レポート アーカイブ

2015年5月17日

上野学園見学会【見て・聴いて・体験しよう】

◆場所:上野学園 (東京都台東区)
◆日時:2015年5月2日(土)


晴天に恵まれたゴールデンウイーク後半初日。
音の葉研究会の会員+生徒さん親子など総勢165名の方が上野学園に集まりました。


上野学園内を探しする一日の始まりです!


ステージ上に並んだたくさんの古楽器に早速興味津々の受講生達。
DSC02635.JPG

初めて見る貴重な楽器がズラリ。圧巻です!

ヴァージナル
DSC02653 (2).JPG

楽器でありながら美術品
DSC02659.JPG

鍵盤の数は少ないね
DSC02657.JPG

よく見てみると鍵盤一つ一つにも彫刻が
DSC02661.JPG


クラヴィコード
DSC02651.JPG

弦が細いね。ピアノとは鍵盤の色が白黒反対!?
DSC02655.JPG

弦を叩く仕組みなので強弱もつけられ、鍵盤を下している間に指で振動を伝えてヴィブラートをかけることが出来ます。豊かな表現が出来るものの音量は小さいので楽器の近く5人位までで楽しむ用途となります。

フォルテピアノ
DSC02647.JPG
膝レバーがついています。

レガール
DSC02681 (2).JPG
奥にある蛇腹を上げて空気を送り込むことで音を出すことができます。


舞台の上に登場した楽器の細かいところ、こちらの写真でじっくり見ていただけたでしょうか。

9:50 西尾先生のガイダンスでスタート
nisio-t.JPG

DSC02671.JPG


【古楽レクチャーとミニコンサート】
小林英之先生
DSC02705.JPG

DSC02707.JPG

楽器の歴史についてスライドと演奏を交えてレクチャーしていただきました。

DSC02667.JPG
オルガンは鍵盤がいっぱい!!ひくのが大変そうですね!


ヴァージナルを使って歴史上最古とされる連弾曲を、中村文栄先生とご一緒に。
DSC02708.JPG
少ない鍵盤でギュッと身を寄せ合って一緒に演奏するのは何だか楽しそうです。


古楽アンサンブル演奏
DSC02712.JPG
西尾先生が手動で蛇腹を上げて空気を送っているのがレガールです。地獄の門が開く音なんだとか・・・。

笛や弦楽器も現代のものとは形も音色も全然違います。
DSC02683.JPG

DSC02686.JPG
弓も細い!


チェンバロ演奏
DSC02720.JPG
みんなのよく知る曲もチェンバロで聴くと新鮮な響き!でもこれが当時の音色なんですね。


百聞は一見に如かずと言いますが、ここでは一聞は百見に如かず。
なかなかこんなにたくさんの古楽器を見て聴く経験は出来ません。
素晴らしい演奏とレクチャーをありがとうございました!!

船山信子 大学学長 ご挨拶
DSC02725.JPG


兎束康雄 中高音楽科主任 ご挨拶
DSC02726.JPG

【学食体験】

DSC02786.JPG

DSC02784.JPG
どれも美味しそうで迷いながら選んだ定食。「いただきま~す!!」

「大学のご飯って美味しいね ♡」


【チェンバロ演奏体験】 (エオリアンホール)

DSC02739.JPG
レバーを動かしてもらってビックリ!
「一段ひくと二段が一緒に動くんだね!!」

DSC02755.JPG
一人ずつチェンバロを演奏させていただきました。

「鍵盤がすごく軽くてカワイイ音がした!」
「調律がピアノと違っているので弾いてみてビックリした!」
と、初めて触れてみて色々な感触を体全体で感じられたようです。
なかなかこのような機会はありませんので、参加された生徒さんは本当にラッキーです♪


DSC02758.JPG
自分の順番を今か今かと待ちながら、皆さんの素敵な演奏に耳を傾けます。


【ピアノ演奏体験】(石橋メモリアルホール)

DSC02789.JPG
いつもピアノを弾いている生徒さん達ですが、このような広くて音響の素晴らしいホールでフルコンサートサイズのスタインウェイピアノを弾くチャンスは嬉しいですね。

お家と、いつものレッスン室と、ここのホールでは演奏した時どんな違いがあるかな?
響きの違いを体得できたでしょうか。

【図書館見学】

見たこともない量の楽譜や書物がギッシリ並ぶ棚に驚き目を輝かす子ども達。
あんまり興奮するので静かにさせるのに精一杯で写真を撮り忘れてしまいました・・・

【レッスン室見学】

白を基調とした明るいお部屋に大きいピアノが並んでいます。
「音楽の学校の生徒さん達はこんなお部屋でレッスンをいつも受けているんだよ♪」
いくつもいくつも同じような部屋が並んでいるのを見て、ちょっと不思議そうに驚いていました。先生方は学生時代を思い出して懐かしくなったことと思います。

【体験授業①】
佐怒賀悦子先生
DSC02803.JPG

「心と体で感じるソルフェージュ」

教室に入ると椅子の上にはプリントが用意されていました。
リズムや説明文が書かれています。
授業への期待とともに「ちゃんと出来るかな!?」と少々緊張感が。

そしていよいよ授業開始。
すると初めに「プリントはしまって下さい。後で確認する時のために用意しましたが、授業では必要ありませんので。」と。

そう。これは心と体で感じる授業でした!

DSC02791.JPG
音の高さをハンドサインで表しながら歌います。メロディを覚えて輪唱にチャレンジ!

DSC02804.JPG
のびる音、休む音、どんなエネルギーを持っているかな?


【体験授業②】
向井大策先生
DSC02815.JPG

「ドビュッシーの〈月の光〉~音楽・詩・絵画のコレスポンダンス」

ドビュッシーは浮世絵が大好きでした。
北斎の浮世絵からイマジネーションをふくらませて作った曲から絵画と音楽のつながりについて学んだり、ベルガマスク組曲の〈月の光〉って、どんな月の光を思い浮かべるでしょうか?
ポール・ヴェルレーヌの詩集『みやびな宴』より「月の光」が紹介されました。

・・・イメージがふくらんできましたね。

新しい知識を入れながら生徒は考えたり想像したりと受け身でなく自分の中に音楽の世界を広げる時間となっていました。

DSC02810.JPG
知っていること、自分の意見、イメージ、たくさんの興味深い質問に対して活発な発言が飛び交い白熱した授業となりました。

15:10 全てのプログラム終了しました。

お世話になりました素晴らしい講師陣の皆様に心より感謝申し上げます。
また、前日準備や当日朝早くから受付と親切にご案内下さった学生の方々、ありがとうございました!


整った環境設備というハードと講師陣というソフトの揃った上野学園は、これまでにない形態の授業にもチャレンジしているそうで大変興味深いです。
年間を通して様々な催しがありますので、大学ホームページhttp://www.uenogakuen.ac.jp/university/
をチェックしてみてはいかがでしょうか。

また伺わせていただく機会を楽しみにしております。

<文責:須藤 美帆>




過去の記事




QRコード

携帯からもピティナ・コミュニティを閲覧できます
ピティナさいたま音の葉ステーション