第61回 ちば・市川バスティン研究会が6月8日(金)に伊藤楽器メンバーズルームにて行われました。
この日は朝から強い日差しが降り注ぎ、真夏のような天気でした。
太陽のように笑顔が明るくステキな先生方が集まり、会のはじめはいつものお知らせ・近況報告から。
今年の夏もメンバーの先生方の多方面での活躍が目白押しでした。
そんな今回の2大テーマはこちら!
1.根津栄子先生の「バスティンオールインワン指導法」
2.大人からシニアのレッスンの問題点
1.根津栄子先生の「バスティンオールインワン指導法」
待望の、昨秋に発刊された「バスティン オールインワン」シリーズ。既刊のバスティン パーティー&ベーシックスシリーズの内容を、各巻〈よむ〉〈かく〉〈ひく〉を柱に、ぎゅっと1冊にまとめたもの。現代の多忙なお子さんに適した、画期的なテキストです。
今回栄子先生から、プリマーAの指導法をお話し下さいました。
プリマーAは導入期に適したテキスト。従来の連弾はもちろん、スマートフォン、タブレットにダウンロードして使用する"伴奏アプリ"を併用し、さらに曲の世界観や、お子さんの想像力を豊かにしていくことが可能です。
(バスティンオールインワン伴奏アプリは、7月末までダウンロードが無料 *App Storeのみ配信)
今回書ききれない、標準の内容だけでも魅力的なのに、ここは流石栄子先生!
初心者の生徒さんに、いきなりテキストを始めるのではなく、その前に身につけてさせたい大切なことを教えてくださいました。
『プリマーAに入る前にやっておきたいこと』
1.ゆびばんごうつみき
左右の指を、ゆびばんごう通り自由自在に動かせるようになること。
2.反対語カード
ポジティブ語(ex.あかるい)→ネガティブ語(ex.くらい)または、その逆も。たくさんある反対言葉を、スラスラと答えられるようになること。
3.ドレミの歌・和音の歌
栄子先生作のドレミファソ(今後のCポジション)を使った歌で、音名を自由自在に歌えるようになること。
主にこの3点を柔軟にさせておくことで、
テキストを進めていっても、反射がよく、理解力が高まり、結果、子供達が楽しくレッスンを受けながら、確かな基礎力を身につけることが出来るのだそうです。
「何気ない、スタートの準備をしているか、していないかで、基礎力に大きな差を生み出すことになる」と、栄子先生は力強くおっしゃっていました。
導入期の指導は、本当に奥が深いです。生徒さんの基礎・土台を確かなものにしていくには、たとえ◯になったところでも、たまに戻って、理解しているかどうかを繰り返し確認しながら、進めていくことが肝要ですね。
2.大人からシニアのレッスンの問題点
ある先生から上がった今回のお悩み。
「大人からピアノを始める方は、同じ速さで弾けない方が多く...。解決方法はあるのでしょうか?」
参加いただいた先生お一人ずつ、現在なさっている大人・シニアのレッスンでの指導法や、お悩みを共有しあいました。
特に多かった共通のお悩み。
(1)リズム練習や、ハノンなどのテクニック練習が、なかなか続かない。
(2)発表会への参加には消極的。
(1)リズムを等拍でとることが難しい方
上手にテンポに乗れない方には...
・パーティーなどの子供用のテキストを使う。
・緩急がついてしまうことへは寛容になり、楽しく弾けているならば、良し!
・リズムを数える時、たたたたたなどではなく、
いけぶくろ、あきはばら(山手線の駅名)など、言葉に置き換えて、リズムを感じる練習。
・らくらくピアノ、大人専用のピアノテキストでレッスンを行う。
・プライドやご経験を傷つけない、言葉えらびや、会話を心がける。
などなど沢山のアイディア。
(2)発表会への参加には消極的...。
たしかに、沢山のお子さんに混じっての演奏は、どうしても遠慮がちになってしまう...。
大人だけの発表会があれば、きっと良い機会になるのでは...? と塩屋先生の鶴の一声が...!
もしかしたら、近い将来、バス研の先生方の生徒さんの合同で、"大人のためのコンサート" が企画・実現される日が来るかも...?!といった、
展望をもった結びで、終了となりました。
回を重ねる度に前進があるバス研。
栄子先生、塩屋先生がつねに先々のことを見据えていらっしゃるからこそ、沢山のことが実現されていくんだなと、感じております。
来月は、大好評の永瀬礼佳先生の、講座第2弾!
導入期の指導法です。
コンペ真っ盛りの時期、暑さに負けずに、、
また1ヶ月後が楽しみでなりません。
栄子先生、塩屋先生、ありがとうございました。
文責 S.采夏