コンサート アーカイブ

2011年11月10日

ピティナ・学校クラスコンサート in 徳之島 レポート(伊仙町立鹿浦小学校)


鹿浦小学校
目的 :
質の高い演奏者を小学校へ派遣し、1クラス単位の少人数で、自由に動きながらプロの演奏家と直接にふれあい、間近で演奏を見聞きし、共演することで、音楽の感動を肌で感じてもらう。
形式 :
音楽の授業にで1クラス単位で実施
対象 :
鹿児島県 大島郡 伊仙町立 鹿浦(しかうら)小学校の児童
全校生徒 14名
日時 :
2011年11月4日(金) 
演奏者:
鈴木直美さん
プログラム:
スコット=ジョプリン:エンターティナー
モーツァルト:きらきら星変奏曲
小森明宏:宇宙遊泳
ベートーヴェン:エリーゼのために/ソナタ「悲愴」より第2楽章
田中カレン:りゅう、ジャイアント・パンダ/モーツァルト:トルコマーチ
ショパン:子犬のワルツ、幻想即興曲/ドビュッシー:夢 (アンコール曲)
児童との共演:ハンドベル(児童)とピアノ/「みあげてごらん夜の星を」
鹿浦小学校校歌
  天気には、めぐまれましたが、11月というのにせみがないていました。まだまだ蒸し暑く、汗が背中にじとっとにじんでくるなか、鈴木直美さんは、ピンクのふわっとしたドレスに身を包み、全校生徒14名の前に現れました。こどもたちは、羨望のまなざしで、遠くから、先生を見ていました。

 まず、驚いたことは、鹿浦小に、グランドピアノがあるということです。ひと昔前までは、生徒が100名超えていたらしく、グランドピアノをはじめ、エレクト-ンや大太鼓、ボンゴまでもあって、楽器が充実しています。しかし、ピアノの椅子が高く、調整ができなかったので、先生方は慌てましたが、鈴木直美さんは、慌てることなく、臨機応変に、パイプ椅子に座布団をひき、その状態で弾きはじめられました。

     1校目で演奏した小学校のピアノが古いアップライトで、鍵盤も硬かったみたいで、グリッサンドをされたときに、手に怪我をされて、少し心配しましたが、さすがプロです。ものすごい集中力で、一曲目のエンターティナーを迫力満点で弾かれました。こどもたちは一瞬にして、圧倒されてしまったようです。
 エンターティナーを弾かれてすぐ、「ピアノのふたが全開だけど、うるさくない?」
ときかれました。どうしてだろうと思っていると、「まだ、コミュニケーションをまったくとってないから。」といわれました。その場の空気も音楽の一部なんだなあと、はっとさせられました。

   2曲目は、きらきら星です。

   だれでもきいたことがある曲だけど、どんどん曲の表情が変わっていく度に、おどろいていたようでした。

   3曲目は、宇宙遊泳です。

「ピアノがひけない人でも、できるからやってみてね。」とグリッサンドのやり方を教えてくださり、いつもと違う弾き方を、子供たちは、興味深々で見ていました。

   4曲目は、エリーゼのためにです。

「あなたたちは、ピアノを弾く私を羨望のまなざしで見ているけど、昔のヨーロッパでは、演奏家は、いち使用人でした。その演奏家のベートーヴェンが、教え子の貴族の娘「テリーゼ」を好きになってしまった。しかし、使用人であるベートーヴェンにその恋が許されるはずがない。そして、その甘くも苦しい恋心を表現したのが、この曲です。それぞれの曲がどのような気持ちで作られたかを知ることは、ピアノを弾くときにとっても大事です。そして、ピアノのを弾かない人にとっても、その知識があるとないとでは、聞く楽しみがまったくちがうのですよ。」と教えてくださいました。

 次に、ソナタ「悲愴」を弾かれる前には、こどもたちに、このような問いかけをされました。
 「あなたたちは、まだ少ししか生きてきてないけれど、今までで、一番悲しかったことを思い出してみてください。」

 「音楽には、悲しみを癒してくれる力があります。花や音楽がなくても生きてはいけるけれど、人生を豊かにしたり、楽しく希望を持っていきていくためには、音楽がとっても大切なのです。」

 教室には、落ち着いた神聖な空気がながれました。
がらっと空気がかわり、一言。 「竜って知ってる?」
生徒たちは、一瞬、「えっ?」という顔をしましたが、鈴木直美さんの質問に対して、「知っている。」「中国」「蛇みたいに長い」「空を飛ぶ」「うろこがはえている」と次つぎに答えが飛び出してきました。「本当は、いないのに、みんな同じイメージをもっていいるって、おもしろいよね。」とおっしゃったので、「なるほどそうだよね。」とみんなうなずいていました。
そして、「竜」の曲を弾かれると、本当にイメージどうりの曲で、竜が、上にいったり下にいったりと自由に空を駆け巡っている光景が頭に浮かんできました。思わずにやっとわらってしまいました。

