方も多かったことが主催側にとって何より嬉しいことでした。 今井先生、ありがとうございました。また10月よろしくお願いいたします。

2018年11月13日

【実施レポ】ヒダリテジョウズ「左手上手」になりませんか?(林 苑子先生)

2018年11月8日(木)にサン=オートムホールにて林 苑子先生をお招きし、「ヒダリテジョウズ「左手上手」になりませんか?」を開催いたしました。

 ユーモアも感じる興味深いタイトルで、ピティナの理事である林苑子先生のセミナーを開催しました。ピアノ演奏の土台となる左手を意識したレッスンを導入期から取り入れることを提案されました。先生のコンぺやステップでの審査の経験上、右手のメロディに左手の伴奏を付けると言った平面的な演奏が多いことから、左手が上手になれば立体的な演奏になるのではないか。その左手の練習をいかに面白くするかの様々なアイディアが盛り沢山のあっという間の充実の二時間でした。

 まず、自分の左手をよく観察し、手のひらや指の付き方に関心を持つ。良い形で写真を撮るのもおすすめ。紙鍵盤を使って「どんぐりころころ」「大きな栗の木の下で」を移調しながら、白鍵黒鍵の状況に応じて、指間を意識することを試みました。手のひら、腕の裏、肘、お尻、かかと等全身を使って、手首の高さをキープする姿勢が大切です。四期の左手の使い方では、ロマン派の伴奏形が複雑になること。中でも、「ショパンの『ノクターン』は、左手の練習が80%。左手が上手に弾ければ、自然に右手が歌える」という言葉に私自身も大変共感致しました。左手にも、チェロ、ホルン、ファゴットのイメージを持ち、音色豊かに弾くことが大切です。
 「毎日五分間左手コーナーを作ろう」という提案では、ギロックの『フランス人形』『秋のスケッチ』、チャイコフスキーの『病気のお人形』などを左手で弾いてみると、「つまらない...」と嘆く子供たちも左手の練習が楽しく続けられそうです。実際に林先生が演奏され、「両手で弾くより、より素敵な曲に感じる」という言葉に、受講者の皆さんも大きく頷いていました。
 非利き手を使うと、脳が活性化するというお話では、二刀流で有名な宮本武蔵の名前が出て、林先生の見識の広さと、適切で魅力的な言葉選びに惹きつけられました。


Rep:神 三奈



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