コンサート アーカイブ

2009年12月11日

学校クラスコンサートレポート(10/19:葛城市立磐城小学校)

katsuragi_ohanashi.jpg関西初となった当かつらぎステーション主催の学校クラスコンサートは、今年で7回目となったピアノステップの翌日、アドバイザーとしてお迎えしたデュオ「ドゥオール」のお二人(藤井隆史先生、白水芳枝先生)によるものでした。 

早朝、1時間目より訪ね、リハーサルの後、2時間目から4年生3クラスを対象に3公演して頂きました。

市長さんや教育長さんなど多くの来賓の方々に見守られる中、まずは連弾による華やかで軽やかな、モーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」序曲から始まりました。オペラについて子供達に分かりやすい説明の後、プログラムの裏表紙に載せられた世界地図を見ながら、ドイツ、オーストリア、ハンガリーへと興味をそそられ、ブラームスのハンガリー舞曲第5番。私の中では、ブダペストの街の情景と共にオーケストラが聞こえていました。 その後、それぞれのソロで、リストの「ため息」、ドビュッシーの「花火」、フランスへと音楽の旅は続きます。ここでは、(ため息とは、むしろ憧れのような・・・とか、花火は、内面的で繊細な感じ・・・とか)子供達に分かりやすい言葉で、曲に付けられたタイトルのイメージを膨らませた後、聴かせることにより、漠然としたものではなく、具体的で焦点がはっきりし、例え子供達にはまだ聴いたことのない曲も親しみを持って伝わるように思いました。

katsuragi_enso.jpgそして、気分を換え、藤井先生が「これで僕達の自己紹介は終ったから、今度は君達が音楽で自己紹介してね!」と、グッと皆を近づける言葉に、児童達はサッサと教科書を取り出し、お二人の軽快な伴奏に乗り、「ともだちシンドバッド」を元気よく声高らかに歌ってくれました。

続いて、しっとりと美しい伴奏に乗り「オーラリー」では、2部に分かれてリコーダーを気持ちよく演奏してくれたのが微笑ましく印象的でした。この時は、市長さんも校長先生も大人たち誰もが、あどけない純粋な子供達の姿に始終にこやかに見守ってらっしゃるのが感動的でした。  

ぐいぐい聴衆との距離も縮まったあと、今度はアメリカへ飛びます。クラムの「天界の力学」という内部演奏を用いた現代曲。天体へと興味を抱かせ、まるで教室のピアノが雄大な宇宙のステーションであるかのような想像力に満ちた迫力ある演奏で、ピアノという楽器に対する新しい発見や可能性を感じながら、皆が始終目を丸くし見入っていました。

katsuragi_jido.jpg最後は、ジャズの発祥の地、やはりアメリカの作曲家ガーシュインの3つのプレリュードより1番を乗りよく、カッコよく、締め括られました。ジャスト45分、まさにお見事なプレゼンテーションです。お二人の演奏は、どの曲も息がピッタリでバランスよく、それでいて自由で、しかも聴き手と一緒に呼吸ができるんです。サッカー選手もいいけれど、ピアニストもカッコいいな!と思った男の子もきっといたかもしれません。

お二人は演奏だけではなく、トークやそこに込められたメッセージは、大変素晴らしく、これから色んな可能性がいっぱいある子供達の、何事にも「頑張る心」を応援するものであって、それはまた、忘れかけていた私達大人の胸にもしっかり響くものでありました。
このような感動をこれからもできるだけ多くの子供達に届けられることを心より願っています。

♪この事業は平成21年度郵便事業株式会社年賀寄付金の助成を受けて実施いたしました。

2011年11月11日

学校クラスコンサートレポート(2011/10/28(金) 奈良学園小学校)

10月28日(金)、奈良学園小学校の四年生を対象に、学校クラスコンサートを開催しました。

オランダはどこかな?
オランダはどこかな?
今回は、オランダ出身のピアニスト、ルイ レーリンク先生をお招きし演奏して頂きました。
演奏の前に、ルイ先生が自己紹介、「ルイちゃんと呼んで下さい」と子供たちの目線でとてもフレンドリーな先生に、子供たちも嬉しそうにルイちゃんと口々に呼んでいました。オランダについても地球儀を使って分かりやすく教えてくださり、日本とはまったく異なる文化に子供たちも興味深く聴き入り大変驚いた様子でした。
いつもとは違う授業の形で緊張していた子供達も先生の楽しい自己紹介でリラックス。

ピアノの下はどんな音が聴こえるのかな?
ピアノの下はどんな音が聴こえるのかな?

先生の質問に一斉に手を挙げる!
先生の質問に一斉に手を挙げる!

