セミナー アーカイブ

2009年10月30日

【セミナーレポート】楽しい練習方法(平間百合子先生)

blog_091019sabae_hirama.jpg2009年10月19日(月)ハーモニーホールふくいに於いて、平間百合子先生の「楽しい練習法」- "感動"を表現するための"基礎"作り- の講座が開催されました。

心からの感動を音にできる「基礎」があれば、もっと楽しく音楽と長くつきあっていけるはず。レガート・バランス・和声感・音色の幅・構成など、様々な「基礎」について、生徒達にどのように伝えてこられたか、先生の豊富な経験を素敵な演奏を交え、楽しくお話してくださいました。

また、先生には、前日のステップのアドバイザーもお願いしてありましたので、コメントの質問に対しての指導法もお話してくださって、より身近なセミナーになりました。

興味深かったのは、
楽器を習得するには精神的な要素(内面的、心、感性)と生理的な要素(肉体的、機能、
技術)があり、それらがバランスよく発達することで習得が可能である、
というコルトーの練習理念に基づいたお話です。

♪ 生徒達は年齢も、育った環境も、現在見聞きしている状況もそれぞれに違うので、一人一人が違った演奏をするのである。
♪ 指導者が自分の真似をさせてはいけない。指導者は知識を積んだ者として、音楽にはルール(許されること、絶対許されないこと)があり、それを守れば自由に音楽を感じて味わっても良いことを教える。しかしそこには指導者の良し悪しが影響するということです。

奥の深いお話に、受講者は惹き込まれていきました。

そして最後に、先生がいつも肝に銘じていらっしゃるという「子どもに今こんなことを言ってもわからないだろうと思わない。自分も何もわからないところから始まった。結局、人間として未熟なことを実感しつつ、少しでも人格を子ども達にも自分にも求めていくことで、音と結びついていければ・・・」との思いを伺い、私達も少しでも近づきたいと気持ちを新たにしたひとときでした。

2010年11月19日

【レポート】心に届く、美しく表情豊かな響きを求めて(日比谷友妃子先生)

blog_101101sabae_hibiya.jpg2010年11月1日(月)ハーモニーホールふくいに於いて、日比谷友妃子先生の「心に届く、美しく表情豊かな響きを求めて」の講座が開催されました。
前日の鯖江ステーションステップでのアドバイザーとして、128名の長時間にわたる演奏を聴かれたお疲れのご様子もなく、2時間たっぷりの講座でした。

まず、ピアノ演奏の条件に、感覚的要素、肉体的要素、精神的要素の3つがあり、それぞれ詳しく説明されました。漠然とピアノを教えていた私には考えさせられることばかりでした。感覚的要素では、リズム感が音楽の基本であること、メロディーを歌い、音型・イントネーションをつかむことで自分の気持ちを表現できるようになること、和声はピアノには必須であることが、肉体的要素では、生徒ひとりひとりの手の特徴に合わせた指導がなされるべきなどのお話がされました。
3つ目の精神的要素のお話の中で、生徒のやる気!を出させるには、ピアノに興味を持たせること、探究心を養うようなアプローチをすることがいかに大切であるか、そのためには、時として苦労も伴うが、その後上手に弾けたという喜び、満足感が得られることを感じさせるレッスンができればいいとのお話に、大変共感を覚えました。

そのあと、先生がレッスンで使われている教材で、より具体的なお話が、演奏を交えて続きました。
ハノンでは、単調な指の練習だと思わせないさまざまな練習法を教えてくださいました。1音1音を大事に弾くこと、フレーズ感を持つこと、音の響きや余韻を耳でよく聴くこと、音の動きのニュアンスの違いを感じること、調性・運指法など、ハノンでも多くのことが勉強できることを知り、今後の指導に役立てたいと思いました。

ツェルニーでは、さらに音楽性を養うために、左右のバランス、和声、調性のイメージをみがくこと指を鍛えつつ、音色を弾き分けられるようになることで、次のステップにつながっていく、とのお話に、ツェルニーの重要性を改めて感じました。

