2018年4月13日

【実施レポ】明るい未来に繋がる導入期指導法(井上朗子先生)

2018年3月30日(金)名護中央公民館小ホールにて、井上朗子先生による、「明るい未来に繋がる導入期指導法」が開催されました。

何事も基礎が大事。間違った癖がついてしまうと、それを修正するのはなかなか難しいこと。それは多くの先生方が日頃痛感していることではないでしょうか。その導入期の指導法を、バスティンパーティーAに沿って講義してくださいました。

まず初めに出てくるのは、右手と左手の認識。歌いながら手を叩く、お互いの手を合わせて叩くなど、スキンシップも図りながらやることが大事。弾きやすい指、手にするために、指先と付け根の強化の徹底。鍵盤ポジション感覚を身につけるために、目を閉じてやってみる。拍感を養うためにメトロノームを使用する。音程などは、視覚的に分かるように記号化すると良い。また、ラップの芯を使用して脱力の仕方や、おはじきを鍵盤に置かせて音の場所を覚えるなど、グッズを使用してのレッスンアプローチもありました。

譜読みの速さは、弾きたい曲をすぐ実現出来ます。音色の追求は、聴く耳を育てる、打鍵の仕方、脱力が関わってきます。生徒に対して生涯音楽と関わってほしいという思いは、誰もが抱いていると思います。その為にも、教材の意図をきちんと理解し、導入期で楽しく分かりやすくレッスンしていくことが大事だということを、本日のセミナーで改めて感じました。2時間終始明るい笑顔の井上朗子先生、ありがとうございました。

Rep: ピティナ沖縄支部 照屋 愛

【実施レポ】 2018年度 コンペ課題曲企画 課題曲セミナー(奈良井巳城先生)

2018年3月15日(木)沖縄県浦添市ベッテルハイムホールにて、奈良井巳城先生をお招きし、「2018年度 コンペ課題曲企画 課題曲セミナー」が開催されました。

近現代の曲を中心にA2級からD級までの課題曲を奈良井先生の 素晴らしい演奏と共に、1曲1曲の重要なエッセンスを伝授して 頂きました。

  • ウナコルダの時の指のタッチ
  • 離鍵の音作り
  • 倍音が増えるとふくよかになる響きのタッチ

テクニック面では、このような内容を1曲1曲の紹介の中で 教えて頂きました。 また、表現面においては、

  • 音楽を感じる間の大切さ
  • 低音が骨格で右手が洋服のようなバランスの大切さ

そして、『調音結合』という言葉から学ぶフレーズ作り、音楽の 表現作りについてもわかりやすく説明して頂きました。

また奈良井先生が研究なさっているロシアピアニズムから学ぶ 表現力の説明では、和音の響きを『 焼き鳥 』に例えて説明して 頂き、焼き鳥のくし部分の音、肉の部分の音を、課題曲の中に ある和音で見事に1音1音コントロールされた音で立体的に表現・ 説明して頂き、納得と共に、また奈良井先生のユーモアのある お話にもつられて、会場は時折、笑い声が広がるとても楽しい 雰囲気につつまれました。

先生のユーモア、パワー、エネルギーに圧倒されて、長い講座が とても短く感じあっという間だったという受講者のお声がたくさん ありました。 今年のコンペ課題曲のたくさんの素敵な曲を生徒達と共に学び、 課題曲セミナーで学んだ事をしっかりレッスンに活用していきたい と思います。 奈良井 巳城先生、南の島沖縄県へお越しいただきありがとうございました。

2018年3月12日

【実施レポ】ぴあのノカラダカラダ in オキナワ(竹本絵己先生)

