樋口紀美子先生 公開レッスンスケジュール・・6月10日(土)
6月10日(土)、ベヒシュタイン・セントラム東京ザールにて開催される樋口紀美子先生の公開レッスンのスケジュールが決まりました。
聴講は引き続き受付中です。
ピティナ会員 4000円、一般 5000円、学生 3000円 (出入りは自由となっております)
6月10日(土)、ベヒシュタイン・セントラム東京ザールにて開催される樋口紀美子先生の公開レッスンのスケジュールが決まりました。
聴講は引き続き受付中です。
ピティナ会員 4000円、一般 5000円、学生 3000円 (出入りは自由となっております)
6月10日(土)ベヒシュタイン・セントラム東京ザールにて、樋口紀美子先生コンペ課題曲公開レッスンを開催致します。
近現代課題曲オンラインセミナーが大好評の樋口先生による公開レッスンをぜひご聴講ください。
受講生は、小学生~G級、プレ特級、グランミューズまでと幅広く、コンペに向けた指導力アップはもちろん、日頃のレッスンや指導者ご自身の演奏にも役立てていただけることと思います。
ピティナコンペ、日本バッハコンクールでの入賞者多数。33年のドイツ滞在においては常にドイツ青少年コンクール、スタインウェイコンクールでの上位入賞者を、またリーズ国際コンクール入賞者、ライプツィヒ国際バッハコンクールの入選者を輩出した樋口先生の公開レッスンです。
大勢の皆様のご来場をお待ちしております。
聴講のお申し込みは
https://seminar.piano.or.jp/detail/10002877
★聴講料 (各部) (一般)5,000円 (ピティナ会員)4,000円 (学生)3,000円
4/1(土)川口リリアホールにて開催された「樋口紀美子先生ピアノリサイタル~ピティナ・コンペティション2023年度課題曲を集めて~」大変ご好評いただいたこのコンサートをオンデマンド配信でもご覧いただけます。
画面を通しても伝わってくる樋口先生の美しい音で、A1級~特級までの課題曲をぜひお聴きください。
邦人課題曲はA1級~F級の全曲を演奏、A1級のバロック作品からC、D級のバッハインヴェンションとシンフォニア、D級~特級のショパンエチュードまで、これだけたくさんの課題曲を一度に聴ける機会はなかなかありません。
素敵な曲ばかりが集まったピティナ課題曲の楽しさをお裾分けしたい、皆様とご一緒に音楽の喜びを共有したい...という樋口先生のお言葉通り、課題曲の魅力が生き生きと伝わってくる音楽の楽しさにあふれたコンサートです。
この機会をぜひお聴き逃しなさいませんよう、皆様のお申し込みをお待ちしております。
オンデマンド配信は4月30日23:50までお申し込みが可能です。
お申し込みは https://www.abear.tokyo/event-details/higuchikimiko-pianorisaitaru-vol-3-onrainhaishin
暖かい春の日差しに桜も満開の4月1日、樋口紀美子先生ピアノリサイタル~ピティナ・コンペティション2023年度課題曲を集めて~が開催されました。
コロナ禍もありオンラインで行われるセミナーや動画配信が多い中、A1級~特級の課題曲36曲(アンコール含めると38曲)が演奏された生のコンサート。やはりオンラインでは味わえない生演奏ならではの感動がありました。
はじめに演奏されたバッハインヴェンションとシンフォニアは、自然で端正でありながら1曲1曲がとても面白く美しく魅力的で、引き込まれました。
またA1級やB級の小さなかわいらしい曲は、バッハと同じように自然に美しく演奏されていたのがとても印象的で、表現や指導のヒントを得られたように思いました。
このコンサートでは邦人課題曲全曲が演奏されましたが、どの曲も個性的で味わい深く、樋口先生はその魅力を鮮やかに聴かせてくださいました。ピティナ課題曲の中で重要な位置を占める邦人作品、そこに注がれる樋口先生の深い思いを感じました。
前半最後にはラヴェルのソナチネ、後半最後はショパンエチュード、そしてアンコールはドビュッシーの夢とアラベスク第2番が演奏され、ピティナコンペ課題曲の全体像を体感できる素晴らしいコンサートでした。
演奏者と観客が同じ空間の中で音楽を楽しむコンサートはやはり格別で、伝わる音や思い、そして感動は大きいと改めて感じました。
樋口先生、素晴らしいコンサートをありがとうございました。
〈Rep.古川恵美〉
オンデマンド配信は4月30日23:50までお申し込みが可能です。
