美しい響きとは、遠くに音が伸びるということ、それには力を抜くということを、具体的な方法で演奏を交えてご説明していただきました。
まず、腕の力を抜くための具体的な方法を、動きを交えてお話しいただきました。
腕を回してみたり、腕をどなたかにあずけてみたり、その他にも、手首と上腕との関係、腰を支えて呼吸と一緒に打鍵すること、鍵盤の上に指を乗せ、音を出すのと同時に上腕を使うなど、いろいろな手法を教えていただき、良い音、良くない音とのあまりの違いに驚きを覚えました。

先生が演奏されると、こんなにも音色が弾き分けられるものかと、美しい音に感動しました。
さらには、バッハのインヴェンションと、フランス組曲を使って、様々な奏法の練習の仕方も教えていただきました。
「感性が、知性で裏付けされること」と先生がおっしゃられました。楽譜をよく見て、どこの部分はどのタッチで弾くのか、どうしてそう弾くのか、その曲をどのように弾くかが大事で、キャラクターや構成なども考えて、説明ができるようにすることが大切であるということがよくわかりました。
いずれのお話も、指導者として共感を覚えたり、気づかされたり、新しい発見があったりと、とても充実した講座内容でした。
受講した皆様も、とても満足されたご様子で、もう一度聞きたい、もっと詳しく聞きたい、何回もシリーズとして続けてほしいという声もたくさん出ておりました。
ぜひ、またの機会にお願いしたいと思っております。
石井先生、本当にありがとうございました。
Rep:ピティナ岡山支部 藤井洋子