2017年10月2日(月)沖縄メディアアートセンタースタジオにて竹本絵己先生をお招きし、「ぴあのノカラダカラダ in オキナワ」という題で講座が開催されました。

竹本先生は前日の那覇秋季ステップでのアドバイザーもお務めになられました。その中での参加者を対象としたワンポイントレッスンも実施していただき、とても分かりやすく楽しいレッスンに受講者の緊張もほぐれ、会場からは笑いが起きたり大きく頷いてお聞きいただいたりと、皆様すっかり竹本先生のレッスンに惹き込まれていらっしゃるようでした。

その翌日の講座とありまして、「ぴあのノカラダカラダ」とはどんな内容なのだろうととても楽しみに参加させていただきました。 会場に着きますと、竹本先生は前日のお疲れも感じさせず溌剌とした笑顔で迎え入れてくださいました。
受付にて今回の講座の内容をおまとめいただいた資料を拝見しまして大変充実した内容に少し圧倒されておりましたところ、「さぁっ、まいりますよ!今日は盛り沢山の内容ですので少し早口になりますが皆様頑張ってついてきてくださいね!」と竹本先生が仰り「ぴあのノカラダカラダ in オキナワ」が始まりました。

竹本先生は筋肉の自由が利かなくなってしまうジストニアという病を右手に発症された経験がお有りで、初めにそのお話しをお聞かせくださいました。この病気は、いまだに病態の解明が進んでおらず根本的な治療法も見つかっていないというのが現状のようです。
そんな病との果てしないと思われた闘病生活ですが、完治までに40年という年月を要した方がいらっしゃる一方で竹本先生は8ヶ月で治されたとのお話しには驚きの声が上がっていました。日常生活に支障が出る病だと耳にしたことがありましたので、大変なご苦労をなさりながら治療やリハビリに励まれ、こちらが想像し得ない程の凄まじい努力をされたのだろうと思います。
そのような経験をなさった竹本先生はその後、ピアノを弾くための身体(カラダ)についてお調べになり、様々な研究をされたそうです。

I-「ぴあのノカラダカラダ」には4つの変換がありました。

1-ピアノの「身体」からだ
2-ピアノの身体「空(カラ)」だ
3-ピアノの「殻」だからだ
4-ピアノ「野から 田から」だ

演奏のために「身体」のことを知り、演奏へ集中するために身体や心を空っぽにし、休日には身体や心を休めるために自然に触れて体を動かすお時間を設ける、といったことを大切にお考えになられているとの事でした。

II-「ヒトのカラダのマッピング」

続いては「ヒトのカラダのマッピング」と題し9項目の骨のお話しをしてくださいました。なんと、竹本先生は「骨フェチ」だそうで幼い頃から骨にとても興味をお持ちだったとの事です。私は「骨フェチ」という方に生まれて初めてお目にかかりました。 たくさんの骨の画像とともに竹本先生ならではのお話しを交えながら、どのように演奏に反映させるのかということを教えていただきました。

『骨が無ければ人間の体は保てない』とのお話しはとても興味深く聞かせていただきました。骨が大切なものだとはもちろん知っていますが「体が保てない」ということはこれまでに考えたことがなく、人体にとって骨がいかに大切であるかを改めて考えさせられました。

そして、中でも衝撃的なお話しは「刺されたら即死」するような部位ほど骨密度の高い骨に守られているそうです。肺や心臓を守る「肋骨」や「頭がい骨」「骨盤」などが挙げられるそうです。
『全身の骨を様々な筋肉が覆って人体を形成している』ということにも触れられ、『脊椎&骨盤はどんな造りになっている』のかでは横から見た背骨の画像が表示されました。背骨を横から見るとSの字を描いており、それによって「歩く」や「走る」という動きを可能にしているそうです。

