ピアノステップ説明会開催レポート
1月8日(火)、戸沢睦子先生を講師にお迎えして、ピティナ・ピアノステップの説明会が行われました。
講演内容は、
①これからのピアノ教育とは
②ステップの仕組みとコンセプト
③レッスンに役立つステップ活用法
ステップの成り立ちや歴史、各ステーションの活動の様子などを、ビデオや資料をも交えながら分かりやすく説明していただきました。
ステップの特徴として挙げられたのは7つの"K"。すなわち、
「継続」......23のステップ+フリーステップにより、自分のペースで適切な目標を設定し、無理なく学習を継続する事ができる。5回賞、10回賞などの「継続表彰」がやる気アップにつながります。
「向上」......厳選された約3000曲の課題曲。レベル分けされた23段階のステージをひとつひとつたどる事によって、着実にステップアップが図れます。
「個性」......ピアノ学習者の多様化するニーズに対応するため、課題曲や参加形態、評価スタイルの自由度を広げています。例えば、フリーステージはABCではなく印象評価。「Bravo」「Fine」など工夫を凝らされたシールが素敵です。
「公開」......たくさんの拍手を浴びながら人前で演奏する楽しみが膨らみます。
「客観性」......指導経験豊かなアドバイザーの先生から、一人一人に手書きのメッセージがもらえます。「AやBの評価よりもここに書かれたアドバイスこそが、これからの学習においての大きな指針や励みになります」と、仙台おりひめステーションの武内先生。
「交流」......同じレッスン室の仲間だけでなく、地元のピアノ愛好者が集まります。
「記録」......毎回のステージの履歴が、ステージに向けた思い出の数々と共にパスポートに刻まれます。このパスポートのアイディア、実はふとした思いつきがきっかけで生まれた物なのだそう。大切な思い出をこうして形にして残すことができるのは嬉しいですね。
「人間は、人生の中での大きな出会いを見過ごさないようにすることが大切。目の前のビジョンを持ち、出会いのチャンスを得たら、怖がらずにそれを実現させるために一歩踏み出す勇気を持つこと。何かを達成することによって人間は成長していって、それが次へのエネルギーを生みだすのだから」
戸沢先生ご自身の実体験に基づいた素晴らしいお話と力強いアドバイスに、皆頷きながら真剣に聞き入っていました。
ピティナ専務理事の福田成康氏からもお話を伺う事ができました。
一匹で行動するトラと、群れをなすライオン。前者が絶滅への道を辿っているのに対し、後者は子孫繁栄を続けていることを例に、現代の日本における"クラシックの社会化"の必要性を熱心に語って下さいました。
西欧の模倣から脱却し、クラシックを自国の文化として普及させるべき新たな段階を迎えている日本の音楽界。コンクールとも発表会とも違うこのピティナ・ピアノステップは、そんな時代のニーズに応えた、まさに一石七鳥(!)の画期的なシステムなのではないでしょうか。
発足ほやほやの仙台Michiステーション。今後ともどうぞよろしくお願いいたします♪
(Rep.松坂優希)