2009年10月22日(木)国立楽器音楽の森コンサートフロアにて、ピアノ指導者のためのコード習得セミナーが開催されました。講師には、多数のピアノ教材やステップ課題曲でもおなじみの橋本晃一先生をお招きしました。先生の教材はきっと皆様も必ず1冊はお持ちではないでしょうか?台風で二週間延期になり、ご迷惑をお掛けしたにもかかわらず、当日多数の方々が会場に足を運んでくださいました。これも橋本先生の人気たる所以なのでしょう。
教材には
「コード進行の基礎知識〈課題と解答付〉」
「Chord Form Perfect Master〈ピアニストのためのコード・フォーム完全マスター〉」
(二冊ともドレミ楽譜出版)が使用されました。
先生の教材は、右手でコードをつかみ、左手でベースという両手奏を基本として説明されています。受講者は各種コードを両手奏により体験しながら、その後はaug、7th、△7th、などへ発展させていきました。コードの進行については、トニック、サブドミナント、ドミナントの説明に始まり、Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ(トゥーファイヴ)、循環コードのご説明をいただきましたが、先生の教材では主要進行が全調で自習できるようになっているので、ぜひ活用してみようと思っています。
アレンジの基礎となるメロディーへのコードづけについては、段階的アプローチを提案されとてもわかりやすいものになっています。その段階的アプローチとは、まずメロディに対して主要三和音をつけてみて、その後理論に伴い、副三和音→借用和音→aug dim等→代理コード→9th 11th等のテンション、の順に可能性を探っていくというものです。例題も豊富に載っており、しっかり応用力をつけることが出来そうです。
先生は短時間でコード全般における説明をされ、非常にお疲れであったでしょうにもかかわらず、最後に映画カサブランカより「時のたつまま」をピアノソロでご披露下さいました。するとまたたく間に会場は素敵なJazzのライブハウスに早変わり!!受講者はしばし勉強を忘れ、心地よいひとときに酔いしれました♪
ポピュラー指導や初歩教材の編曲だけでなく、最近ではレッスンにおいて生徒さんから「作曲や編曲をしてみたい」とのリクエストを受ける事も稀ではありません。そんな時にコードを味方につけ、柔軟に対応できるレスナーでありたいと感じる今回の講座でした。最後まで温かくお教えいただきました橋本先生、どうもありがとうございました。