2023年3月27日

本多 昌子先生セミナー(沖縄・2023/03/20開催)

2023年3月20日(月)沖縄県浦添市ベッテルハイムホールにて、「2023年度 コンペ課題曲企画 課題曲セミナー」を開催いたしました。講師には演奏面と指導面においてもプロフェッショナルな講師、本多昌子先生にお越しいただきました。

A2級~D級の曲をほとんど全曲の演奏と共に、実に多彩な面からのアプローチによる説明で、講座はあっという間に時間が過ぎていきました。
「コントラストを大事にするという所がカギになる。」という事を念頭にお伝えされたのち、A2級~A1級の小さなお子さんが演奏される曲の中では、強弱のコントラスト、近く、広く、解放さ れる空間を感じるコントラストなど、小さな曲の中でも多彩に変化できる事がわかり、B級~C級にかけては調性、和声でのコントラスト、さらに上の級になっていくとアナリーゼの中で、曲の構成の深さからのコントラストと、実に説得力のある説明を伝授して頂きました。
大切な事、ポイントを他にも数多く、
「スタッカートの種類」・いろいろな種類のスターカートがある。「切る」ではなく「つなげない」
「アーティキュレーションの自由さ」・音楽の自然な流れ、拍の中でのアーティキュレーションを考える
「息つぎで音楽が止まらないように」・音楽の自然な流れ、拍感が重要になってくる
「古典期の音楽はオーケストラにたとえる」「強弱は相対的なもの」
様々なポイントを本多先生の確実な演奏と共にご説明して頂きました。

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音の出し方にもすごく集中したご説明をされていて、減衰した音を良く聴く、減衰した音を聴いて始める次の音の出し方まで、深くお伝えして頂きました。
演奏曲の中で題名のついた曲では、わかりやすい曲のイメージ、テクニック面の重要点、身体の使い方、調性や和声感のわかりやすい例えや練習法など、本当に説得力のある内容でお話して下さいました。

質疑応答の時間も設け、会場の先生方からのご質問にも即座にお答えして頂き、受講された先生方からは、とてもわかりやすく納得、満足のセミナーでしたと沢山のご感想をいただく事ができました。本多先生の温かいお人柄と熱心な研究の講座を受講することができ、学びを深める事ができました。夏のコンペティションに向けて、また日々のピアノレッスンの指導に しっかり活かしていきたいと思います。
本多昌子先生、ありがとうございました。

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2022年9月16日

石黒 加須美先生セミナー(沖縄・2022/09/12開催)

2022年9月12日(月)に沖縄メディアアートセンター(oMacオーマック)スタジオにて石黒 加須美先生をお招きし、「幼児期から伸びる感性と知能を育てる 最新ピアノ指導法」を開催いたしました。

石黒先生は指導歴30年以上。0歳からの総合音楽教育を樹立、リトミック・音感教育・ピアノレッスンを総合的に構築し総合音楽教室を発展されていらっしゃいます。その指導の実績と実践を乳幼児の脳科学、発達、様々な認知能力のお話を交えて細かくお話して下さり、受講した指導者達は奥の深い幼児期の音楽指導を深く学ぶ事のできる講座となりました。
20220912okinawa_1.jpg まずは、「今のピアノ教育の現状」・少子化 ・習い事の多様化 などがある中で、ピアノをやめていく子供達、何故、どうしてピアノのフタを閉めるのか?という悩みに、子供達の問題点に気付く、ピンポイントで原因を考える。ピアノを生涯続けていける子供達を育てるピアノ指導者、ピアノ教室を目指すお話としていくつかの体験談もお話いただきながら、子供達のピンポイントな問題点の改善方法を教材や資料を使いながら紐解いていきました。
「 導入期指導は全過程のレッスンの原点に 」
・リズム感(ビート感・拍子感・音価・リズムパターン)
・読譜力 ・音楽の流れ ・イメージ
・フレーズ ・うた心
・テクニック(脱力・指の強化・奏法・姿勢)
これらの内容を、石黒先生監修の教材を使用しながら、脱力体操など、受講した指導者も一緒に実践して体験していきました。リトミック教材では、先生が歌ったりダンスをしながら伝授して頂く場面も沢山あり、会場はとても賑やかで楽しく笑顔溢れる一時を過ごす事ができました。

子供の脳科学的なお話、様々な認知能力、パターン認知能力のお話がとても奥深く印象に残ったという声が受講した指導者からも多く感想が寄せられました。
導入指導の大切さ、そこから成長した後の生きた音楽、感じる音楽に繋がるという事を深く学び取る事ができました。
これからのピアノ指導を総合的に考える良い機会となりました。
石黒加須美先生、貴重な学びの講座をありがとうございました。
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2021年9月24日