次のバッハと様々な作曲家の演奏法の違いなども詳しくお話くださいました。

実際、先生が実践されているお話だったので、わかりやすく、参考になることばかりでした。どの教材もアプローチの仕方で、生徒の能力をさらに高められるのだと再認識した有意義な講座でした。

2011年11月17日

【実施レポ】「基礎」からはじめる音楽表現の指導法(林苑子先生)

blog_111031sabae_hayashi.jpg2011年10月31日(月)ハーモニーホールに於いて林 苑子先生の「基礎」からはじめる音楽表現の指導法の講座が開催されました。
まず、音楽を表現するには、「楽譜」を読み→「イメージ」を作り→音にする「テクニック」という流れがあり、「楽譜」を読む段階では ひとつの音→2つの音→1小節→1フレーズ・・・という認識を初期のうちから持たせる。次に指導者が引いて聴かせたり、楽譜について楽しく話し合うことにより「イメージ」を作らせる。そのために、日ごろからたくさんの形容詞や豊かな言葉で、生徒に語れるようにしておく事も大切。

 実際音にする段階では、なにより聴く事を大切に。たとえば「音」は震えだということ、
ピアノの音は減衰するという事、ピアノをよく鳴らすという事。そして、減衰した1つの音から
2つ目の音につないでいく。それを重ねていくことで1つのフレーズを作る等から始まり、
生徒に自分の手を観察させたり、触らせたりする事で、自分の手を認識させる。
また、あるテクニックが理解できた時、どんな音が出たかよく聞かせ、体をどう使ったかを
言葉で確認させたり、イラストに描かせることで視覚的に印象づけるのも有効な方法である事、
さらに先生のお描きになった手のイラストを使っての弱い指の攻略法等、演奏するという事は 
目→頭脳とイメージ→手の連動→耳で確認 これらが音楽の流れに乗って、時間差で
連動しなければならないという事を、時にユーモアを交えながら、詳しく丁寧にお話くださいました。

 そして講座の後半では、ステップの課題曲を使い、指導するときの留意点やポイント、
また生徒さん達の憧れの曲である「エリーゼのために」を用いて「楽譜の地図」の作り方
などを先生の素敵な演奏や図解を通して説明してくださいました。


 今回の講座で特に私の印象に残ったのは
「始めに良い事を指導しておき、後は足し算をしていく。余計な事や間違ったことを教えて
しまったら、あとから引き算するのは大変」というお言葉でした。
そして、導入の段階からフレーズごと読譜する事で、自然とアナリーゼの習慣につなげていく
という事にも共感を覚えました。
ぜひ私も今後のレッスンで取り入れていこうと思います。

 前日、前々日とステップのアドバイザーをしていただき、長時間の審査をされたにもかかわらず、
お疲れのご様子もみせられず有意義で勉強になる講座を熱心にお話くださった事に感謝しつつ、
また今回の鯖江ステーションステップに出場した生徒さんについては先生から大変なお褒めの
言葉をいただき、会員一同恐縮しつつも、先生のお言葉を今後の励みにしてさらに切磋琢磨して
いかなければならないと、あらためて身を引き締めた講座でした。

(Rep:ピティナ鯖江ステーション  武内玲子)

2012年11月19日

【実施レポ】「魔法の質問」×フィンガートレーニング(水谷稚佳子先生)

2012年11月12日(月)福岡市男女共同参画推進センター・アミカス 音楽室において、
水谷 稚佳子先生をお迎えして『ピアノ指導者のための「魔法の質問」×フィンガートレーニング』
セミナーを開催いたしました。
魔法の言葉で、今から何をするか、どうなりたいかを考えることで、自分自身の現状を知り、
なりたい姿へと確実にむすぶという設定の上において、脱力、筋力強化、又、自分自身の
これからの課題設定ができることはとても有意義だと思いました。
他のことにも活用できると思いました。
水谷先生、参加の先生方、楽しい時間をありがとうございました。

(Rep:ピティナ博多南ステーション  福本幸子)