みんなで歌おう♪
みんなで歌おう♪
まず始めに「音は見える、色がついているので手で掴んでみて」というお話から、ドビュッシーの亜麻色の髪の乙女を演奏。音は聴くものだと思い込んで、見るという発想はなかなかできないものですが、美しい音が聴こえると手で音を掴もうとしている子ども達もいました。

次に、ピアノの仕組みについて。ピアノの中を覗いたり、下に潜って音を聞いて見たり、ピアノの鍵盤はいくつあるでしょう?という先生の問題に一生懸命数を数える子供もいました。ピアノの仕組みを知り、弾く人のイメージによって様々な音がなると分かり、目をとじてイメージを膨らませドビュッシーの「沈める寺」。
続いて、オランダの民謡です。オランダの挨拶も教えてもらい、子ども達はオランダに親近感を覚えたのか、大きく体を横に動かしてノッて先生の演奏を聴いていました。
次は生徒たちとルイ先生の共演です!素晴らしい子供たちの歌声に先生の素敵な伴奏が加わり、聴いていてもとても気持ちがよかったです!
最後は、ルイ先生の実際の体験から得られた、音楽をより楽しむコツです。ベートーヴェンのエリーゼのためにを演奏しながら、「ここは作曲者がどんなきもちだったのか?」というイメージを説明して下さいました。ルイ先生の言葉と曲がピッタリとあうと、面白いほどにその曲が愛しく感じられました。
最後に先生は、「自分から興味をもってなんでも積極的に調べてたくさんのことを知ること」と、子供達に強いメッセージを伝えて下さいました。あっという間に時間が過ぎ去り、子供達も「もっと聴きたい!」と名残惜しそうにするほど楽しいクラスコンサートでした。
(レポート 岡田さほり)

2012年6月 6日

学校クラスコンサートレポート(12/5/28:橿原市立耳成西小学校)

音楽の先生に紹介されて登場した佐藤勝重先生は、ピアノの前に座るなりグラナドスの「アンダルーサ」を熱演。すぐに子供たちをくぎ付けにしました。先生はピアノという楽器の音が出る仕組みやその進化を、異なる時代の作品を弾きながらお話されて行きます。ピアノの周りを囲むように集まった子供たちは、ふたの中を興味津々で覗き込み、弦が低音にむかうにつれて太くなっていくことや、ハンマーが打鍵する度に持ち上がるのを見て、楽しそうに驚いていました。







 2曲目に弾かれたモーツァルトの「トルコ行進曲」で使われている一番低い音、一番高い音はそれぞれどの音か、よく注意して聴いててね、と言われ、モーツァルトの時代のピアノの音域が狭かったことを教わりました。そして、現在のピアノの原型となるまでに発展したショパンやリストの時代について、教室の後ろの作曲家たちの肖像画を追いながら、リスト「愛の夢」を聴きます。音域が増えることで表現できるようになった、華やかで激しさも伴うこの曲を聴いて、誰かが嬉しそうに「この曲知ってる!!」と言っていました。

 その後、右手を痛めたせいでピアニストの道をあきらめ、作曲家として左手のための作品を残したスクリャービンの「左手のための小品 op.9-1.前奏曲」の演奏や、またピアノと天文学との結びつきを感じさせる不思議な数のお話もありました。そして最後はみんなでピアノの周りを囲んで、ショパンの「英雄ポロネーズ」を聴きました。ピアノから飛び出す大きく力強い音!キラキラと動き回る高い音!そして速いオクターブの連続に子供たちの目は真ん丸になり、ひときわ大きな拍手で演奏は終わりました。

 最後は子供たちと一緒に校歌と「歌のにじ」を歌います。先生の弾く校歌の前奏を聴いて、「あれっ。なんかいつもの先生のと違うなぁ...」と本音を漏らす子も...。大きないい声で校歌を披露してくれました。「歌のにじ」ものびのびとした歌詞ときれいなメロディで、途中からはリコーダーも参加しての楽しいものになりました。

 耳成西小学校の校長先生も参観にいらっしゃいましたが、新しい教育の試みをどんどん取り入れて行きましょう!という熱心な先生でした。また、お知らせを聞いていた児童のお家では「お母さんも聴きに行きたいわー」という声もあったそうで、先生も親御さんも子供たちのための良い環境作りに心を配られており、学校クラスコンサートが更に広がって行けば素晴らしいだろうなと感じました。 
Report:かつらぎステーション 岡田真季

2012年6月28日

お話で綴る「動物の謝肉祭」 出演者・共演者 大募集中!

かつらぎステーション 10周年記念コンサート
お話で綴る 2台のピアノデュオ&室内楽
「動物の謝肉祭」

ドゥオール 藤井隆史先生と一緒に弾こう!
出演者・共演者、大募集中!


↑画像をクリックするとチラシPDFが表示されます↑
裏面が申込み用紙になっています

 2012年11月3日(土)、奈良県 橿原文化会館 小ホールにて行われるピティナステップは、当かつらぎステーションが運営しています。今年はステーション発足から10周年を記念し、サンサーンスの「動物の謝肉祭」をお話でつなぎながらコンサートとしてお送りすることになりました。

かつらぎチェンバーオーケストラのメンバーが、記念の舞台をさらに豪華に盛り上げてくれます♪

さらに、ステップのアドバイザーを務めて下さる先生方の一人、ピアノデュオ・ドゥオールの藤井隆史先生が、ゲストピアニストとして第2ピアノを演奏して下さる曲も!

え...?じゃぁ第1ピアノはだれ...?
それは、あなた!

出演者・共演者を大募集中です!弦合奏、フルートをバックに演奏できるチャンス!そして藤井先生と音楽を楽しむチャンス!ご応募はチラシPDF裏面をご覧くださいね!一緒に記念コンサートを盛り上げましょう♪

ゲスト・ピアニスト・・・藤井隆史

共演・・・かつらぎチェンバーオーケストラ メンバーより
  ヴァイオリン/田中佑子・岡田さほり、ヴィオラ/原田友一、チェロ/中島紗理、コントラバス/武村浩嗣
  フルート/初田章子、ピアノ/岡田真季




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