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2020年9月23日

赤松 林太郎先生セミナー(渋谷オンラインセミナー・2020/09/14開催)

赤松林太郎徹底講座シリーズJ.S.バッハ フランス組曲全曲 第3回(全6回) 

2020914日(月)、赤松林太郎先生による「赤松林太郎徹底講座シリーズJ.S.バッハ フランス組曲全曲 第3回(全6回)」を開催いたしました。今回はコロナ禍の影響を受け、はじめてzoomでの開催となりました。

まず、楽譜についてのお話から始まりました。複数の出版社の楽譜を見比べることによりより豊かな解釈ができるので試してみてはとのことでした。
例えば、組曲で1回目と繰り返しの2回目の装飾音を変えて変化をつける場合に、装飾音にも色々あるので、楽譜を見比べることによりその場所に合う装飾音を、自分のセンスと力量で選んでみてはどうかとのアドバイスがありました。
そのあと、舞曲ごとに第1番〜第3番を比較しながらその違いを説明されました。200914musashikoyama1 .png
3番に関しては
<アルマンド>2声なので、2つの楽器のように音色を変えること。穏やかに流れるように。
<クーラント> クーラントには穏やかなフランス様式と活発なイタリア様式があり、第3番はフランス様式なので、8分音符は流れるように柔らかいタッチで弾くこと。ヘミオラの芸術でもある。

<サラバンド>テンポが遅いが遅すぎてはいけない。8部音符はべったりとレガートではなく1音1音をテヌートで弾き、16部音符はアーティキュレーションをつけると良い。左の和音はアルペジオにすると心の震えを表すことができるので、アルペジオにしてみるのも一つの方法。
<アングレーズ >イギリス発祥のグループダンスなので、賑やかに活気を持って、バグパイプなどの楽器を想定して弾くこと。
<メヌエット>きれいな2声体で軽く、早めのテンポで弾くのが合っている。トリオのメヌエット23声でハーモニー主体、3人で演奏しているように。
<ジグ> ジグには4種類のパターンがあり、この3番はイタリア風ジグ(giga)である。乾いた歯切れの良いタッチが望ましい。左が対位法的に始まるので右と同じ存在感を持って弾くように。

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最後に装飾音をたくさん入れている演奏の参考としてRichard Egarrのフランス組曲のCDをご紹介くださいました。少しやりすぎ感はあるが、アイディアの宝庫で大変参考になるのでお勧めとのことでした。

2時間という時間の中に、盛り沢山の内容が詰まっていて、その一つ一つが深くてとても示唆的だったので、あっという間に時間が過ぎてしまいました。
また、先生もご自宅のピアノでの講座だったと言うこともあるのでしょうか、とてもリラックスなさっているように感じられました。
次回、202122日の講座もzoomでの開催となります。大変楽しみです。

Rep:月橋和子

2021年5月31日

赤松 林太郎先生セミナー(渋谷オンラインセミナー・2021/05/14開催)

赤松林太郎徹底講座シリーズ J.S.バッハ フランス組曲全曲第5回セミナーを開催!

赤松林太郎先生にJ.S.バッハ フランス組曲全曲を徹底解説していただく標記講座シリーズの第5回を2021年5月14日にZoomオンラインで開催しました。
このフランス組曲全曲シリーズは、2019年9月30日に始まり、1番から順番に時間をかけて進み、今回全曲中最もよく演奏される第5番に辿り着きました。

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赤松先生は毎回様々な方向からアプローチしてくださり、回を追うごとにフランス組曲への理解が深まります。

今回はJ.S.バッハの教育者としての側面に焦点を当ててくださいました。特に、さまざまな種類の楽譜が存在することについて最初に詳しくお話しくださり、J.S.バッハが自分の息子たちや弟子たちに教えるために一人一人のレベルに合わせて異なる弾き方を示し、それがたくさんの楽譜につながったというのは現在の教育にも応用できる印象的なお話でした。以下にそのお話の内容を簡単にまとめます。

1.フランス組曲の主な楽譜としては以下のようなものがある。
1) ベーレンライター版の新バッハ全集A稿:弟子の一人アルトニコルによる筆写譜、装飾音もアーティキュレーションもほとんど書いていないシンプルなもので、J.S.バッハの息遣いを感じる初稿
2) ベーレンライター版の新バッハ全集B稿:J.S.バッハの有能な弟子ゲルバー達に
よって写譜された装飾音付き改訂版
3)原典版:いわゆる「原典版」と言われているものにヘンレ版旧版とウィーン原典版があり、前者は上記A稿を元に、また後者は上記B稿を元にして出版
2.ピアノの指導者はこれらの楽譜を比較することで、たくさんの可能性があることを
知ることができる。
3.生徒がフランス組曲を弾く時は、楽譜は版によってかなり違いがあり、装飾音にいくつもの選択肢があることを伝える。例えば①装飾音を入れない②入れるとしら上から、その音から、下から③どのくらいの量を入れるかなど自由度があることを示し、J.S.バッハが弟子達にやっていたように、生徒の技量によって合うものを一緒に考え選択していく工夫が大切である。
4.フランス組曲第5番について1曲ずつA稿とB稿の楽譜を参考にしながら詳しい説明と演奏によって装飾音や和音の弾き方などの可能性を教えていただく。

いよいよ次回はシリーズの最終回になり、今年の9月24日に開催いたします。
内容は第6番とフランス組曲の総括です。
皆様のご参加をお待ちしております。
                                 Re.味埜裕子

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