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【セミナー実施レポート】コンペティション課題曲指導マル秘スーパーレッスン

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2021年5月9日(日)、勢志音楽教室にて石井 なをみ先生をお招きし、「コンペティション課題曲指導マル秘スーパーレッスン」を開催致しました。

毎年開催しているマル秘スーパーレッスンとは異なり、今回はコロナの影響もあり、初めてのオンラインセミナーとなりました。

午前の部は、A2級~C級まで。
・スタッカートは「短く切る」のではなく、「離す」ということ。曲や時代、作曲家にあわせて弾き分ける。
・時代や世界観を物語やイメージをのせて伝えることで、生徒が想像し、音にしやすいようにする。
・メトロノームを有効に使い、ゆっくりのテンポから徐々に上げ、音をさらうと同時に音を聴く。
・横の線(メロディー)だけを追うのではなく、縦の線(ハーモニー)を聴く。そのために和音に変換して弾き、暗譜する。

指導者は、曲や時代、作曲家についての知識だけでなく、演奏者のイマジネーションを広げるような語彙力、想像力をもって指導に励まなければならないと感じました。

午後の部は、A1級から始まりC~F級、Duoまで
・ペダルの細やかな踏み方。ポイントを絞るためにその小節だけを切り取って、にごりを聴きながらペダルを調節する。
・クローズの音をつくる。(イメージとして、後ろ髪を引っ張られている)
・音程、音域を感じる。ピアノの鍵盤は真っすぐに作られているため音程が感じにくいが、その幅を感じることで広がりを感じることができる。
・Duoの練習の仕方。ソプラノ、アルト、テナー、バスの4声を練習するときのように、2声ずつ抜き出して合わせる。それにより、お互いの音を認識し、聴くことができる。


コンペティションで弾く曲ほど、全体を聴いて、そこからレッスン内で最後まで指導しなければ...と考えてしまうのだが、その考えがおこがましいと石井先生はおっしゃられました。「ここをマスターできるようにする」というポイントに絞って、そこを集中的に指導する、そこから派生してどこに応用することができるか、それを考えることが大事であると。

演奏者またはその曲にとって、必要なことは何か、マスターすべきことは何か。指導者がそれを読み取り、適当な指導を行う、指導者は演奏者、曲を「見抜く力」を養うべきなのだと、午前、午後の部を通して感じられたセミナーになりました。


最後に、セミナー実施レポートとはずれてしまいますが、今回大阪支部ではこの「コンペティション課題曲指導マル秘スーパーレッスン」が初めてのオンラインセミナーとなりました。慣れない状況の中、スタッフ一同戸惑うこともありましたが、受講して下さった皆様、レッスンを受けて下さった皆様、そして石井先生のおかげで大きなトラブルもなく無事終えることができました。ここに感謝を申し上げます、ありがとうございました。

次回のセミナーの日程については昨今の状況を鑑みて、まだ未定となっております。
コロナがいつ収束するか、まだ何も分からない状態ではありますが、また皆様にお会いできるのを楽しみにしております。

rep:有馬 夕貴

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