レポート アーカイブ

2016年2月 4日

汐留1月24日ステップ開催レポート(2016.1.24)

第2回目となる汐留チェンバロステーションのステップは、汐留ベヒシュタイン・サロンで開催されました。
当ステーションの特長でもあるスピネットチェンバロでの参加者は3名、素朴で美しいスピネットチェンバロの音色が会場内に響きわたり、なんとも贅沢な時間でした。
今回は就学前から受験生、音高、音大生、社会人の方まで幅広い世代の参加となり、充実したステップを開催することが出来ました。

2016年2月17日

【実施レポ】みんなで古楽器を楽しもう!! -チェンバロワンポイントレッスンのお知らせ-(菊池 香緒里先生)

2016年1月17日(日)赤坂ベヒシュタイン・センターにて菊池 香緒里先生による「みんなで古楽器を楽しもう!!-チェンバロワンポイントレッスンのお知らせ-」という題で講座が開催されました。
ピティナ汐留チェンバロステーションのステップとの関連企画であり、名称の通りスピネットチェンバロを実際に受講者に弾いて頂くのが目的で、同ステーションのスタッフであるチェンバロ奏者の菊池香緒里が講師を務めました。
13:15からのグループレッスンと14:30からの個人レッスンの構成で、参加者は自由曲を準備しておき、グループ或いは個人どちらかの形態を選択してレッスンを受けます。いずれの場合も、冒頭で楽器の概要が説明され、準備した曲を各参加者が弾き、講師がワンポイントでアドバイスするという流れ。
スピネットチェンバロを弾いた直後に感想を尋ねられた各参加者は、ピアノとの違いを挙げていました。普段弾いている曲であっても、楽器が変われば弾き方も変えなければならない事を受講者は実体験から学んでいました。言い換えると、チェンバロの奏法を必ずしもそのままピアノの奏法にいかせるとも限らず、最後の質疑応答では、具体的にどうしたら良いかとの実践的な質問が受講者から出ていました。
ピアニストと連動して、セミナーの場でピアノ演奏のヒントも今後提案出来ると、普段ピアノを弾いている受講者達にとって説得力がより増すのかもしれないと思いました。

2017年1月19日

【実施レポ】モーツァルトへのレシピ ‐古典の風格を整えよう Vol.3‐(今井顕先生)

2017年1月15日(日)表参道カーサ モーツァルトにて今井 顕先生をお招きし、「モーツァルトへのレシピ ‐古典の風格を整えよう Vol.3‐」という題で、大寒波到来の寒い中、講座が開催されました。


今回はソナタK.283を取り上げ、その楽譜から モーツァルトの音楽、表現を読み取るこつ(スラー、スタカート、強弱、表情記号の持つ意味、それらをどんな表現に結びつけるか) 休符に隠れた表情(その先に来るものへの緊張感、色合いの変化により切り口が変わる) 間合いをどう演出するか、拍感の大切さ、その拍感を実際にどう表現するか、 前打音の奏法などを、今井先生の演奏を交えながら、学ばせていただきました。

古典派は難しいという固定観念にとらわれがちですが、モーツァルトの時代はやはり音楽は大きな楽しみであったこと、演奏することにまずは楽しむ気持ちが大切、そして、楽譜を正しく読む力、その曲の表現Affektをとらえる力の大切さを改めて思いました。

そして、最後に今井先生の言われたお話、『時代によって古典派の音楽の捉え方が変わってきている。例えば、テンポは多少動いてもいいのではないか』表現の仕方もたくさん有る選択肢の中から自分で考え自分で決めていく力が必要ということを強調されていました。


次回は、5月14日(日)10:00から汐留ベヒシュタインサロンにて 2017年度PTNAコンペティションE,F級の課題曲モーツアルトのソナタを中心に、一層モーツァルトに近づける時間にしていけたらと思っています。


Rep:杉並ステーション

2017年5月23日

汐留5月ステップ開催レポート(2017.5.13)

3回目となる汐留チェンバロステーションのステップが、5月13日(土)に汐留ベヒシュタインサロンで開催されました。今回は本多昌子先生と湯口美和先生による、ピアノそしてクラヴィコードの連弾によるトークコンサートがあり、息の合った素晴らしいアンサンブルとクラヴィコードの密やかな響きを味わい、あっという間の時間でしたが、充実したトークコンサートとなりました。
当ステーションの特長でもある古楽器(今回はクラヴィコード)での参加者は5名ほどで、曲によってピアノとクラヴィコードを弾き分けて、2つの楽器でステージを経験されている参加者もいらっしゃいました。
これからも様々な古い楽器に親しみ、ピアノとの違いや鍵盤楽器の歴史などにも更に興味を持っていただけると嬉しく思います。

2018年1月12日

【実施レポ】モーツァルトへのレシピ -古典の風格を整えよう Vol.5-(今井顕先生)

2018年1月6日(土)汐留ベヒシュタインサロンにて今井顕先生をお招きし、「モーツァルトへのレシピ -古典の風格を整えよう Vol.5-」という題で講座が開催されました。

今回は『幻想曲を演出する ‐幻想曲K.397(d-moll)、K.475(c-moll)を題材として‐』というテーマ。 ファンタジー、それはモーツァルトにとってピアノを超えた世界であり、オペラのシーンを思わせる表現でもあること、オペラのセリフの間合いが大切なのと同様に、ピアノでもその間合いを表現していかないといけないこと。

シェイクスピアが、セリフに魂を込めろ!と言ったことが、同じように音に魂を込めろ!という気持ちが大切。
バッハもハイドンもモーツァルトも皆人間の心を持っていた。その心を音楽で表現したい、アナリーゼも規則も大事だが、もっと大切なのは人の心情を表現すること。そして、レオポルド・モーツアルトの言葉として『曲のアフェクトを感じる、それは音楽家の大切な感性』という印象深いお話が前置きにありました。

d-moll幻想曲では、出だしのAndanteには、英語のgoの意味があること。アリアの前の休符、静寂も音楽であること、」低音に見られる下降する音型は地獄に引き摺り下ろされるような恐怖! 逃げ出したい感情、諦め、叫び、、、、、そして穏やかな微笑みのメロディー。 この暗から明への切り替えがまさしく天才モーツァルトであるところ! そしてこの曲は初版譜では第97小節のい音上の七の和音で終わっていた、、そこから先は弟子が書いたのであろう。ただ内田光子氏のCDでは、彼女のオリジナルが付け加えられている。

一方、c-moll幻想曲では、モーツアルト直筆の楽譜を見ながら、c-moll 調号を書き入れながら消した後があること、モーツアルトが書き進んでいくうちに調号を使うことのは実際的でないことに気がついた。なぜならば、すぐに音楽はh-mollに転調していっているので、、、 参考資料として配られた直筆から、モーツアルトが側に居るような不思議な気分に浸った時間でした。

またここでも下降する軸のラインは、ドンジョバンニを思わせる地獄へと向かう恐怖、嵐のような音型に沿う2度音程には痛みが表現されている。対話風の音型にはそれぞれの登場人物の気持ちをいれて、、、など
今井先生の演奏からモーツァルト劇場に誘い込まれたようなセミナー、形にとらわれず、何よりも心で音楽を表現することの大切さを改めて思ったひとときでした。