ここでは、竹本先生が以前に頚椎ヘルニアにより左手の握力が一時ゼロにまでなられたと仰っていました。今では17kg程度まで回復されたとの事でしたがジストニアに続き本当に大変な体験を重ねられ、その度に想像し得ないような努力をなさって今のお身体を手に入れられたのだと心から尊敬致しました。
「両手の骨」の画像を見ますと、手首や手のひらの骨はとても面白い形状のものが集まっていました。そして、その周囲を「広背筋」「骨間筋」「小指外転筋」などの筋肉が覆っており、"手が広がらない"という方は骨間筋のところが板のようになっているのだそうです。
フィンガートレーニングの先生に通い始めた頃は竹本先生の手も板のようで手の甲に谷が無かったそうですが、ぐりぐりと刺激を与えるマッサージ(と言いましょうか)の結果、板のようではなくなり谷が出てきたそうです(でも、すごく痛いそうです)。 骨や筋肉だけでなく、血管についても教えていただきました。

手の甲には静脈、手のひらには動脈があり動脈には酸素がたくさん含まれているそうです。会場の皆さんで手のひらに熱を集める合掌のポーズをしました。両手のひらを合わせて熱を集め、そのあとゆっくり離すと手と手の間に温かい空気の層ができます。
その空気を逃さないように指先をくっつけてアーチをつくり、ゆっくり鍵盤にのせると自然に丸いフォームができるとの事で竹本先生が実際に示してくださいましたが、とても綺麗な丸いフォームになっていました。早速その日のレッスンで試された先生方も多かったのではないでしょうか。

ほかには、脚の構造を知ることで足のどこでペダルを踏めばいいか考えることができるとの事でした。 「肩甲骨から指先まですべて手なのですよ!」という先生のお言葉を理解するためにお隣の席の方と肩甲骨の動きを確認し合いました。
それから、「ピアノを弾くとき腕はねじれています」と竹本先生が仰ると皆さん頭に「?」が浮かんでいる様子でしたが、延長コードをお使いになり2つの筋肉のねじれる様子を示していただくと確かにねじれていることがわかりました。実際にお見せいただき、私たちの「?」は解消されスッキリ致しました。

身体のことを少しずつ理解してきたところで『バーナム・ピアノテクニックーミニブック』の指導法について、たくさんのコツやアイディアお話しくださいました。

先のお話しを踏まえて骨や関節の使い方が重要なのはもちろんのことですが、先生は「emi語」というオリジナルの表現を用いてそれぞれの課題に出てくる動きを子供たちに伝わりやすくしていらっしゃいました。
「たまごちゃん」「くるん」「つるさん」「ぽんペタ」「重みのお引越し」など、ほかにもまだまだお有りでしたがどれも手の動きをイメージしやすく演奏の際に反映しやすいと思いました。何と言っても可愛らしい表現だということが生徒さんも大人でも楽しくなる気がしました。
手の圧のかけ方や重みの移動には、流行の「スクイーズ」を利用していらっしゃるとの事で、この日は食パンのスクイーズを見せていただきました。

また、先生のレッスンではマイフィンガーボードとマイ食パン(のスクイーズ)を生徒さんたちが持参し、お使いになっているそうです。
フィンガーボードの使い方として重要な点は、

1-一人一人に合う形を探る
2-常に新しい使い方を模索する
3-いつもそばに置いておくこと だと仰っていました。

たくさんのお話しをしていただき、講座の終盤に差し掛かったところで「さて!それでは今から皆様に問題を解いていただきます!」とのお声掛けと同時に1枚のプリントが配られました。そこには29個の問題がありました。
突然のことに一瞬どよめきが起きましたが、用語の綴りや意味、調性についてなどの質問を学生時代に戻ったように皆さん黙々と解いていらっしゃいました。 楽譜に記載された楽語には省略表記されているものも多くありますが、そういったものも省略せずにしっかり原語で書けることや、用語の語源を知るといった知識も指導をしていく上で非常に大切なことだと感じました。

盛り沢山の講座の最後はブルクミュラーの25の練習曲より2曲の楽曲分析と指導のポイントなどを解説してくださいました。
竹本先生がご自身でアナリーゼなさった2曲の楽譜を資料としてお配りくださり、先生の演奏を交えながら『アラベスク』ではメロディーに隠された作曲技法など、『貴婦人の乗馬』では半音階を滑らかに弾くための指導方法などについて教えていただきました。