厚地 和之先生セミナー(沖縄・2021/09/13開催)

厚地和之先生によります大人気講座
『電子ピアノ活用術!~指導法、練習法、最新事情まで~』が2021年9月13日に沖縄メディアアートセンターにて開催されました。
昨今の国内外のコンクール事情を踏まえたお話や、海外のピアニストは出張先の練習ピアノとして好んで電子ピアノを使うケースもあることなど、上手に電子ピアノと付き合う方法や電子ピアノで練習する生徒さんへの指導法を、厚地先生にたっぷりとお話しいただきました。

210913okinawa_1.jpg 後半には質疑応答の時間も設けられ、参加した先生方からのたくさんの質問に丁寧にお答えいただきました。コロナ禍での開催ということで人数を制限しての開催となったため、初のオンライン受講も取り入れました。

210913okinawa_2.jpg 厚地先生のたくさんのご経験をユーモアを交えてお話いただき、大変楽しく勉強させていただくことができました。ありがとうございました。

沖縄支部 平良菜摘

2021年3月22日

【セミナー実施レポート】菅原 望先生セミナー(2021/03/15開催)

2021年3月15日、ベッテルハイムホールにて、菅原 望先生を講師にお招きした課題曲セミナーが開催されました。ピティナ沖縄支部は昨年度も菅原先生の課題曲セミナーの開催を予定していましたが、コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言により中止となりました。
今年度、コロナウイルス感染防止対策を徹底した中で念願の菅原先生の課題曲セミナーを開催することができ、多くの会員の先生方が参加されました。久しぶりの生の演奏と生の声によるセミナーに感激致しました。

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A2級からD級のコンペティション課題曲の演奏法や指導法について教授いただきました。
はじめに、未就学児の時期から手の形やタッチについて細かく丁寧に指導していくことの重要性について述べられました。優先する旋律は鍵盤の深さを意識してタッチすること、呼吸やフレーズ、拍子感においては、具体的にはマーチの躍動感は表拍と裏拍の感じ方、手や腕の縦方向の刻みと横方向の流れなど、動きを止めたりつけたり、呼吸を流したり止めたり等、丁寧に説明されました。
スタッカートにおいては「音を短く切る」だけでなく、納豆のような粘着質なものや、熱を感じるものなど多様で、強弱においても寂しさや怒り等どう表現したいのか、生徒と相談しながら目に見えない部分を見つけて解釈していくことで、曲を生かせる奏法が自然と定着し、共感を得る響きが生まれるのだと、空間表現のあり方を演奏とともに私たちに伝えて下さいました。

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菅原先生の指導の言葉も印象的でした。効果的に演奏するために「星空を見ているような」「愛情をもったチェリスト」など、ハーモニーを感じとることから自然と生まれたかのような、表情豊かで音楽的な言葉でした。
限られた時間の中で菅原先生にたくさんの課題曲を演奏していただきました。菅原先生が大切にされている「ハーモニーから感じとる見えない部分の表現」により、会場は素敵な響きで満たされた空間となり、私たち指導者の感性を引き出して下さいました。
 久しぶりの課題曲セミナーは、課題曲チャレンジやピアノコンペティションへの参加へ前向きとなる原動力となりました。菅原望先生、1年越しにお会いできて良かったです。
素敵なセミナーをありがとうございました。

ピティナ沖縄支部
上地 恵美

2021年1月20日

「ステージで楽しもう!~チャレンジしたみなさんへ~」開催レポート(2020.12.20)

昨年の12月20日、新型コロナウィルス感染拡大の影響で練習の成果を発表するステージを失くしてしまった皆さんに、生のステージで演奏する場を提供したいという思いから企画した「ピティナ沖縄支部主催 ステージで楽しもう!〜チャレンジしたみなさんへ〜」が南城市文化センターシュガーホールにて開催されました。

当日は感染対策として入場者数を客席の半数に限定し、入場時に消毒や検温など感染対策を徹底した中、園児から高校生まで53組の出演者が日頃の練習の成果を披露しました。​コンサートの出演者はコロナ​禍でも学びを続け「課題曲チャレンジ」又は「オンラインステップ」 に参加した方が対象でしたので、コンサート当日はステージに立つ喜びや熱い想いがそれぞれの演奏に溢れていました。​あらゆる行事が中止・縮小されている中で、​応援にきてくださったご家族の皆様、​ピアノ指導者の方々も改めて​音楽の持つ素晴らしさを感じた一日となったのではないでしょうか。

