レポート アーカイブ

2010年12月17日

【セミナーレポート】なくて七癖ピアニスト(今井顕先生)

2010年11月29日(月)大阪池田のフェリーチェステーションにおいて、今井顕先生によるセミナー「なくて七癖、ピアニスト」-「いきいきと」ってどうするの?が開催されました。

日本のピアノ教育の現場において、重要な役割を担うソナチネアルバムを紐解き、現在、出回っている版の問題点、教材としての利用法をスライドや先生ご自身の演奏で分かりやすく解説していただきました。

その中で、メロディ-に表情をつけるために欠かせない、「抑揚」の問題や音の長さやバランスに対する意識を高めることの重要性も解説していただきました。

ソナチネアルバムを参照してみると、編集の際に加筆される事はよくあることですが、原曲とかなり違った解釈になっている曲が多く、不自然な表記があまりにも多いということに参加者は驚いていました。

作曲者自身の表記のように演奏すると「ああ、なるほど、これならアーティキュレーションも自然に感じられる」と納得できるものが多数ありました。古典派とロマン派におけるスラーの意味や、用法の違い、アウフタクトの感じ方、曲想と表記との違いによる不自然さ、スタッカートの捉え方などを解説していただき、どれも目からうろこの内容でした。

先生が校訂された「ソナチネアルバム」を拝見すると、作曲された当時の楽譜を再現されており、楽式のポイントも明記され、指使いも複数が提示されており、演奏者のレベル、手の大きさなどにあわせて選べるようになっています。

また、従来の楽譜と違い、各楽章の冒頭部分も目次に掲載されていたり、巻末には、大変分かりやすい作曲家や曲目解説、演奏の手引き、楽語解説などが掲載されていますし、第2巻には、作曲家自身が書いたアンサンブルの楽譜も掲載されています。

アンサンブルによって得られる効果(ブレスの重要性、アインザッツの意識、自分勝手なテンポの揺れの矯正、ディナーミクやボーイングの意味や目的の理解)も解説していただきました。

楽譜選び、読解に対するこだわり、指導する際に作曲家自身のメッセージをもっと指導者自身が大切に考え、後進に伝えていく意識を高めなければならない、と強く思いました。

2013年12月12日

池田冬季ステップ開催します

ご挨拶

本日は、師走のお忙しい中を、フェリーチェステーションのピアノ・ステップにご参加下さいましてありがとうございます。
毎年このステップでは、『室内楽体験』を実施しております。
初級用に編曲されたピアノ作品から本格的な室内楽作品まで、一流の弦楽器奏者との「夢の共演」をすることにより室内楽に親しんでいただくための企画です。
今年も小学1年生から大人まで、15人の方々が挑戦します。2部3部がジュニア、6部7部がグランミューズです。お時間がございましたら是非お聴き下さいますよう、お願い申し上げます。

池田フェリーチェステーション代表 中西利果子


(当日のプログラムより)

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