「ぴあのノカラダカラダ」というタイトルを目にした際には演奏する上での身体の使い方のための講座だと思っておりましたが、それだけではなく骨や筋肉や血管まで細かく身体の仕組みを教えていただき、身近なテキストの中での指・手・腕、姿勢などの身体の使い方、そして楽曲分析やテクニックを上げるためのアプローチに至るまで、たくさんの貴重なお話しを本当にありがとうございました。

Rep:沖縄支部 平良菜摘

2017年6月21日

ピティナ・ピアノコンペティション 課題曲公開レッスン

2017年5月27日(土)ベッテルハイムホールにて深谷直仁先生をお招きし、コンペ沖縄1をあと2週間後に控えて、モデル演奏者による「ピティナ・ピアノコンペティション 課題曲公開レッスン」が開催されました。
終始穏やかな先生のレッスンに生徒もリラックスして演奏していました。先生が問題点を指摘して下さりバロックの奏法について、スケール、スタッカートの練習法や声を出してフレーズをうたうことの大切さ、子供にとって楽な指使い等の具体的なご指導がありました。
弾きこんでいるうちに無意識な練習になりがちですが、一音一音に集中して意識的な練習をする大切さを学びました。 ピティナの課題曲のみに限らず、今後のレッスンにも活用できるすばらしいエキスをいただき、充実した気持ちで皆さん帰途につきました。

Rep:沖縄支部 宮城佳代子

2017年3月30日

【実施レポ】2017年度ピティナ・ピアノコンペティション課題曲セミナー(小栗克裕)

170315oguri_1.jpg 2017年3月15日(水)ベッテルハイムホールにて小栗克裕先生をお招きし、「2017年度ピティナ・ピアノコンペティション課題曲セミナー」が開催されました。
A2級-D級の近現代の課題曲を中心に、演奏を交えながら作曲家の観点から課題曲を分析、説明してくださいました。




「アナリーゼを通して子どもたちはどう変わるか・・・」
まず、アナリーゼといえば二部形式や三部形式など形式を知る。
半終止、全終止、偽終止が分かる事によってフレーズの取り方、終わり方に違いが出てくる。また似ている進行を使用している作曲家を見つけることが出来、時代が分かり他の作曲家の曲を知ることによって、音楽の世界が広がる。
そして、何より弾くことが楽しくなる。

170315oguri_2.jpg またA2級では音が少ないので、和声を考えながら先生が付けてあげると響きがあるので雰囲気がつかみやすい、と話され、演奏の幅を広げるきっかけになる和声付けは重要だなと改めて感じました。

ピアノは他の楽器と違い、一人でもメロディーと伴奏が同時に出来ます。
同じメロディーでも和声進行に違いがあると、雰囲気がまるで違ってきます。
それを感じられるピアノ楽曲の楽しさ、おもしろさを、和声を通して伝えていき、他楽器とのアンサンブルでも伴奏が豊かになるよう繋げていきたいと思いました。


小栗先生、時にはジョークも交えながらの楽しい講座を、ありがとうございました。



Rep:ピティナ沖縄支部
照屋 愛

2017年3月 2日

【実施レポ】ピアノの先生が知っておきたい導入期の指づくり 音づくり 耳づくり(今野万美先生)

161205imano_1.jpg2016年12月5日(月)、那覇市東町の沖縄メディアアートセンターoMacスタジオにて、今野万美先生による 「ピアノの先生が知っておきたい導入期の指づくり 音づくり 耳づくり-『はじめてのギロック』でぐんぐん育つ表現力とテクニック-」と題されたセミナーが開催されました。