まだまだ​苦難の時が続いていますが、​音楽を通してまた皆さまで笑顔で集える日が少しでも早く訪れますことを願っております。

ピティナ沖縄支部実行委員 神村紫野

2020年2月 6日

【実施レポ】ピアノ指導者のための勉強会

1月27日(月)沖縄県浦添市ベッテルハイムホールにて
『ピアノ指導者のための勉強会』が開催されました。
ピアノ指導者間の交流を通して指導力向上へと繋げることを
目的として開催され、多くのピアノ指導者達が集いました。
始めは沖縄支部の先生方から、ピティナで取り組んでいる
ピアノ指導者ライセンスやピアノステップ、コンペティション、
ピアノ指導者セミナー等の説明が行われ、その後は、各グループで
指導者ライセンスの問題の傾向や少し解答等を行い、それぞれの
グループでディスカッションを行いました。例として、

 ・導入期の指導法
 ・他教室から移ってきた生徒との関わり合い方
 ・コンペに参加する生徒を育てる為には
 ・練習してこない生徒への工夫

等を題材にあげ話し合い、その後、各グループ代表者による
発表・意見交換が行われ、質疑応答の時間が設けられました。
お集まりいただいた先生方からいろんなアイディアが飛び交い、
会場も納得の相づちや笑いも見受けられ、とても和やかな
充実した時間となりました。
とても大好評でしたので、今後もこのような企画を進めて、
指導者間の交流を深めていく予定です。

沖縄支部 神村紫野

2019年9月24日

【セミナー実施レポート】ピアノを美しく歌わせる秘訣-美しい響きの音でレガート奏法ができるには-

190917_okinawa_1.png2019年9月17日(火)に沖縄メディアアートセンター(oMacオーマック)スタジオにて中田 元子先生をお招きし、「ピアノを美しく歌わせる秘訣-美しい響きの音でレガート奏法ができるには-」を開催いたしました。

今回の中田先生のセミナーは「ピアノを美しく歌わせる秘訣 -美しい響きの音でレガート奏法ができるには-」と題し、幼児期における学びはじめの指導から、指導者にとって誰もが興味深い 幼児期のピアノレッスンセオリーについて Miyoshiピアノメソードをテキストに用いてご教授されました。美しい響きの音で美しくレガートに歌わせるには何から始めれば良いのか、参加された指導者の皆様も大変熱心に聞き入られていました。
はじめに、中田先生は、美しい音とは「響きのある音で脱力ができていないといけないということ。」「手だけの問題ではない。呼吸法を取り入れるということ。」「指の使い方と体の使い方を考えて弾く。」ということを提言され、美しい響きの音でレガート奏法をするために、基本の座り方や手の形、脱力、呼吸法などについて細かく解説されました。
脱力に関しては呼吸法を取り上げ、体の上・中・下丹田の意識が大切であるということと、中田先生のご指導のもと、腕や肩を動かし、呼吸法と脱力について体感することができました。
指の使い方については「指の重心」について着目し、軸指の使い方、指先の重心の乗せ方、平行移動、同音連打のフレーズ感、重音のレガート奏法、と展開していきましたが、そういう上体になるためにはやはり呼吸法が必要ということで、「ピアノを弾く体」について基本から見直していく機会となりました。Miyoshiピアノメソードには、ピアノを弾くための体や姿勢に関すること、指の使い方、奏法について、想像をかき立てる曲やこどもが耳を傾けるような音、写真を用いる等、細かく記載されており、今回のテーマを学習するにあたり大変有効なテキストであることがわかりました。    
美しく奏するための手、指、体のメカニックを中田先生から楽しくわかりやすく教授いただきました。参加された指導者の皆様は、中田先生に幼児期のレッスンに関する質問をされ、わかりやすい回答に皆様が笑顔で納得された場面もありました。幼少からピアノを学び、指導者、プレイヤーとなった今、ピアノ椅子に座る行為も姿勢もすっかり慣れたものとなっていましたが、今回のセミナーが 姿勢や奏法を今一度を見直す大きなきっかけとなりました。幼児期の指導において、ピアノを弾いていくための体作りは重要なことであり、中田先生から大変大きな刺激をいただきました。中田先生、ありがとうございました。

Rep:上地 恵美

2019年9月20日

【セミナー実施レポート】2019年度 ピティナ・ピアノコンペティション 課題曲公開レッスン・コンサート

190525_okinawa_1.jpg2019年5月25日(土)にベッテルハイムホールにて今野 早苗先生、菅生 晴美先生をお招きし、「2019年度 ピティナ・ピアノコンペティション 課題曲公開レッスン・コンサート」を開催いたしました。

