レポート アーカイブ

2009年6月18日

いわきステップレポート

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6月14日(日)いわきアリオスにて今年で4年目を迎えたピティナピアノステップが開催されました。
ピアニストの中島裕紀先生の素晴らしいトークアンドコンサートを挟んで、暖かい雰囲気の中、無事終了する事が出来ました。今年は6名もの継続表彰者を出せた事と、初めてパスポートを手にした参加者が23名にも上った事、そしてグランミューズ(大人の部)の参加者が増えてきた事が特筆すべき点だと思います。
来年は5年目を迎えます。これまで参加した皆さんが今後も継続して5回・10回表彰へとつながっていく事を願っています。
アドバイザーの中島先生、川崎先生、尾花先生、そしてスタッフの皆さん、本当にありがとうございました!(ステーション代表 細渕裕子)

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2010年7月 2日

【レポート】こどもから大人まで楽しくレッスン(橋本晃一先生)

blog_100619iwaki_hashimoto.jpg2010年6月19日(土)18:30から、いわき芸術文化交流館アリオスで橋本晃一先生を講師にお迎えし、「ピアノ指導者のための『橋本メソッド大活用法!』こどもから大人まで楽しくレッスン」 が開かれました。

1. 子ども達の知っている曲を使って生き生きレッスン。
2. 生徒さんの「弾きたいをかなえる「時代のニーズ」に応じた新しいレッスン。
3. 伴奏付けやアレンジで大好きな曲との出会いを演出。
サブタイトルに沿いながら先生の著書の成り立ち、作成秘話(?)も交え、和やかな雰囲気の中セミナーは進められました。
歌のメロディと器楽のメロディとの違い、奏法の違いを糸口に、演奏をふんだんにちりばめながら判りやすい語り口で、橋本先生の著書が系統立てて解説されました。

ピティナのレベル別での曲の紹介、解説もあり、受講生は熱心に耳を傾けていました。
連弾曲の紹介では受講生をプリモに橋本先生がセコンドをつとめてくださると言うサプライズもあり会場は大いに盛り上がりました。

★ 受講者からは、
  ・初心者の連弾をメドレーにする事で見違えるように華やかな発表会用作品になる。
  ・ポピュラー音楽でのビートの取り方の重要性。
  ・先生の作品でぜひ生徒に薦めたい曲を教えていただいた。
  ・大人の生徒さんのレッスンでも様々な広がり方が可能な事を知った。
 等、実際のレッスンにすぐに役立つエッセンスが得られたと感動の声が聞かれました。 

いわきステーションでは第一回目となる今回のセミナー。
段取り等至らないことも多かったと思いますが、終始穏やかに微笑みながら素晴らしいセミナー
をして下さった橋本晃一先生、本当にありがとうございました。

2011年5月26日

いわき市内避難所でコンサート開催 ~復興への祈りを込めて

伊賀あゆみさん、山口雅敏さん

5月21日(土)、いわきステーション代表の細渕裕子先生(福島県いわき市在住)が避難所でのコンサートを企画し、伊賀あゆみさん・山口雅敏さんご夫妻が出演しました。「復興を祈るコンサート」及び被災地のリポートをお届けします。(主催:ピティナ、協力:ピティナいわきステーション、協賛:心の復興音楽基金)

山と海に囲まれた緑豊かな東北の地を、未曽有の大地震が襲ってから2か月。地震に続く津波と原発事故は、美しい景色を変え、人々の運命を変えた。自然の猛威の前に人間は無力なのか・・そう誰もが心に問いかけただろう。しかし同時に、心の底に眠っている力を呼び覚まされた方も少なくない。

細渕先生ご自宅前にて。この高台から遠く海の方まで見渡せる。
細渕先生ご自宅前にて。この高台から遠く海の方まで見渡せる。

学生時代からピティナの活動をされていた細渕裕子先生は、20年前に神戸からいわき市へ引っ越しされた。緑に囲まれた高台の角地に建てられたご自宅は、遥か海の方まで見通せる出窓つきのレッスン室がある。3月11日も、ここでレッスンを行っていた。「地震の瞬間、スリッパのまま生徒と一緒に外に出て、30分間しゃがみこんでいました。目の前で2筋の地割れが起こり、向かいの山から土煙が一面に上がりました。遠くの方でドーンという鈍い響きが聞こえましたが、後になって、あれが津波の音だったことに気づいたのです。あんな恐怖は人生で初めてでした」。30分後に家の中に戻ると、物は散乱し、内壁には亀裂が何本も走っていた。そしてグランドピアノは飛び跳ね、15センチも動いていた。
高台の眼下にある中学校では体育館の天井が一部落ちたそうだが、ちょうど卒業式が終了した直後で生徒がいなかったのは幸いだった。その日からこの中学校と少し先にある小学校が、福島第一原発付近に住む方や津波被害に遭った方々の避難所となった。