お申し込みは https://www.abear.tokyo/event-details/higuchikimiko-pianorisaitaru-vol-3-onrainhaishin
2019年1月20日(日)日比谷スタインウェイサロン東京 松尾ホールにて「音楽の基礎
バッハ・インヴェンションを学ぶ~樋口紀美子先生によるレクチャー&公開レッスン」
が開催されました。
セミナーは〔第1部〕樋口先生によるバッハ・インヴェンションのレクチャーと全曲
演奏、〔第2部〕バッハの曲による公開レッスンの2部構成で行われました。当日は50
名を超える方々の参加があり、一年で最も寒い時期にもかかわらず、会場は汗ばむほど
の熱気に包まれました。ドイツで33年にわたりピアニスト、指導者として活躍されドイ
ツの空気や音楽を肌で感じてこられた樋口先生のレクチャーと演奏に期待が高まります。
第1部ではまずはじめに、バッハ自身が書いたインヴェンションの前書きを樋口先生
がドイツ語で読んでくださいました。そこには、「カンタービレで弾くように」という
ことがはっきりと書かれてあり、バッハを弾く上でカンタービレは一番大事なことだと
先生は強調されました。とかくバッハの音楽を堅苦しいもののように捉えがちな日本の
教育を受けてきた私たちには、新鮮な驚きです。バッハをカンタービレで弾く、それは
ロマン派のようなテンポルバートを伴ったカンタービレではないけれど、音の上がる・
下がるや、メロディーの音と音の間の音程や上声と下声の間の音程がどのくらい離れて
いるかを常に意識し、心の中でそれを感じながら弾くことだと先生は教えてくださいま
した。ピアノという楽器は他の楽器と違い演奏者自らが音程を作らなくてもよい楽器で
すが、ピアノを弾く人ももっと音程を感じること、音程感覚を持つことが大切だと、各
曲解説や公開レッスンの際に話されていました。
また、私たちが最も迷うアーティキュレーションについては、2度はレガート、3度と
4度はポルタート(ノンレガート)、6度や8度はスタッカートという基本はあるものの、
曲によって演奏者によって何通りもの解釈や素晴らしい可能性があるそうです。アーテ
ィキュレーションが作曲者によって示されていないから難しいと思うのではなく、樋口
先生がおっしゃるようにフレーズがどのように始まり、どこで終わり、どこにつながっ
ていくのか、様々な可能性を考えて試しどう弾くかを楽しむぐらいの気持ちを持ってバ
ッハの音楽をもっと楽しんでいきたいと思いました。
レクチャーの後には、樋口先生がインヴェンション全15曲を通して弾いてくださいま
した。各曲のポイントを伺ってから聴く演奏はなるほどと感じることも多く、レクチャ
ーだけでは得られない貴重な学びとなりました。あらためて15曲を通して聴くことで、
樋口先生がおっしゃる前の曲から次の曲への調性の移り変わりを味わい、インヴェンシ
ョンの新たな魅力を発見できた感じがします。
休憩を挟み、第2部の公開レッスン。冒頭、樋口先生
の「音楽に上手、下手はありません。今日初めて聴か
せていただく方もいらっしゃるけれど、その方の人間
性、出会いを楽しみにしています。」との大変印象的
なお言葉に続いて始められました。
まず受講生の良い所を褒めて引き出し、問題解決の
ための方法が次々と提案され、演奏がより音楽的に生
き生きと変わっていく、先生の持つ音楽の深さと熱意
に、受講生のみならず聴講している私たちも引き込まれるレッスンでした。
第1部のレクチャーで話されていた「心の中で感じて音楽をやること」「音の方向性
を感じ表現すること」そして「それぞれの調性が持つイメージを感じ調性の変化を味
わうこと」などが実際に受講生の演奏に対して投げかけられるので、受講生の演奏の
変化を通して、バッハを生き生きと自然に弾くために大切なことがよく見えてきます。
「バッハの時代の音楽は個人的な感情ではない、もっとユニバーサルで宇宙まで行っ
てしまうようなもの」という先生のお話に、なるほど...だからバッハの音楽は普遍的
であり、音楽の基礎なのだと思いました。
素晴らしい現代のピアノで、素晴らしいバッハの音楽を
演奏すること―それは、樋口先生の師J.S.バッハ国際ピア
ノコンクール創設者のW.ブランケンハイム先生が生涯をか
けて目指し、伝えてきたことだそうです。ピアノが好きで
好きでたまらないとおっしゃる樋口先生の音楽への情熱に
あふれた、非常に密度の濃いセミナーからは、現代のピア
ノでバッハを生き生きと演奏するための示唆と、たくさん
のヒントやアイディアをいただくことができました。
樋口先生、4時間にわたるエネルギッシュで素晴らしい
セミナーをありがとうございました。
〈Rep.古川恵美〉