2014年11月 7日

【実施レポ】導入期からブルグミュラーまでの指導法(二本柳奈津子先生)

141027鯖江_二本柳2.jpg2014年10月27日(月)ハーモニーホールふくいにて、二本柳奈津子先生をお招きし、「導入期からブルグミュラーまでの指導法」という題で講座が開催されました。
♪ ピアノが上達するために基本的な奏法の取得
♪ ブルグミュラーを音楽的に弾ける生徒に育てるために
と副題がついている通り、ただ、音符を音に出してしまうだけではなく、どれだけ美しい音で、その曲の良さを豊かに表せるのか。そのためにどんなテクニックが必要で、どのように指導したらよいのか等をテンポよく話してくださいました。

前半は「お手玉」「玉ひも」「フランスパン」「お寿司」などどれも楽しくて子どもたちが興味を持ちそうなグッズを使って、腕・手・指の使い方、脱力の感覚などを習得する方法のお話。
お手玉を持って手を振ってみると、これがなかなか難しく、生徒にさせる前に自分の練習が必要かも?と少し考えてしまったり・・・。
鍵盤の上で「手をまるく」とか「腕のちからを抜いて」と言ってしまいがちですが、「おにぎりをにぎるように」等、声をかけると子供達は反応してくれるという事に納得してしまいました。この子にはどんなグッズでどんな訓練が必要かを見極めてレッスンに活かしていくのが私達の役目で、とても大事なことだと実感しました。

141027鯖江_二本柳1.jpg後半はレッスンの時の様子や発表会。コンペの全国大会の演奏のDVDを観ながらレッスンのススメ方のお話。
自分の生徒との違いを痛感しながら、導入期から良い音を求めてレッスンをしていくことで、生徒の耳も育ち、ブルグミュラーに入ることには色々なタッチでいろいろな音色が出せるようになるのだと感じました。

導入期から良い音を求めて指導者が根気強く子供に接していく事。将来、どんな演奏をして欲しいかを考えて逆算してどのような指導をしていけば良いのかという事を、明るく楽しくお話してくださり、日頃のレッスンではつい目の前のことにとらわれてしまい、見落としている事が多い事に気付かされ、たくさんの勉強ができた2時間でした。

(Rep:ピティナ鯖江ステーション 芦原京子)

2016年11月10日

【実施レポ】‐音楽を感じる心を育てる‐ 幼児期の能力開発・正しいピアノの早期教育(石黒加須美先生)

2016年10月24日(月)ハーモニーホールふくいにて石黒加須美先生をお招きし、「‐音楽を感じる心を育てる‐ 幼児期の能力開発・正しいピアノの早期教育」という題で講座が開催されました。

10月24日にて、石黒加須美先生の「‐音楽を感じる心を育てる‐ 幼児期の能力開発・正しいピアノの早期教育」という講座が開催されました。
先生の早期教育のスタイルは、満3才まではグループレッスンで、それ以降は個人レッスンとし、それぞれ指導の順序や目的を明確にする事を重視していらっしゃるとのことでした。
それと合わせて「音感訓練」「リズム感」「イメージ・即興性」の3本柱を軸に指導計画を立てるとのお話に、ますます興味を惹かれながら講座は進んでいきます。

まず、絶対音感訓練について、音楽を学ぶだけでなく頭脳を育てる上でも、大変便利な能力であり、身につけさせるべきとの事でした。
また、全ての指導に順番があり、絶対音感を付けた後に相対音感を付けることが重要で、順序を逆にすると絶対音感は身につかないとのお話に驚かせられました。
しかも、音の高低を比べて覚えるのではなく、「ドミソ」は赤旗・「歩く音楽」はト長調など毎回決まったものを与えることが乳幼児への絶対音感定着になるとの事でした。
確かに、大人は知識豊富で何でも比較してしまいますが、子供は何も分からずに何でもそのままの状態でインプットしていきます。