2016年5月に『はじめてのギロック』を使った導入指導の書籍を出版され、ギロック指導のスペシャリストとして 全国を駆け巡っていらっしゃる今野先生の初来沖!この日をワクワクと待ち望んでいた受講者の気持ちをギュッと掴み、「習い始めの導入期から響きの良い音づくりをするためにはどうしたらよいか?」巧みに考え抜かれたアイディアと実践の数々を 丁寧に説明していただきました。
皆を一瞬で笑顔にさせる温かい言葉の影に、どれだけの研鑽の時を積まれた事でしょう。

まずは、ギロックが導入指導になぜ適しているのか、それは教育的配慮に基づいて作曲されているからとの丁寧なご説明から始められました。
今野先生は、「何にこだわってレッスンしたらよいのか?私の場合は、音の響きにこだわりたい!それを子ども達にどう分かりやすく伝えるか?」 それが「はじめてのギロック」を使ってできると強く確信して研究を始められたそうです。
順番については、前半は、○ノン・レガート ○レガート ○スタッカート ○レガート&スタッカート ○バランス ○リズム
項目に分けて難易度別にまとめ、後半は少し長めの曲と、並べ変えることを提案されています。

161205imano_2.jpg次に、本の内容に沿って講義が進められていきました。
☆指づくり ノン・レガート ☆指づくり レガート スタッカート ☆耳づくり バランス それぞれの項目に可愛らしいグッズを使って、なぜ使うのか?どう使うとよいのか?を受講者も実際手に取ってご紹介。
脱力に適した魔法の言葉「ふか--」や、メロディーを歌う時も本気で!大げさに分かりやすく伝えることを次々と展開されていきます。
子どもの発言を笑顔で引き出し、決して否定しないこと。
表現豊かに成長してほしいからとの想いに、深く共感いたしました。

また、生徒さんとのレッスン風景のDVDでは、実際にグッズを使っている様子を観せていただきました。
レッスンでは、「こだわっているんだけど、一歩手前で止めてあげる。でないと疲れてしまう。やろうとする気持ちが大切!」 この言葉に受講者一同「ほ--」と驚嘆の溜息が漏れました。導入指導では、ハードルを低く!こだわりが強くて恐くなってしまわないよう 常に優しく笑顔でいることは大切なスキルですね。
「大切なのは目力よーー!」納得いたしました。

「はじめてのギロック」の曲の解説では、拍子感や縦のハーモニー、音の方向性の大切さ等、要点を絞って、会場を笑いの渦に巻き込みながらも 分かりやすく伝授していただきました。
生徒の僅かな変化を見逃さず、すかさず褒めることが大切と力強くお話くださいました。
最後に「導入指導は、種まきの時期。
生徒の成長のために自分自身の指導の引き出しを自らのアレンジを加えつつ増やし続けること」こう締めくくられ、感動の2時間を共有させていただいた大きな拍手が鳴り渡りました。
今野万美先生、沖縄の指導者にパワーと情熱と勇気を与えていただき、心から感謝申し上げます。
ぜひまた沖縄へお越しくださいませ。


Rep:赤嶺 涼子

2016年10月13日

【実施レポ】生徒たちに伝えたい 和声(コード)進行が秘める魅惑の喜び(小栗克裕先生)

2016年9月26日(月)沖縄メディアアートセンターにて小栗克裕先生をお招きし、「生徒たちに伝えたい 和声(コード)進行が秘める魅惑の喜び」という題で講座が開催されました。
学生時代に習った和声(つい最近・・・という訳ではないので)、頭をフル回転して思い出しながらの受講開始となりました。
長三和音からはじまり、七の和音、転回形、非和声和音、カデンツの種類の性格など、基本から丁寧に進めてくださり、バッハやベートーヴェン、モーツァルトなどの作品の中から和声進行を挙げ、それが良いから和声の本が出来ている、とおっしゃっていました。
その他借用和音やナポリの和音、反復進行にも様々な種類があり、その調の固有和音以外の和声を用いることによって幅が広がり、和声進行の豊かさを教わりました。
「この伴奏、素敵」と感じる作品は、和声(コード)が豊かだと思います。
色合いが変わり、そこから湧き出る感情もいろいろと出てくると思います。