  ジャイアントパンダの曲は、基本、3つの黒鍵だけで、見事に、中国の雰囲気を出してくださいました。新発見です。ピアノがまだひけない導入の子でも簡単にできちゃいます。早速、レッスンで披露してみようかなあと思いました。

   次は、モーツァルトのトルコマーチです。
最初の出だしは、同じなのですが、ジャズにアレンジしてあり、とっても楽しいのです。
子供たちを見ると、とってもニコニコしていました。クラシックとリズムもまったくちがいます。ふと、鈴木直美さんの顔を見ると、楽しい気持ちがあふれていました。

   つづいて、ショパンです。
どこの音楽室にも、有名作曲家の絵が飾ってありますが、鹿浦小には、ショパンの絵の下に、有名な曲紹介として、ちょうど今日弾く予定の「子犬のワルツ」と「幻想即興曲」が書いてあったので、子供たちにとって、身近に感じた曲だったのではと思います。

 「「子犬のワルツ」と「幻想即興曲」は、2曲とも、とても早いメロディではじまります。そして、中半は、とてもゆったりしています。そして、また、最初の早い同じメロディにもどります。最初の同じメロディにもどったら、「もうすぐ終わるんだな。」と思って聞いてくださいね。音楽は、こういうパターンが多いので、覚えておくといいですよ。」と音楽を聴く心構えも教えてくださいました。

 アンコールの曲は、ドビュッシーの「夢」です。
「あなたの夢は、何ですか」と生徒にきかれました。
「野球選手」「まだ、決まってないです。」そして、なかには、「トライアスロンの選手」という子もいました。生とたちは、自分の夢を心に描きながら、静かに、聴いていました。

そして、いよいよ最後は、鈴木直美さんと生徒たちの共演です。
全校生徒14名が、ひとつずつハンドベルをもち、先生の指揮と鈴木直美さんのピアノで、「見上げてごらん夜の星を」を演奏しました。すきとおったハンドベルの音色と鈴木直美さんの素敵なピアノの音色が融合して、とってもきれいでした。心が洗われた感じがしました。

 最後は、鈴木直美さんの伴奏で、鹿浦小学校の校歌合唱です。全校生徒14名しかいないなんて信じられないくらいの大きな声で、歌ってくれました。鈴木直美さんもその大きな声にびっくりされていました。

   生徒の中には、ピアノのコンサートにいったことがない子もいました。鈴木直美さん自身も、お母さんにはじめてピアノのコンサートにつれていってもらったのは、小学校5年生のときだそうです。そのときのピアニストのオレンジのふわっとしたドレスを今でも鮮明に覚えていらっしゃるそうです。
 ピアニストにあこがれて、いっぱい練習をするのだけれども、如何せん、手がとても小さく、一オクターブまでしかとどかないので、ピアノの先生にあきらめるように言われたそうです。でも、絶対あきらめたくなくて、お風呂で指を開く特訓をひたすらして、夢をかなえたそうです。だから、絶対に夢をあきらめないでほしいという気持ちで、アンコールで、「夢」を弾かれたのだとおもいました。

 はじめは、遠くから見ていた子供たちも、学校クラスコンサートが終わると、鈴木直美さんのところに走っていき、取り囲んでいました。

 鈴木直美さんは、ピアノを弾ける子にも弾けない子にも音楽の楽しみ方を教えてくださいました。学校クラスコンサートを経験したこどもたちは、とても幸せだと思います。そして、それぞれの子供たちが、これからの人生において、どのように、音楽と関わっていくのだろうと楽しみになりました。

※平成23年度郵便事業株式会社年賀寄附金配分により実施いたしました。

2011年11月11日

学校コンサートレポート in 徳之島

鈴木直美先生に徳之島・伊仙町の小学校3校を巡回して演奏していただきました。

最初の学校が全校生徒30名、次が14名、最後は10名と小規模校でした。

まず、目の前が砂浜と真っ青な海という、自然に囲まれている喜念小学校でのコンサートは、校長先生が鈴木先生のステキなピンクのロングドレス姿に「本日は、カボチャの馬車に乗ってステキなピアノの演奏をお届けにこられました} とご紹介が入り、狭い音楽室はステキなコンサートホールへ。。

ピアノもアップライトであったり、専用椅子がなくパイプ椅子に座布団で高さ調節をしたりいろんな場面に遭遇しましたが、鈴木先生の気合いと情熱と機転でクリアーしました。

特に3校で人気のあった曲は、田中カレンさんのりゅう、また、グリッサンドの多い宇宙遊泳そして、子犬のワルツ、男の子はジャズ風トルコ行進曲など。。。

ほとんどの小学生にとって、彼らの生活の中でのピアノやクラシックは遠い存在であった様子。

鈴木先生の曲解説や面白トークで、イメージをもって聴け、その距離は、ずいぶん縮まったと思います。

どの学校も、音楽鑑賞のマナーが素晴らしく、鈴木先生も感心していらっしゃいました。

今回3校とハードなスケジュールにも関わらず、子供達にステキなちょっと早いクリスマスプレゼント?

ピアノの演奏を届けて頂いた、鈴木先生、本当にありがとうございました。

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