以前この避難所にいた子供たちが折った千羽鶴。
以前この避難所にいた子供たちが折った千羽鶴。

長崎県の子供たちが贈ってくれた応援のメッセージ。
ポスターを避難所のスタッフが手作りして下さった。
ポスターを避難所のスタッフが手作りして下さった。


会場の方と連弾

桜の季節が過ぎ5月に入ってからは、震災直後の物資不足も落ち着き、人々が街中に戻り始めた。しかし避難所生活を送っている方や、自分で生活を始めるも日々の生活や仕事に困窮している方々もまだ多い。だからこそささやかな「日常」の有難さを噛みしめる。ある生徒さんご一家は避難所からいわき市内アパートに自力で移り、細渕先生から借りた電子ピアノでラフマニノフなどの練習に励んでいるそうだ。避難所では校内にピアノがあっても音を鳴らすことが憚られ、今やっとの思いで得た「日常」を何より愛おしんでいる。
そんな中、細渕先生は「音楽で何かお役にたてることはないだろうか」と日々考え、避難所内でのコンサート実現させるために市内の小中学校に何度も掛け合ったそうだ。何校か断られた末、「ぜひやりましょう!」と承諾を得たのが中央台南小学校だった。

一方、かねてから被災地での演奏を熱望していたのは、現在丸の内ピアニストとしても活躍する伊賀あゆみさん。東京のご自宅で、やはり人生初の大地震を経験した。「音楽は無力かもしれない、でもピアニストとして何か自分でもできることがあれば・・・」と、今回ご夫妻でいわき市まで足を運んだ。

会場となった中央台南小学校は、震災直後1千名程の被災者を受け入れていたが、現在はご高齢者を中心に80余名となっている。スタッフは楢葉町職員の他、長崎県職員や神戸市からのボランティア、保健師など10名前後で、週末にはボランティア弁護士も訪問する。これまで何組かの芸人やミュージシャンも慰問コンサートのため訪れたそうだ。体育館入り口には、以前避難していた小学生数人が追った千羽鶴が飾られていた。1枚1枚に未来への祈りが込められている。

ピアノは、四方の扉が開け放たれた広い体育館の片隅に置かれていた。久々に蓋が開けられ、澄んだピアノの音が鳴り始めると、銘々の場所で身体を前に向け、音楽にじっと耳を澄ませてくれた。この日のプログラムはロマン派が中心で、ショパン『子犬のワルツ』のブギウギ編、シューマン『トロイメライ』やシューマン=リスト『献呈』、シュトラウス『美しき青きドナウ』の連弾など。会場の方にご協力頂き、1音だけ弾いてもらいながら伊賀さんと連弾するという試みもあった。
一番前で聴いていた女性は、携帯で動画を撮りながら熱心に耳を傾けていた。「自宅にはピアノがあったんですよ・・」と訥々と語ってくれた。避難区域にある家に残してきたネコ数匹も気掛かりだという。「音楽と数学が好き」という齋藤真衣さん(中3)は、「子犬のワルツが良かったです」。一度音楽を聴いたらメロディをすぐピアノで弾けるそうで、音楽が心の友となっている。原発付近の楢葉町に住み、2・3か所の避難所を経てここにやってきたそうだ。兄の嵩寛さん(高1)は、現避難所から自転車で40分かけて高校へ通学する毎日で、真新しい社会の教科書を開いて勉強していた。武家の末裔だそうで、将来は「警察官になりたいです」と笑顔を向けてくれた。

皆それぞれの思いを抱え、この場所に集まっている。しかしどこにいようと郷土の原風景はいつも心の中にある、そんな思いを代弁してくれたのは最後の連弾『ふるさと』だった。シンプルな懐かしいメロディが、心にそっと囁きかけてきた。


海岸付近の建物は軒並み被害に遭い、沿道の店は現在も手つかず状態である。
海岸付近の建物は軒並み被害に遭い、沿道の店は現在も手つかず状態である。

コンサートの後、細渕先生が車で小名浜の海岸まで連れて下さった。この地区は津波で壊滅し、死者200名、行方不明者が600名程出たそうである。震災直後はゴミや瓦礫が散乱し、船が数百メートル離れたトンネル手前まで流されてきたそうだ。港に停泊している船はどれも激しく損傷し、沿道の木々は塩害で茶褐色になり、津波の直撃を受けた家や店は、壁の一部と柱数本を残してかろうじて立っている状態である。しかしすでに車道は綺麗に掃除され、元通りに修復されていた。どの地域だったか忘れたが、道路修復工事の速さは世界的にも報道されている。また2か月前はゴーストタウンのようだったといういわき駅前も、10日ほど前に駅前ビルが再開し、お店は大勢の人で賑わっていた。
細渕先生は「この街で6年前にステーションを立ち上げ、ステップなどに力を注いできました。震災直後は大変でしたが、今は街に人が戻り、県内外の各地からも人が集まってきています。今回伊賀さんご夫妻にお越し頂いて嬉しかったです。これからもいわきから音楽を発信していきたい」と、いわきへの愛と音楽への思いを語って下さった。