和声を知って弾く演奏と、そうではない演奏はすぐ分かる、と小栗先生がおっしゃっていたように、和声を知り、調性を知り、どのような過程を経て曲の完結を迎えたかを知ることによって作品の世界観が広がり、それによって魅力ある演奏へと繋がるものだと感じました。
本日の講座で和声分析の仕方を教わり、これからはCDを聴く時も「ゼクエンツ!」「ナポリ!」と叫びますね。
小栗先生、楽しい2時間ありがとうございました。

Rep:ピティナ沖縄支部 照屋 愛

2016年4月14日

【実施レポ】2016年度ピティナ・ピアノコンペティション 課題曲セミナー(赤松 林太郎先生)

160314akamatsu1.jpg 2016年3月14日(月)沖縄県浦添市ベッテルハイムホールにて赤松 林太郎先生をお招きし、「2016年度ピティナ・ピアノコンペティション 課題曲セミナー」が開催されました。

今年は講師に赤松 林太郎先生にお越しいただき、A1級から D級までの全曲を4時間の講座時間の中でみっちりと演奏と共に指導法やテクニックの問題点や様式について伝授していただきました。
講座の冒頭で、時代の歴史的背景をしっかり深く説明されて、それがバロック・クラシック・ロマ ン・近現代の時代別の様式的演奏につながっていく事がよくわかりました。 A1級の小 さな生徒さんが演奏する曲の中でも、とても丁寧な説明をふまえて演奏していただき、沢山の大事な エッセンスを伝授していただきました。

「舞曲のテンポ感の設定」「音色と発音」「音量のコントラスト」「拍感」
「音価のコントロール」「休符に表情をみせる(表現力がぐんと変わる)」
「題材の書かれた曲はタイトルがすべて!!」「立体感」「様式感」



160314akamatsu2.jpg
沢山のエッセンスの中でも、特に「様式感」についての説明と提案がとても印象的で、その時代にあった舞曲のテンポ感の設定や、その時代背景や作曲家の意図とする表現にあった音色やハーモニーの表現の工夫、ペダリ ングの工夫などが、様式感の説明と共にとても理にかなった説明で、納得のいく満足感のある講座となって いました。
後半のC級・D級の曲の説明でもA1級とB 級で説明された事がすべてつながって、大きな曲として幅広く表現さ れていく事と、その中に高度なテクニックが必要である事がわかりました。モーツァルトの演奏で大切なパールストーンの音色、ショパンで大事なペダリング、その他の曲でも音につやを与えるペダルの工夫な どを先生の素晴らしいテクニックと音色の演奏で断片的に感じる事ができました。

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会場に集まった指導者の先生達からも、とても知性あふれる素晴らしい講座であった事を多くの方からお話いただきました。 この講座で深くお伝えしていただき勉強した事、感動した事をこれからの指導にしっかりと反映していきたいと思い ます。

赤松 林太郎先生、沖縄までいらしていただきありがとうございました。


Rep:沖縄支部 新垣尚子

【実施レポ】良い演奏と評価されるポイント―身体機能を活かした奏法(熊谷 洋先生)

