セミナー アーカイブ

2016年10月 7日

【実施レポ】耳と心を研ぎ澄まそう -小さな違いに気付いて感動を音に-(平間百合子先生)

2016年9月5日(月)和幸楽器熊谷店ホールにて平間百合子先生をお招きし、「耳と心を研ぎ澄まそう -小さな違いに気付いて感動を音に-」という題で講座が開催されました。
ピアノで音楽を奏でるためには指が動くだけでは足りない、鍛えた技術で歴史や生活や思想や美術などあらゆることを表現できるようになってほしい、そのためには指導者はどうあるべきか、ということを考えさせられるセミナーでした。 平間先生のお話は多岐に渡っていて大変興味深く、とてもここに書ききる事は出来ませんが、特に心に残ったことをご報告していきます。 特に印象的だったのは、子どもの可能性を狭めない、というお話です。
「子どもだからシューマンはまだ無理、カバレフスキーは出来ないとか思わずに色々な名小品(作品)に触れさせていくことが大切、何百年も前から現代まで残っている作品を学ぶことで本物の美を見極める力がつく」

本来、どの作品にも大人用、子供用の区別はないはずです。子どもには技術が足りないだけで、もしかしたら表現できていない音楽性を内包しているのかもしれない、それを引き出すのが指導者ですよ、と言われているような気がして身の引き締まる想いでした。 クラシック音楽を奏でるうえでは、守らなくてはいけない規律が存在します。しかし、このセミナーで平間先生が盛んにおっしゃっていたのは、「規律の中の自由」という言葉でした。「フレーズの終わりはそれらしく弾くとか、そういった規律を守ることは必要です。それは例えば、赤信号は止まらないと危ないというのと同様です。ただその規律を守るだけではなく、その規律の中で自由を楽しむ。」私自身も規律の中で自由に幅広く深く音楽を楽しむことをレッスンで伝えられるようになりたいと強く思いました。
また、クラシック音楽におけるルールは多数存在するので、それを子どもに教えるには言葉かけの工夫が必要だともおっしゃっていました。子どもの生活に密着した表現で伝えることで、理解が生まれ技術として活きてくるのだなと感じました。

途中、平間先生はお話だけではなく、バスティン名曲集など様々な曲目を実演してくださいました。その音色が非常に美しく、やはり指導者自身が演奏家として勉強を積み重ね、音楽に対するセンサーを鋭く張っていることで生徒が惹きつけられるのだろうなと強く感じ、そのような指導者でいられるように日々努力していきたいと心から思いました。
今回はこのような刺激の多い素晴らしいセミナーに参加できたことを嬉しく思います。これからもたくさんアンテナを張って、よりよい指導が出来るよう活かしていきたいです。
Rep:深谷ゆりステーション 金田萌子

2019年9月16日

【実施レポ】連弾を楽しもう ~1+1=1! 2人で奏でる1つの音楽~ (ピアノデュオ ドゥオール)

2019年 9月7日(土) 和幸楽器熊谷店ホールに於きまして、ピアノデュオ ドゥオール(藤井隆史先生、白水芳江先生)をお招きし開催されました。

ピアノ指導者だけでなく、小さな生徒さんから大人のピアノ愛好者や親御さんで満員になった会場に、鮮やかなブルーのドレスに身をまとった白水先生、そして貴公子のような凛とした姿で現れた藤井先生、オープニングの「美しき青きドナウ」を演奏してくださいました。涼し気な美しいドナウの水面、また源流から太く雄大なドナウの流れを想像させる多彩な音色の演奏に、会場の皆さんが一気にドォオールの先生方の演奏に惹きつけられました。

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次に演奏されたグリーグのペールギュント組曲の、「朝」、「アニトラの踊り」では、世界地図を用いて、作曲者の生まれた国や曲の解説をしてくださいました。「朝」ではどんな場面の朝であるのか、何時くらいの朝か、など演奏をしながら解説をしてくださり、ピアノの音が先生方のお話により、頭の中でその場面が再現されるような感覚にとらわれました。

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また、「アニトラの踊り」では、仕事嫌いで道楽者、女を騙すことばかり考えているペールギュントと、酋長の娘で怪しく魅惑的なアニトラの話を二人の絶妙なやり取りでユーモアたっぷりにお話され、会場中が笑いの渦に包まれました。