大震災から2か月経ち、「果たして音楽は役に立つのだろうか?」と誰もが自問自答した時期から、今は「音楽でも何かができる、何かお役に立ちたい」という信念と行動に変化してきている。国内外でも多数の慈善演奏会や義援コンサートが開かれ、楽譜やピアノを贈るという音楽家ネットワークも生まれている。近くでも遠くでも、支援したいという気持ちは尊いものである。
そして改めて、音楽は無力ではないと感じる。作曲家が音楽に込めたのは、心の吐露であり、郷土の愛であり、未来の希求であった。それは今を精一杯生きる方々の心に、そっと寄り添うと信じたい。

【復興を祈るコンサート~音楽で心を合わせよう~】
~伊賀あゆみ、山口雅敏ピアノコンサート~

 5月21日(土)いわき市立中台南小学校体育館に於いてピアニストの伊賀あゆみ先生、山口雅敏先生、取材の菅野恵理子さんをお迎えし、復興支援ピアノコンサートを開催しました。  現在、中央台南小学校は福島県双葉郡楢葉町の方々の避難所になっています。
 3月11日の東日本大震災直後には約1000人の方々が避難していたというこの小学校には現在約80人の方々が避難生活を送っています。
 天井からは鯉のぼり、壁には全国からの応援メッセージや楢葉町の写真や地図、「ふるさと」の歌詞が貼られていたことが印象的でした。
 コンサートが始まる前は午後3時という時間のせいか昼寝をしている方も数人見られましたがコンサートが始まると、いつのまにか起き上がりお二人のピアノの調べに聴き入っていました。曲目は「子犬のワルツ」、「夜想曲」、「トロイメライ」、「献呈」、「ハンガリー舞曲」等でした。
 途中ピアノを弾いたことがないという方が連弾に参加して下さり、45分間のコンサートは和やかに進行しました。



    コンサート終了後には「昔、弾いたことがある曲で懐かしかった。」「大変贅沢な一時でした。」「生で演奏を聴いて感激しました。」等の感想を頂き、新聞社の方は「このように実際に現地を訪れる事に意義がある。」と盛んに言っていました。又、伊賀あゆみ先生、山口雅敏先生にも「実際に被災者の皆さんに向けての演奏が実現できた事に本当に感謝します。」とのお言葉を頂きました。

 楢葉町の方々が1日も早く故郷に帰ることができますよう、お祈り申し上げます。

(報告:青柳)

2012年1月12日

いわきステップ開催レポート(2011/12/23)

6月に予定していたピティナいわきステップが震災の為中止となりましたが、半年遅れの去る12月23日に再開する事が出来ました。

心配された参加者も51名に上り、アドバイザーに林苑子先生、由良佳久先生、佐藤展子先生をお迎えしての豪華なステップとなりました。

本部のあたたかいご支援をはじめ、地元の先生方のご協力により、無事開催にこぎつけることができました。

この場をお借りしまして改めて感謝申し上げます。

ステップは開始冒頭に、被災された方に対して黙祷を捧げて幕が開きました。

途中、アドバイザーも兼ねるピアニストの佐藤展子さんとクラリネットの大成雅志氏による45分に渡るトークコンサートも開催されました。

このコンサートの折には一般の市民の方々も大勢聞きに来てくれました。

今回、9名もの継続表彰者が出たことも大変喜ばしい事です。

新潟に避難している生徒さんが、はるばるいわきステップに参加しに戻って来てくれたり等、震災の年の忘れられないステップとなりました。

2012年は6月17日に開催が決定していますので、また新たな気持ちで頑張りたいと思います。

♪ステップ内での佐藤展子先生&大成雅志先生によるピアノ&クラリネットトークコンサートは「心の復興音楽基金」より21,130円(大成先生旅費分)の助成を受けて実施いたしました。



第1部集合写真
第1部集合写真

第2部 籾山さんも
第2部 籾山さんも
第3部子供たちと
第3部子供たちと
第4部大人
第4部大人


2013年6月27日

いわきステップ開催レポート(2013.6.23)