また、1つでも多くの刺激を多方面から与えることで脳を育て、それから音の高低を比べる相対音感を訓練するとのお話に、明確な計画性を感じました。

次に、リズム感教育では、一般的によく使われる「タン」や「4分音符」とは教えず、音価の1拍目から音価の分かる言葉を当てはめて、数えないリズム感を付けるとの事です。
音符を数えたリズム打ちと数えずに「ワン」「もぉ」「ひひん」等の言葉で表すリズム打ちを比較すると、後者には小さなフレーズ感が出ます。
弱拍や強拍・様々なリズムパターン等の知識を感覚から身につけることで音楽的な演奏へ結びつくのだと改めて感じました。
3つ目のイメージ教育では、絵やお話リトミック等で「動作化」「言語化」「物語化」することにより想像力が深まるそうです。
また、他者の顔を見て感情を推察する「ミラーニューロンシステム」の能力を鍛えることで、人の真似が上手になるのだそうです。
これは、母親が赤ちゃんの顔を見て語りかける等により身につく力で、こうしたふれあいが良い音楽に感動する心を育てるのだろうと思います。

最後に、3才以降の個人レッスン内容についても、読譜やテクニック等を大変工夫されていて、出席者の共感や質問が多数に及ぶ、充実した講座でした。

Rep:鯖江ステーション 田島いづみ

2017年11月10日

【実施レポ】音楽性を育てるためのピアノ連弾からのアプローチ ‐連弾を取り入れた魅力あるレッスンと指導法‐(藤井隆史先生・白水芳枝先生)

2017年10月23日(土)ハーモニーホールふくいにて、 藤井隆史先生と 白水芳枝先生のピアノデュオ"ドゥオール"による「音楽性を育てるためのピアノ連弾からのアプローチ ‐連弾を取り入れた魅力あるレッスンと指導法‐」という題で講座が開催されました。 素敵な衣裳で先生方が会場に現れると、前日からの台風による悪天候も飛んで行くように会場の中がパッと明るくなりました。学校が休講になった為学生さんの姿もありました。

挨拶のあと、ブラームス作曲ハンガリー舞曲第1.6番を演奏されました。間近で聴く音色、お二人の世界観にどんどん引き込まれました。連弾の楽しみは、相手の呼吸を感じその呼吸に交じっていくことの幸せ、分け合った音を1つに重ねていく地道な作業、その先に合った時の喜び。相手がいて1つの音楽を作る幸せだと教えてくださりました。お二人の演奏からは相手を思いやり、対話しているような掛け合いを楽しまれている様子が伝わってきました。

「イメージする大切さ」という点からのお話では、藤井先生が情景を話された後ペールギュントより「朝」をお二人で演奏すると、目の前にサハラ砂漠が広がりそこに朝日がのぼり、本当にじりじり暑くなっていくように感じました。生徒に指導する際、イメージを持たせることの必要性を改めて実感しました。 1つ1つの音の出し方については、向こうに、手前に、下に、反響板に当てるようにと、どの方向に音を響かせるのか、また動物の謝肉祭より「白鳥」では鍵盤の下1/2を使った音色など音作りにも大変時間をかけていらっしゃいました。今回「牧神の午後への前奏曲」を演奏される際には、お二人が相手を思いやり手の位置、体も前後に巧みに移動させていたのが印象的でした。

コンペティションプレ初級・中級Aの課題も取り上げてくださり、相手のことを思いやりお友 達の空気を感じることが大切だとお話されました。連弾曲の音が少ないのは時間をかけて2人の世界観をそろえられるようにするためだとお聞きし、私もそれを実感しました。今後連弾を積極的に取り入れていこうと思います。

そろそろ講座も終わりに...という雰囲気になり、先生方の締めのお言葉...と思いきや「最後にブラームス作曲半ハンガリー舞曲第5番を演奏します」と。参加されていた皆さんから笑顔と大拍手。 前日のステップでのトークコンサートから今日の講座まで、先生方お二人の素晴らしいお話と演奏に溢れた大変充実し、また大変贅沢な2日間でした。参加者の皆さんも同じ気持ちで、最後は沢山の拍手に包まれました。 またぜひお聴きしたいです。

Rep:鯖江ステーション 徳力典子