前半の公開レッスンではB級2人・C級2人 計4人の生徒さん達が2曲ずつ演奏し今野・菅生両先生からアドバイスをいただきました。
ソロの公開レッスンでしたが、メロディーの歌い方や伴奏への乗せ方・細かい音符のパッセージの練習法や手のフォーム・アーティキュレーション等をプリモ担当の菅生先生、音楽を支える左手をどのようにして和声を感じながら歌わせる練習が大切な事をセコンド担当の今野先生から教えていただきました。
後半のコンサートではコンペティションの課題曲とビゼー作曲・グラズノフ編曲「カルメンよりハバネラ」を演奏して下さいました。

Rep:石川 文子

2019年6月 5日

【セミナー実施レポート】音楽の基礎力を高めるために ~ タッチ、音色、テクニック ~

2019年5月27日(月)に崎浜けい子音楽教室 羽地サロンにて田代 慎之介先生をお招きし、「音楽の基礎力を高めるために ~ タッチ、音色、テクニック ~」を開催いたしました。

会場は沖縄県北部に位置する名護市呉我の自然に囲まれた沖縄ならではのアットホームな空間。田代先生は今年度2度目のセミナー来沖で定員は20名満員に達し、田代先生と参加者の皆様も大変和やかにセミナーを楽しまれていました。
今回のセミナーは「音楽の基礎力を高めるために~タッチ、音色、テクニック~」というテーマで、コンペティション課題曲を取り上げながら基礎的な演奏テクニックの観点から講じられました。
「音楽が指の支えと連動しているか、音楽がタッチと結びついているか」 声と楽器の音色の関係性、指の支えと腕とのつながり、体の使い方について、時代別の楽曲を取り上げながら奏法を披露され、視覚的にも大変理解しやすい方法で基礎力を高めるためのテクニックを教授いただきました。
腕と手の動きの原理を分かって音を鳴らすことができるのは幼児期から可能であり、 ピアノ曲のみではなくオーケストラや多様なジャンルの音楽を鑑賞させることの重要性と、楽器の音色や響き、時代ごとの歌い方を知るための数々の方法論は印象的でした。 難曲を含む多様な楽曲を弾きこなせるようになるためには導入期からの積み重ねが大事で、「基礎力」について指導者がテクニックの原理を今一度再確認すること、音楽と演奏に対する理想を追求し続けることは大切なことだと田代先生のお言葉から学ばせていただきました。今後のよりよい指導につながるよう研鑽を積んでいきたいと思います。
Rep:上地恵美

2019年3月20日

【実施レポ】2019年度 コンペ課題曲企画 課題曲セミナー

2019年3月15日(金)にベッテルハイムホールにて田代 慎之介先生をお招きし、「2019年度 コンペ課題曲企画 課題曲セミナー」を開催いたしました。

2年前の東京での課題曲説明会でロマン派を担当なさっていた田代先生のセミナーを受講した沖縄の先生方からリクエストがあり、ぜひ田代先生をお招きしたいという要望が叶い、沖縄県の指導者達は本当に心待ちにしておりました。

今回の講座では、第43回ピティナ・ピアノコンペティションのA2級~D級の課題曲全曲紹介セミナーという事で、1曲1曲をとてもて丁寧に説明していただきました。

田代先生の解釈、分析の説明はとてもはっきりとわかりやすく、また全曲を演奏して頂いたので、指導者にとっては課題曲選曲の要素やインスピレーションを得る事ができました。田代先生の穏やかな言葉と、美しい音色の演奏でとても温かい雰囲気で講座の時間が流れました。

A2級からB級の小さな子ども用の曲の中にも、田代先生の演奏には演奏家としての空間のとらえ方や音への感性が感じられ、1曲1曲感動のある演奏と解釈でした。

C級以上の曲になると、音の遠近感や空気感までが伝わり、見事に大きな曲へつながる演奏で、曲を深く深く追求し、また時代や作曲家の背景をしっかり学ぶ大切さを伝授して頂きました。

テクニック的な事では、バロックや古典の曲の細かいパッセージのタッチのテクニックや、ロマン派や近現代のペダリングのお話までポイントをおさえ、わかりやすく説明して頂きました。

4時間にわたる長時間の講座でしたが、E・F級のバロックや近現代の課題曲も抜粋してお弾き頂きました。
田代先生の美しいピアノの音色と共に、とても贅沢な時間を過ごす事ができました。
受講した先生方からも、またぜひ沖縄県へお越しいただきたいというお声を沢山頂きました。

田代慎之介先生、南の島沖縄県へお越しいただきありがとうございました。

Rep:新垣 尚子


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