2013年のいわきステップは参加者過去最高の88組を迎えて6月23日に無事終了する事が出来ました。
初の試みであったチェロとのアンサンブルではお客様もたくさん入り、演奏者とその保護者だけでなく、指導者の皆さんも普段聞くバイエルやブルグミュラーがまるでオーケストラのように豊かな響きとなって広がって行く事に驚きと感動の気持ちで聞き入っていました。
お陰様でアンサンブル企画は大成功に終わり、大変心に残るステップとなりました。
田中克己先生と谷口賢記先生によるトークコンサートでも素晴らしい演奏に一般のお客様も心から楽しまれている様子でした。
関係者の皆様方、そして当日のスタッフの皆さん、本当にお疲れさまでした!
いわきステーション代表 細渕 裕子

1部集合写真
1部集合写真
2部集合写真
2部集合写真
3部集合写真
3部集合写真
4部集合写真
4部集合写真
5・6部集合写真
5・6部集合写真
受付の様子
受付の様子
受付の様子
受付の様子
トークコンサート
トークコンサート
講評の様子
講評の様子
表彰の様子
表彰の様子

2014年6月27日

いわきステップ開催レポート(2014.6.22)

6月22日いわきアリオス音楽小ホールにていわきステップが開催されました。
今年の参加者は88名。初心者から熟年の方まで皆さん心のこもった演奏を披露してくれました。
アドバイザーに愛知県より竹本絵己先生、神奈川県より沼田はるみ先生、そして東京都より春畑セロリ先生をお迎えしました。
春畑先生は2部の終了後に楽しいトークコンサートを開いていただきました。
「もしもシリーズ」の、バリエーション豊かな演奏に心理分析(?)まで付いて、大入りの会場は笑いに包まれ、体験したことのない貴重で本当に楽しいコンサートでした。
参加者の中にはセロリ先生の本から演奏した子供もいて、記念のサインをもらうなど忘れられないステップとなったことと思います。

今回、当日のスタッフは14名。準備作業も含めると16名もの先生方がご協力くださいました。
先生方の横のつながりも広がっているという事を感じ、大変嬉しく思います。
ご協力くださった先生方、本当にありがとうございました!

来年2015年はいわきステップが10周年を迎えます。
日にちも6月21日に確定しております。
先生間のつながりを大切にしながら楽しいステップを目指して行きたいと思います。
ぜひまた皆さんのご参加お待ちしております!
いわきステーション代表 細渕 裕子

2015年6月24日

いわきステップ開催レポート(2015.6.21)

去る6月21日にピティナいわき地区ステップが開催されました。
今回、いわき地区のステップは記念すべき10周年を迎え、参加者も過去最高の98名に至りました。

アドバイザーにはピティナ全国大会審査委員長及び監事、ショパンコンクールin Asia 審査員・北九州音楽協会理事等々、華々しくご活躍されておられる宝木多加志先生を遠路はるばる九州からお迎えしました。

またトークコンサートには震災時にもいわきを訪問してくださった
伊賀あゆみ先生と山口雅敏先生が東京よりお越しくださいました。

宝木先生の講評は判り易く非常に説得力のある内容で、参加者のみならず指導者も真剣に聞き入っていました。
また伊賀・山口夫妻の絶妙なトークと息の合った超絶技巧のデュオの演奏に会場中が魅了されました。

スタッフは総勢14名。力を合わせて無事に10周年の会を終える事が出来ました。
皆様、本当にご苦労さまでした!

事前準備会議
受付
1部2部
3部4部
5部6部
表彰者のみ
トークコンサート
会場
ファゴットとのアンサンブル

2017年8月 1日

いわきステップ開催レポート(2017.7.9)

今年でいわきステップも12回目を迎えました。
参加者は83組、継続表彰者は年々増え、今年は12名の方々が表彰されました。
アドバイザーには千葉より大迫千恵美先生、新潟より高波直美先生、
そして東京からおいで頂いた佐野隆哉先生には
トークコンサートを行っていただきました。
会場の皆さんは素晴らしい演奏にうっとりと聴き入っていました。
スタッフの皆様も本当にお疲れさまでした!


いわきステーション代表 細渕裕子

2017ステップ1部2部
2017ステップ3部4部
2017ステップ5部6部
2017ステップ

2019年8月 9日

いわきステップ開催レポート(2019.7.14)

去る7月14日にいわきステップが開催されました。
今回は62組と少なく、またグランミューズの部でも当日のキャンセルが入り、
3組だけの参加でしたが和気あいあいと和やかなステップとなりました。
アドバイザーの杉崎幸恵先生、中野孝紀先生、松枝由紀子先生、
ありがとうございました!

第1部・第2部
第3部・第4部
グランミューズ(3名)
中野先生によるトークコンサート
いわきステーションのスタッフとアドバイザーの先生方と


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