《第2回指導法研究会を開催いたしました》
♪平成25年3月17日(日)
♪作曲家講座VOL2「バルトークをめぐって2」~講師:益山典子先生(フェリス女学院大学講師)
前回の参加者の皆様からのリクエストで、記憶に新しいうちにと早速バルトーク講座続編が行われました。
前回は全体的なバルトーク像についてのお話でしたが、今回は「バッハとの類縁性」というテーマの中で、「カンタータ・プロファーナ-9匹の不思議な鹿 BB100(Sz.94)」を中心に、お話しいただきました。
CD鑑賞をし、先生が用意してくださった資料と解説のおかげで、バッハの「マタイ受難曲」との関連性、民謡を題材にしたモティーフなど、音の重なりの中からバルトークの意図を感じ取ることができました。
また、フィボナッチ数列、黄金分割との関わり、数のアルファベット変換などまでお話が発展しました。
バルトークは、西洋音楽的思考と彼の時代に沸き起こった民族を意識する愛国主義のはざまで、民謡に魅入られそれらを取集する中、伝統と伝統とは異質なものとの関わりを、音の組み立ての中で現代音楽に変質させる方法を何とか打開しようと作曲を続けたということがわかりました。
ある意味、私たち日本人もどこかで感じていることと似ているようにも感じます。
先生のお人柄と泉のように湧き出でてくる音楽への思いとお話は尽きることなく、終了後のお茶会でもいくつか提案がありましたので、次はどのような会になるか楽しみでです。
Rep:かまくらの森ステーション 島貫知子