次は会場に来られた生徒さんにも弾くことができる、これまでのピティナのコンペティションの課題曲を用いての解説をしてくださいました。音数の少ない曲を取り上げられた際、例えば片手では弾かず両手を使ってそれぞれの音のバランスをよりクリアに表現する、また両手ユニゾンで演奏する箇所では、部分部分で右手と左手のバランスを変えていくことが大事であるなど、本格的な連弾の妙技を生徒さんから指導者まで皆さんが理解しやすい説明で解説してくださいました。

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小学生3組のレッスンでは、小学1年生の初めての連弾にも、各々の音のバランスやフレーズの歌い方など、本格的な演奏を求められ、細かく分かりやすいレッスンに連弾初心者の生徒さんの演奏もみるみる変化していきました。「ハンガリー舞曲」では、ロマ族の話を交え、先生方がそれぞれのパートを交代し、生徒さんの内なるものを引き出す場面もあり、ハンガリー舞曲の奥深さを知るとともに、大変聴き応えのあるレッスンでした。

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セミナー最後のスメタナ作曲の「モルダウ」では、スメタナがチェコからアメリカに渡った経緯や、チェコで大変尊敬されているスメタナの半生、またモルダウ川(ヴルダヴァ川)がチェコの水源から雪解け水が集まっていく様子、川は森を抜けやがて村の結婚式の傍を通り、徐々に水量が増えやがてエルベ川に合流する・・とピアノを弾きながら解説してくださいました。

最後の通しの演奏では、目の前にヨーロッパに流れるモルダウ川を想像できるような、一音一音に魂の込められた時に繊細で時に軽快に、そしてフィナーレの壮大な演奏に会場中が感動の渦に包まれました。新遠い.jpg

お二人の説妙なやり取りの楽しいトークと素晴らしいのピアノ演奏であっという間の2時間でした。

ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました。

そして最後まで情熱的にセミナーをしてくださったドゥオールの藤井隆史先生と白水芳江先生に厚く感謝申し上げます。

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(レッスン受講生との記念撮影)   (CDを購入してくださった方へのサイン会)

報告者 竹渕香代子

2020年9月28日

<zoomオンラインセミナー>「子どもの意欲と能力を伸ばす指導」シリーズ 確実に基礎力を身につける導入指導 〜コンクールへの挑戦編(甲斐 環先生)

9月27日(日) 甲斐環先生を講師にお招きし、「子どもの意欲と能力を伸ばす指導」シリーズ 確実に基礎力を身につける導入指導 〜コンクールへの挑戦編 として、Zoomを使用してのオンラインセミナーを開催いたしました。

今回はオンラインでのセミナーということで、甲斐先生のレッスン室からご講義いただくという貴重な機会となりました。そして、近隣にお住まいの先生方だけでなく遠方にお住まいの先生方の参加も叶いました!甲斐先生、御参加いただいた先生方ありがとうございました。

 

初めに先生が導入期のレッスンで大切にされている、音・リズムを読めるようにする、音価・強弱を理解することについてお話しいただきました。また、先生の指導方法の基となった経験もお聞かせくださいました。
続いて、レッスンに通い始めたばかりの生徒さんへの基礎力をつけるレッスン方法をご教授いただきました。実際のレッスンの様子も動画で拝見し、小さな生徒さんたちが笑顔で楽しく取り組んでいる姿が印象的でした。
次に、甲斐先生が大切にされている、指づくりについてもお話しくださいました。先生のアイデア溢れる指づくりの方法に驚き、とても興味深く聞き入ってしまいました!

講座を通して、甲斐先生が生徒さん一人一人を理解し寄り添いレッスンをなさっている事が伝わってきました。ピアノを教えるにあたり、信念を持ち諦めないことの大切さも改めて感じました。
画面を通してではありましたが、甲斐先生の温かく明快なお人柄にも触れさせていただき、パワーを頂けたように思います。貴重なお話をたくさんお聞かせいただき、有意義なセミナーとなりました。
甲斐先生、本当にありがとうございました!

また、本部スタッフの方にもお力添えをいただき無事に開催できましたこと、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

報告者 大沢 可

2022年9月26日

「なにしてあそぶ?」で楽しいレッスンin深谷 (安倍美穂先生)

   「なにしてあそぶ?」で楽しいレッスンin深谷 (安倍美穂先生)

2022年9月5日(月)和幸楽器熊谷店にて安倍美穂先生をお招きし、こどものためのピアノ曲集「なにしてあそぶ?」を使用教材として、表現とテクニックを同時に身に付ける楽しいレッスン法の講座が開催されました。