160320kuma1.jpg 2016年3月20日(日)文教ハーモニー那覇店にて熊谷 洋先生をお招きし、「良い演奏と評価されるポイント―身体機能を活かした奏法」という題で講座が開催されました。 講座は、ブルグミュラーの25の練習曲をもとにそれぞれの作品におけるテクニックの奏法や指導法などを先生の演奏を交えながら進められました。協会の理事でいらっしゃる熊谷先生を前に会場は緊張気味でしたが、後列の方へのご配慮や「わかりづらい説明があったら途中でもどうぞご質問ください」などの優しいお声かけで緊張をほぐしてくださいました。 まず冒頭に《5本の指のタッチのスピードや強さをそろえるトレーニングをすること、鳴っている音をただ「聞く」のではなく"その音が良いのか悪いのか"を感じ取りながら「聴く」こと》が良い演奏につながるのだ、とお話しくださいました。 演奏する際の姿勢、手首と指先の動きや関節の使い方、音の響かせ方(和音と旋律のどちらも)などに重点を置かれていらっしゃいました。『素直な心』に出てくるような音価の長い和音の場合は手首を柔軟に使って次の和音へとつなぎ、『アラベスク』や『バラード』のようなテンポの速い作品に見られる細かく刻む和音では「つかんで抜く」といった指先と手首の作業が要求されると仰り動かし方のポイントをピアノを使って実際に見せてくださいました。 テクニック的な点だけではなく、先生の演奏は調性感や和声感がはっきりしており曲の流れがわかりやすく、そしてとてもロマンティックで魅力的な演奏で、受講された方々は横に揺れたり時には鼻歌を歌ったりして曲を感じていらっしゃいました。
160320kuma2.jpg 講座の終盤では質問も受けてくださいました。"原典版とのテンポの違いはどのように解釈すれば良いですか"との質問には「原典版は速すぎる場合が多く、最近はそれよりも少し遅めのテンポが提案されている楽譜がある。おかしな演奏にならない範囲で多様に選択していいのではないか」とお答えくださり、"体の機能を活かした奏法について具体的にどのようなことを気をつければ良いですか"との質問には椅子の座り方に関してもご説明くださり「椅子の高さ、座る深さ、肘が体の前を通過できるピアノとの距離でなければ関節をうまく使うことはできない」とのご説明には受講された皆さんが身を乗り出して聞いていらっしゃいました。 こうして、それぞれの作品に求められる奏法や練習方法、体の機能を活かした解決策などを教えていただきました。2時間という限られた時間の中でひとつひとつ丁寧にご説明くださり、より良い演奏のために体の機能や構造を理解して指導することの重要性を教えていただいたと同時に熊谷先生の演奏によってブルグミュラーの新たな魅力にも気づかせていただく大変貴重な時間となりました。 熊谷先生、ありがとうございました。

Rep:沖縄支部 平良 菜摘

2016年2月 1日

【実施レポ】コーチングを活かしたピアノレッスン(重野美樹先生)

2015年12月14日(月)沖縄メディアアートセンターにて重野美樹先生をお招きし、「コーチングを活かしたピアノレッスン」という題で講座が開催されました。

重野先生セミナー会場は重野先生を含め円になって座り、和やかな雰囲気でのスタートとなりました。 「コーチング」と聞いて連想するのは、野球やバスケットなどの「コーチ」。ピアノレッスンとどう直結するのか。
「コーチ」Coach=「馬車」という意味で、馬車に乗って目的地まで運ぶ、という意味合いがあるそう。すぐに解決策を出すのではなく、気持ちを引き出し、自分で考え、答えを出すのは相手(生徒)という指導法で、時間をかけて取り組み、その過程の中で軌道修正も出来るというものでした。

「自分を知る」ために、コーチングのセルフアセスメントというタイプ分けで診断し、「社長」「発明家」「奉仕」「分析」の4つのタイプを知った受講生からは、「血液型より当たっている!」「あの生徒はこのタイプかな...」といった声があがり、笑いに包まれました。
国が違えば言葉や文化、環境、歴史が異なり、人も一人一人性格や考え方、価値観が違う。今回のセミナーを通して、普段見過ごしがちな当たり前に分かっている事でも、そこに立ち止まって向き合うことが出来、重野先生の体験談や、自分を知り他人を知り、アプローチや対応の仕方を勉強し新たな発見が出来、とても充実した2時間でした。 終始笑顔で、パワー溢れる重野先生、ありがとうございました。

Rep:ピティナ沖縄支部 照屋愛


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